2008/6/8 0:00
4分間のピアニスト(’06) ヨーロッパ
先日新作DVDリリースのクリス・クラウス監督のドイツ作品。日本では昨年公開、無実の罪で女子刑務所に服役する天才的ピアノの才能を持つ少女と、かつて名ピアニストだった老女ピアノ教師との、葛藤、愛情の物語。
最近ピアノ師弟物語で見た「私のちいさなピアニスト」のようなほのぼの感はなく、全体に抑えたトーンの映像、老教師が、少女の並ならぬ才能を開花させようと近付くものの、刑務所、という音楽に打ち込むには波紋の多い場、様々な過去の傷を負って、日常でも音楽に対しても、感情の激しさを露にする野生児のような彼女との、バトルのような日々。
ナチス時代の経験等、自分の波乱の年輪を秘めた教師役、ベテランモニカ・ブライブトロイと、オーディションで選ばれたらしい、射すような眼光の新人ハンナー・ヘルツシュプルングとの、個性が寄り添ってはぶつかる、予想より破天荒なピアノもの。
シビアな状況にも淡々と流れるクラシック曲、だけでなく、ハンナーが自由奔放に鍵盤を叩く、ロックやジャズアレンジの旋律。後ろ手に手錠のままでの、こなれたパフォーマンスは少し驚き。
圧巻は、やはりラストの演奏シーン。ラストに盛り上がりのステージ演奏、というのは、音楽もの定番ではあるけれど、かつて見聞きしたことのない、邪道というのか、斬新というのか、のピアノ演奏。
立ち上がり、ピアノの鍵盤以外の部分も自在に使い、自分の波乱の過去を全て吐き出すように、滑るように弾いていたかと思えば叩きつける、即興ジャズ版シューマンというか、インパクト残り、演奏後、おそらく、前に「誰にでも、頭を下げてもらいたがっているんだろう」と揶揄していた老教師に向けて、敬意のお辞儀ポーズを見せたのも、徐々に繋がっていた絆を感じられた瞬間で、
でも会場の喝采はあっても、まさに”4分間だけのピアニスト”という幕切れ、に、世間の裏側でうずくまるように過ごしながら、自分の持つ音楽、という武器を放って輝いた人生の一瞬、という切なさも残る、やや苦めでシュールな作品だった。(http://www.amazon.co.jp/4%E5%88%86%E9%96%93%、http://4minutes.gyao.jp/top/)

最近ピアノ師弟物語で見た「私のちいさなピアニスト」のようなほのぼの感はなく、全体に抑えたトーンの映像、老教師が、少女の並ならぬ才能を開花させようと近付くものの、刑務所、という音楽に打ち込むには波紋の多い場、様々な過去の傷を負って、日常でも音楽に対しても、感情の激しさを露にする野生児のような彼女との、バトルのような日々。
ナチス時代の経験等、自分の波乱の年輪を秘めた教師役、ベテランモニカ・ブライブトロイと、オーディションで選ばれたらしい、射すような眼光の新人ハンナー・ヘルツシュプルングとの、個性が寄り添ってはぶつかる、予想より破天荒なピアノもの。
シビアな状況にも淡々と流れるクラシック曲、だけでなく、ハンナーが自由奔放に鍵盤を叩く、ロックやジャズアレンジの旋律。後ろ手に手錠のままでの、こなれたパフォーマンスは少し驚き。
圧巻は、やはりラストの演奏シーン。ラストに盛り上がりのステージ演奏、というのは、音楽もの定番ではあるけれど、かつて見聞きしたことのない、邪道というのか、斬新というのか、のピアノ演奏。
立ち上がり、ピアノの鍵盤以外の部分も自在に使い、自分の波乱の過去を全て吐き出すように、滑るように弾いていたかと思えば叩きつける、即興ジャズ版シューマンというか、インパクト残り、演奏後、おそらく、前に「誰にでも、頭を下げてもらいたがっているんだろう」と揶揄していた老教師に向けて、敬意のお辞儀ポーズを見せたのも、徐々に繋がっていた絆を感じられた瞬間で、
でも会場の喝采はあっても、まさに”4分間だけのピアニスト”という幕切れ、に、世間の裏側でうずくまるように過ごしながら、自分の持つ音楽、という武器を放って輝いた人生の一瞬、という切なさも残る、やや苦めでシュールな作品だった。(http://www.amazon.co.jp/4%E5%88%86%E9%96%93%、http://4minutes.gyao.jp/top/)
2008/6/23 14:48
投稿者:Autumn
TBとコメント有難うございます。やはり今まで見たピアノ題材作品の中でも、主人公の演奏は枠にはまらず個性的、ステージ演奏は特に圧巻だったと思います。あのラストは、やはり宿命というか、切ないですね。
2008/6/22 20:55
おそくなりましたがTBありがとうございました
私はとにかく前半からずっと主人公のピアノに圧倒されまくりでした
ちょっと苦めのラストがとっても切なかったのですが、それもなんだか彼女に似つかわしいようにも感じました
私はとにかく前半からずっと主人公のピアノに圧倒されまくりでした
ちょっと苦めのラストがとっても切なかったのですが、それもなんだか彼女に似つかわしいようにも感じました
