2007/9/1 23:34
子どもの心で読みたい 読書
トムは真夜中の庭で フィリパ・ピアス著(岩波書店1990)
TOM'S MIDNIGHT GARDEN A. Philippa pearce 1958
その大時計はでたらめに時を打つそうですが、
トムが聞いたとき、13時を打ったのです。
で、何が起きたか確かめに行かなくちゃと、
真夜中の部屋を抜け出して、(ドアが内側から鍵がかかっては困るので
スリッパを片方、ドア押さえにはさんでおいて)
ふと見た玄関の外は、広い庭園だったのです。
昼間は喧騒に溢れる狭い広場と道路なのに。
月の光に照らし出された庭園は、銀色に光って
幻想的にトムを招き入れます。
実はこのあたりの描写に素直に入ってついていけないで
私は四苦八苦していたのです。
トムといっしょに真夜中の庭園に彷徨い出るスリルを
楽しくどきどき味わえないで、この本の魅力に触れたとは到底言えないのですが、
庭園で出会った少女ハティと、
どちらが幻であるのか幽霊であるのか、
つまり現実のものでないのか、論争するトムの立場は
まったく不利そのもの。だって、トムはドアも通り抜けるし、
人も通り抜けるし、ハティ以外の人には姿も見えないし、
話す言葉も聞こえないのです。(園丁のアベルは別として)
トムはいったい何になって、トムからすると幻の庭園で
ハティと過ごす時間は何なのか…
300ページから後を、出社前のわずかな時間にどうしても読了したくて、
無謀にも朝30分の読書をして(大急ぎで)
「うわー、この本すごい!!」
時間のパラドックスをちゃんと整理しないまま、
ハティの時間とトムの時間が、幻の庭園を介して交差して、
最後に現実でかみ合った時に、
涙が出そうになりました。うん、心はしっかりもらい泣き。
出会っちゃったよ。またいい本に。
子どもたちに「いいよ、読みなよ」と簡単に言えないのですが、
私はこの本に出合えてよかったです。
今は何も解決するわけでないし、
何も大きな声で助けてくれるわけでないけど、
きっと、いつか何かあったら助けてくれる力になる一冊です。
この感じ、カニグスバーグの本を読んだときにも感じました。
子どもの本のファンタジー性の中に、
(学問的に言える部分もあるのでしょうが
理屈であれこれ説明するより)感じる何か、
この世の大人の現実にどっぷり生きていない子どもの
(大人も)心の旅の案内人がいるような気がします。
今すぐの何かに対応しているわけではないのですが、
忘れていた鉢物に、久しぶりに水をやったら少し元気が出てきたような感じです。
TOM'S MIDNIGHT GARDEN A. Philippa pearce 1958
その大時計はでたらめに時を打つそうですが、
トムが聞いたとき、13時を打ったのです。
で、何が起きたか確かめに行かなくちゃと、
真夜中の部屋を抜け出して、(ドアが内側から鍵がかかっては困るので
スリッパを片方、ドア押さえにはさんでおいて)
ふと見た玄関の外は、広い庭園だったのです。
昼間は喧騒に溢れる狭い広場と道路なのに。
月の光に照らし出された庭園は、銀色に光って
幻想的にトムを招き入れます。
実はこのあたりの描写に素直に入ってついていけないで
私は四苦八苦していたのです。
トムといっしょに真夜中の庭園に彷徨い出るスリルを
楽しくどきどき味わえないで、この本の魅力に触れたとは到底言えないのですが、
庭園で出会った少女ハティと、
どちらが幻であるのか幽霊であるのか、
つまり現実のものでないのか、論争するトムの立場は
まったく不利そのもの。だって、トムはドアも通り抜けるし、
人も通り抜けるし、ハティ以外の人には姿も見えないし、
話す言葉も聞こえないのです。(園丁のアベルは別として)
トムはいったい何になって、トムからすると幻の庭園で
ハティと過ごす時間は何なのか…
300ページから後を、出社前のわずかな時間にどうしても読了したくて、
無謀にも朝30分の読書をして(大急ぎで)
「うわー、この本すごい!!」
時間のパラドックスをちゃんと整理しないまま、
ハティの時間とトムの時間が、幻の庭園を介して交差して、
最後に現実でかみ合った時に、
涙が出そうになりました。うん、心はしっかりもらい泣き。
出会っちゃったよ。またいい本に。
子どもたちに「いいよ、読みなよ」と簡単に言えないのですが、
私はこの本に出合えてよかったです。
今は何も解決するわけでないし、
何も大きな声で助けてくれるわけでないけど、
きっと、いつか何かあったら助けてくれる力になる一冊です。
この感じ、カニグスバーグの本を読んだときにも感じました。
子どもの本のファンタジー性の中に、
(学問的に言える部分もあるのでしょうが
理屈であれこれ説明するより)感じる何か、
この世の大人の現実にどっぷり生きていない子どもの
(大人も)心の旅の案内人がいるような気がします。
今すぐの何かに対応しているわけではないのですが、
忘れていた鉢物に、久しぶりに水をやったら少し元気が出てきたような感じです。
