2008/5/17  7:00

仕事モード  

さてさて日本の感想文は、まだ続けて書こうかどうしようか、って感じだ。
記憶も薄れる一方だ。

とりあえず、今日から年の数回オンリーのお仕事モードである。
今回は、1曲バリトンとのデュエットがあるだけで、以上だ。

今日はソリスト合わせのあと、夕食をとり、その後オケ合わせをしてきた。
私の曲は、思ったよりテンポが遅かったので、少し慣れる必要があるが、以上だ。
まあ問題ないだろう。良いコンサートになるだろう。
合唱も素晴らしかったし、オケもよかった。楽しみだ。

曲全体は結構長いが、私は、それはもう可愛く天使のように穢れなく歌うだけ、だ。
全然難しいこともないし、低くも高くもないし、テクニック的にも大変ってことはない。
どれだけ天上の天使モードになるか、が鍵だ(って、それだけか!)。
作曲家が愛して止まないソプラノに捧げた美しい曲だ。
気を引きたかったんだなあ、と思われる。21歳の頃だそうだ。
指揮者にも、無垢な感じで、と言われただけだ。
バリトンがガーガー歌うので、つられそうになるが…気をつけたい。

会場は教会だが、異常に寒く、私は自分の歌う曲が済んだら帰宅させていただいた。
待っている間に冷え切ってしまった…当日も寒いだろうから、もう5月なのに
冷え対策をしなくてはならない。スリップドレスにスカーフの予定だったが、
何か上着も足す必要があるかもしれない。

前回、歌い甲斐のないというか、あまりアドレナリンを感じないというか、
ハードルが低すぎてこけないように気をつける、みたいなコンサートだった。
曲も、うーん天才は凄い、って感慨が少なく、小品として可愛い、という程度の感想だ。
まあこんな曲もあるんですよ、と、ご紹介できたのは良い事だが、
あれだけ地味でマイナーな曲だと、チケットを売るのも一苦労だったことろう。
ソリストにお金をかけない、という方針だったのも、コンサートの質に影響したが、
聞いた人(身内でない人)にとって、どんなコンサートだったんだろう…。

今回は、まあ全体を聞いたら、きっと派手で豪勢で荘厳なことだろう。
うまく演奏されれば、きっと良いコンサートになるだろう。
今回は、この団体にしては、やや気合の入ったソリスト陣だ。私以外は他所の人たちだ。
他所の歌手たちには、交通費と宿代を払うのだ。気合が入っているではないか。

私も日本人で見るからに超外人だが、実はお金のかからないジモティー歌手だ。
テノールとバスは、どちらも1度ずつ共演したことがある。
ジモティーテノール、ジモティーバスより、ずっとマシな人たち、という印象がある。
二人ともまだ40代とかだろうが、スキンヘッドで、私は両手に花、ならぬ、
両手にハゲ、状態になるだろう(超失礼)。いっそ、私も剃りたいくらいだ(嘘)。

また今日しっかり観察したところ、私が3人の中で一番でかいので、
ヒールははかない方が良い。でも4センチは履いてしまうが…。10センチはやめよう。
まあ良い。1曲歌うだけだ。

実は7月に本番が入ることが最近決まり、その曲の方がガーガー歌います!
という感じなので、すっかりそっちばかり歌ったりしている…
まだ今週末があるというのに…。

7月の曲は、イタリアものだ。宗教曲には変わりないが、むやみに派手な曲である。
宗教曲にありがちな神々しさとか、敬虔な感じが、いまいちなく、元気で明るく、
悲しい曲も、一応短調にしてみました、ちょっと悲壮感ぽい?という感じだ(偏見)。

イタリアモノは、昔からイタリア古典歌曲に始まり、モーツァルトのオペラアリアやら、
あれこれ歌ってきたし、リサイタルなど必ずイタリアのオペラアリアを入れたりするが、
こうしてオーケストラをバックに全曲歌う、コテコテイタリアモノは、
実は初めての経験だ。

今まで頼まれて仕事で歌ったイタリアモノは、ベリオだったり、現代オペラだったりで、
コテコテイタリアモノ、というより、超現代モノばかりだった。
7月は記念すべき、初コテコテイタリアモノ全曲である。

しかしながら、私は子供の頃からバッハとかモーツァルトとか、
ロマン派やらもっと近代寄りの音楽が好きで、ずんちゃっちゃー、という感じの伴奏系、
じゃじゃーーーん!というカラ元気なファンファーレ風、など、昔から軽蔑している。

初めてヴェルディのレクイエムを合唱で歌ったときも、実は、下らない歌だ、と思った。
今では惚れているが…今でも実は部分的に嫌いだ。Quam olim abraeのところとか嫌いだ。
あのメロディが何度も出てくると、イライラする。
私はイタリアオペラも、実はあまり好きではない。ヴェリズモ以降は別だが…。
ヴェルディは偉大だとは思うが、凄く好きではないかもしれない。
ヴェルディはカバーで一度オペラ全曲を見たが、確かに歌い甲斐はあるのだ。
歌っていると充実感で満ち満ちてくる。というか、全身全霊で歌うしかない。
激しいアドレナリンが必要だし、稽古が終わるたび、疲労困憊して脱力してしまう。
そういう快感はよくわかるが、本当に好きかどうかはわからない。

まあ良い。次の曲はロッシーニだ。実はロッシーニはさらに好きではない。
ベルカント系は実は昔からあまり好きではない。
とにかく昔から、ズンチャッチャ系の伴奏が苦手なのだ。子供のピアノ曲か!と思う。
オーケストラで、ズンチャッチャが続くと、ウンザリしてしまう。
和音が、また単純明快でイライラする。私は濁った和音命なのだ。
1の和音、5の和音、属七の和音の繰り返し、みたいに感じる。つまらない。

また、下手なプロダクションだと、単なる声自慢!で、ドラマが希薄な気がする。
とにかく美声で、さらに上のEsが決まれば、全てOKみたいなところもあり、
だからなんだよ、と思うのだ。まあ好きな人には、この声自慢が醍醐味なんだろうが。
私はそれ以上のドラマを感じたいのだ。

ちなみに、私はひねくれものだ。
ベルカント命の方には不快だろうから、スルーでお願いしたい。

まあでも、なんにせよ、歌うことは好きで、頼まれると単純に嬉しいので、
ろくに曲は知らなかったが、今年の夏は予定もないので、
ロッシーニでも大喜びで歌うと言った。
暇だけど、ロッシーニは好きじゃないから歌わん、というほど偉大なディーヴァではない。

それに、この夏は数年ぶりに、オペラをしない音楽祭には声がかかっていないので、
今までできなかった7月の仕事もお引き受けできる。

ま、苦手なベルカント系とはいえ、何曲かアリアは歌ったことがあり、
どの曲も聞いているより歌っている方が楽しい、というタイプの曲だ。
オーケストレーション、和性感は楽しめないのだが、とにかく、
声を出して出して出しまくる、という楽しさがある。歌っていると快感なのである。
ベルレクもそうだ。聞いているより、歌っている方が楽しいのだ。
何度も歌っているうちに快感になる。爽快になる。

しかし、共演者が誰かも聞きたいところだが…またジモティ男性歌手なんだろうか。
だとすると、アンサンブル曲もあるし、かなりゲンナリだ。

と、別の本番を目前に、2ヶ月先の曲にすっかり気分が飛んでしまっている。
まだ一応7月まで時間もあるんだから、今は週末の曲に、集中しなければならない…。

まあでもとにかく、今日聴いた感じでは、とてもいい感触だった。
明日の稽古は来なくて良いといわれた。一日新しいテンポに慣れる練習をしよう。
当日が楽しみだ。



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