2008/5/5  23:46

もう一つの日本文化(マキリ・その9)  文化・芸術

 『マキリ』〜アイヌの木彫工芸品のすばらしさを通して、アイヌ文化のすばらしさを紹介していくことを基本に昨年3月から始めたブログであるが、マキリ関係の記事が少なくなっている。

 これにはいくつかの理由があるが、最大のものは、この1年間によって私なりのマキリに対する価値観というものが固まってきたことによる。
 あくまで個人的な好みという範疇ではあるが、「本当にいい」「すばらしい」と思えるものは、少なくなってきている。

 私の価値観に最大の影響を与えてくれたのは、言うまでもなく浦川太八さんであり、学んだ価値観〜評価の基準(基本)は、次の3点である。

 @マキリは、あくまで実用の道具である。飾っておくものではない。
  実用に使えない作り(柄の材質、刃の実用性など)は、評価外である。

 Aマキリは、アイヌ文化の重要な1つである。
  制作方法、文様などにおいて、伝統を踏まえないものは、評価できない。

 Bマキリ(ナイフ)の機能性を追及して出来上がった形状とデザインの美しさを有していること。
  機能美の問題。例えば、アクセサリーのような文様は、マキリにふさわしくない。

 私所有のマキリで、現在まで紹介してこなかったものを2点ほど紹介したい。
 いずれも、今年になってから入手したものであり、すばらしいものである。

 まずは、ヤフーオークションで入手したものである。
 種々のマキリ関係の図録(関係資料)には、同一制作者のものと思われるマキリが5本以上見うけられる。
 製作年代等は不明であるが、少なくとも昭和初期以前であると思われる。

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 次は、次は、2月17日(日)、新千歳空港ターミナルビルで開催された『アイヌ民芸品展示会(ウタリ協会主催)』で入手した『藤戸幸夫』氏という網走郡在住の現代作家のものである。
 このマキリは、「メノコマキリ」(女性用のマキリ)である。
 当然、通常のマキリ(男性用のもの)とは、用途が異なる。
 例えば、エゾシカの解体に使われることはない。
 大きさについては、浦川さん制作のマキリと比べてほしい。

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 参考まで、藤戸幸夫氏のHPをご紹介する。
 http://www17.plala.or.jp/inokakuru-yuki/

 *藤戸幸夫氏は、著名なアイヌ彫刻家『藤戸竹喜』氏の弟でもある。併せて藤戸竹喜氏のHPもご紹介する。
 http://kumanoya-fujito.ftw.jp/u11704.html



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