2007/6/5  1:01

もう一つの日本文化(阿寒湖温泉『鶴雅レラの館』)  文化・芸術

  約1年前、道内で最大の購読者を有する北海道新聞に、次の記事が載った。

 『客室にアイヌ文化の彩り 「レラの館」オープン(2006/04/30)
 釧路市阿寒町阿寒湖温泉の阿寒グランドホテル(大西雅之社長)が経営する温泉旅館「あかん遊久(ゆく)の里鶴雅」は二十九日、地元のアイヌ文化を取り入れた客室「レラの館(やかた)」をオープンし、アイヌ民族の人たちが完成を神に報告するカムイノミの儀式を行った。
 同ホテルは、全二百四十三室の客室のうち三十室を、約六億円かけて「レラの館」に改装した。「レラ」はアイヌ語で風を意味する。』

 また、同ホテルのHPでは、次のように書かれている。
 http://www.tsuruga.com/rera.html 
 『2006年春、あかん遊久の里鶴雅に、アイヌの人々の“知恵”と“精神”を取り入れた新しい館が誕生しました。
 阿寒だからこそ体感できる素朴かつシンプル、そして優しくどこか懐かしい心からくつろげる空間…。それが鶴雅“レラの館”です。
 アイヌの人々は、北海道のきびしい自然の中で、自然を神とし敬い、自然の決まり事に従い生活してきました。
 自然の中に神を見い出し、自然の恵みに感謝する暮らしの中でアイヌ民族は独自の文化を築いてきました。
 レラは風、阿寒の文化や風土を体感していただく新しいくつろぎのカタチ。
 鶴雅のレラでお待ちいたしております。』

 私は、お金と時間の制約から利用していなかったが、先週末(06.02〜03)、意を決して行ってきた。
 利用して感じたことは、2つの矛盾したものだった。
 ホテルの利用者アンケートにも書いたが、次のようなことだ。
 まず、今まで、このホテルのように「アイヌデザイン」を前面に打ち出したな宿泊施設(ホテル・旅館等)がなかったことを考慮すると、意義(価値)のあることである。
 撮ってきた写真で少し紹介するが、施設内の廊下、共用部分、飲食部分等における「アイヌデザイン」の使い方は、そう悪くないと思う。


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 共用部分のセンスに比して、理解できないのは、個室における調度品だ。
 写真が小さいのと、うまく実態を撮れていないと思うので、感じにくいかもしれないが、一言で言えば「粗悪品」である。
 壁面の飾り、茶たく、盆、楊枝入れなどは、利用客にもアイヌ(の人たち)にも、全く敬意を払っていないと思う。
 この部屋の調度品を見ても、多くの利用者は、「粗悪品」とも感じることがなく、無意識に「アイヌの調度品は、こんなもの」と思ってしまうだろう。
 「アイヌの人々の“知恵”と“精神”を取り入れた」ということを売りにするのであれば、「アイヌの調度品」にもっと敬意を払うべきである。


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