2008/3/5  23:57

もう一つの日本文化(貝澤徹さんはアイヌ失格か?)   文化・芸術

 昨年夏、ネットで「マキリ」をキーワードで検索していたら『○○○○(人名)・マキリの彫刻展』という展示会を見つけた。
 函館市にある個人経営のギャラリーだという。
 よいマキリであれば見に行かなければならない。(見に行きたい。)
 ただ、その人名に見覚え・聞き覚えがないので、ギャラリーに電話して、どのような人なのか、お聞きした。

 「○○○○さんは、アイヌの方ですか?」との問いに対し、返ってきたのは次のような説明だった。
 「○○○○さんは、一年のうち3分の1を森や川で過ごしています。アイヌではありませんが、もうほとんどアイヌのようなものです。・・・」

 あくまで個人的な感想であるが、なんだか、がっかりして結果として行かなかった。
 善意で判断すれば、「アイヌと同じように、自然に敬意を払っている方です。」ということだったのかもしれない。
 ただ、私には、ひどく安易な説明に感じた。

 話は変わるが、私が大きく敬意を払っているアイヌ木彫り工芸家は二人いる。
 一人は浦川太八さん、もう一人は貝澤徹さんである。
 (昨年8月8日のブログでもお二人を紹介している。)

 二人の作風は大きく異なる。
 二人ともマキリもイタ(お盆)も作るが、私個人の好みを言えば、マキリは浦川さん作、イタは徹さん作の方が好きである。
 私個人の独断と偏見で作風を表現すると、浦川さんの作品は『実用に裏打ちされた精緻な美しさ』があるし、徹さんの作品は『アイヌの伝統に裏打ちされた温かみと雅な美しさ』がある。

 2月17日(日)、新千歳空港ターミナルビル2階「センタープラザ」で開催された『アイヌ民芸品展示会(ウタリ協会主催)』に行ってきた。
 徹さん作のすばらしいイタがあり、おもわず買ってしまった。

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 本当に貝澤徹さんは、すばらしいアイヌ工芸家である。

 その徹さんに、さきの函館のギャラリーとのやりとりを話したことがある。
 徹さんに「年に何日ぐらい山に行くのか」聞いてみた。
 徹さんは「いやー、年に3〜4日ぐらいかな。アイヌ失格かな?」と笑っていた。
 私は、徹さんをすばらしいアイヌだと思う。

 徹さんの昨年の活躍をご紹介する。

 タイの首都バンコクから東北に600kmほど行った、ラオスとの国境に近いところに「ウボンラーチャターニー」という都市がある。
 そこでは、毎年7月末、「ろうそく祭り」が開かれる。元々は、出家した僧侶たちが精神の鍛錬のために蝋を使って彫刻をしはじめたのが始まりで、現在は、蜜蝋で作った精密な彫刻を載せた巨大な山車が何百台も出るう大きなお祭りとなっている。
 一昨年から、タイ国政府観光庁の主催で、このお祭りに国際部門ができた。

 昨年2月の札幌雪まつりにタイチームが参加した(日本側が招待した)ことを受けて、7月の国際コンテスト(7カ国参加)には、日本代表として徹さんが参加した。(タイ側から招待された。)
 1m×1m×1mの大きな蜜蝋の塊を3つ重ねたものを彫刻するという豪快なもので、徹さんは、地元の美術大学の学生をアシスタントに3週間かけて作り上げた。

 タイ国政府観光庁で日本語の通訳をされている方のブログと徹さんから提供を受けた写真を紹介する。
 http://blogs.yahoo.co.jp/kentarothailand/4248142.html

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