昨日見てきましたが、冒頭の海岸シーンの主人公ジュード役ジム・スタージェスの「Girl」から始まって、エンドロールの「Lucy In The Sky With Diamonds」まで、やはりビートルズの懐かしい曲の数々が、各俳優の歌声での目新しさもあって、散りばめられた青春ミュージカルで、
特に耳に残ったのは、恋に落ちたエヴァン・レイチェル・ウッドとジムが、互いへの思いを込めてしっとり歌った「If I Fell」や「Something」、ジムとジョー・アンダーソンのNYでのアパートの大家役デイナ・ヒュークスが歌い上げた「Don’t Let Me Down」等。
エヴァンは「ママが泣いた日」でジョアン・アレンの娘役の一人だったのでしたが、歌声も伸びやか、ジムは面差しがややポール・マッカートニー似、とも思いナイーブかつ線太い印象。デイナはロックシンガーで、ミュージカルでジャニス・ジョップリン役等もしたことがあるそうですが、貫禄の歌いっぷり。ビルの屋上での演奏は、「Let It Be」で「Get Back」等歌ったビートルズの演奏シーンが重なったりも。
「Strawberry Fields」と、映像的に苺やジムの絵具の赤をミックスさせて、ベトナム戦争の暗澹さ、を表現したり、ジムがリバプールに戻りふさいでいた時、心を開かすような「Hey Jude」「Across The Univers」等の曲の使い方、も印象的。
ストーリー的には、自分の存在を知って欲しい、と初めて父に会いにアメリカにやってきた主人公の、アメリカでの青春の高揚と波乱。折に色彩処理した斬新な映像+ビートルズ曲の自由、切なさ、やるせなさ、怒り、愛情等織り交ぜて、60年代の、若者の自由な空気と激しい反戦運動の狭間で、価値観をつかめず、揺れ動く様子もありましたが、
後味的に、登場人物の心情自体は、今一つ底辺からじんわりとは伝わって来ず、確かにビートルズミュージカル、その時々の心情を曲が代弁、という趣で、つぎはぎ的になるにしても、骨格の科白は弱かった気がしました。が、ビートルズ、というノスタルジーと、改めてその多様な広がりも味わった、ユニーク斬新作という感触でした。(修正再投稿)
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