2008/7/31 6:26
同じ?違う? 東京にて
今日は黒竜江省出身で日本でレアメタルの会社を経営する方と食事をご一緒しました。
会話のなかで悲しかったことという話題になりました。
なんでも、昔、日本で会社勤めをしているときに中国のお父さんが亡くなったそうです。
そのとき、日本の人は一言二言お悔やみの言葉を言ってくれるだけで、日本人は何と冷たい人たちなんだろうと悲しくなったそうです。
後で、「そっとしておいてあげよう」という気持だったと知ったけれども、中国では知人の両親が亡くなったら、とにかく一緒に、とことん悲しんでくれるのだそうです。
感情の表現の仕方が違いますね。
寧夏でも似たような話を聞きました。
その方は独身のときに日本へ留学していたことがあります。
美人なのでお誘いも多かったのでしょう。
でも、日本人の男性は「今度、食事しない?」とか、食事に行っても「お寿司食べたい?」とか・・・
聞いていて日本人の私には普通の会話に思えますが、彼女にしてみると、あえて同意を求められれば遠慮するのが礼儀なので、距離感に戸惑ったそうです。
好きならば、どんどん積極的に「食事をご馳走します」「お寿司を食べてください」と言えばいいのに!というご意見。
難しいものだなあ、と思っていたら夜のNHK中国語講座でも「??」と思うフレーズが。
練習用の会話なのですが、タクシーに乗ったときの場面。
「留学の費用は大変でしょう。お父さんの収入はどれくらいですか?」
という運転手さんのフレーズがでてきました。
日本人の先生は「中国では収入を聞くのは一般的な会話です。私も北京でタクシーに乗ると運転手さんに収入を聞いています。」と。
ん・・・確かにそうかもしれません。
私もよく収入について聞かれます。
日本人と中国人には、こういった微妙な感覚の違いってあります。
小さな違いだと思っていますがどうでしょうか。
会話のなかで悲しかったことという話題になりました。
なんでも、昔、日本で会社勤めをしているときに中国のお父さんが亡くなったそうです。
そのとき、日本の人は一言二言お悔やみの言葉を言ってくれるだけで、日本人は何と冷たい人たちなんだろうと悲しくなったそうです。
後で、「そっとしておいてあげよう」という気持だったと知ったけれども、中国では知人の両親が亡くなったら、とにかく一緒に、とことん悲しんでくれるのだそうです。
感情の表現の仕方が違いますね。
寧夏でも似たような話を聞きました。
その方は独身のときに日本へ留学していたことがあります。
美人なのでお誘いも多かったのでしょう。
でも、日本人の男性は「今度、食事しない?」とか、食事に行っても「お寿司食べたい?」とか・・・
聞いていて日本人の私には普通の会話に思えますが、彼女にしてみると、あえて同意を求められれば遠慮するのが礼儀なので、距離感に戸惑ったそうです。
好きならば、どんどん積極的に「食事をご馳走します」「お寿司を食べてください」と言えばいいのに!というご意見。
難しいものだなあ、と思っていたら夜のNHK中国語講座でも「??」と思うフレーズが。
練習用の会話なのですが、タクシーに乗ったときの場面。
「留学の費用は大変でしょう。お父さんの収入はどれくらいですか?」
という運転手さんのフレーズがでてきました。
日本人の先生は「中国では収入を聞くのは一般的な会話です。私も北京でタクシーに乗ると運転手さんに収入を聞いています。」と。
ん・・・確かにそうかもしれません。
私もよく収入について聞かれます。
日本人と中国人には、こういった微妙な感覚の違いってあります。
小さな違いだと思っていますがどうでしょうか。
2008/7/30 7:50
北海道のマンゴー 東京にて
理事長は北海道で農場を経営しています。
農場のメインは2つ。
1つは肉牛。そしてもう1つはマンゴーです。
そうなんです、北海道でマンゴー。
なぜ北海道でマンゴーなのか?ということですが、冬の北海道には農作業がありません。
農家はやることがなくて出稼ぎに行ったり、アルバイトのような暮らしを強いられます。
でも、温室栽培であれば冬にも仕事があります。
当然、燃料代がかかりますので付加価値の高いものである必要があります。
そのなかで挑戦してきたのがマンゴーです。
今年、初めて出荷しました。
三越などに入っているサンフルーツという高級果物店で2個1万円で売り出されました。
すぐに完売!
北海道産のマンゴーという希少性と糖度、そして、ここまでに至る情熱が売りです。
ゆっくりと熟すので信じられないくらいの糖度になります。
今年は限定100セットでしたので来年以降が勝負ということになるでしょう。
最近思っていることがあります。
商売はマーケットが広がっているところでないと難しいということです。
当たり前のことですが、今の日本では広がっているマーケットの方が少ないのが現状です。
そのなかで、高級デザート、とりわけマンゴーは日本人の食文化や贈答品市場のなかで存在感を大きくしています。
外国に行くと日本人のデザート文化はまだまだ余地があるな・・と思います。
美味しい果物が、もっと色々な形で食べられるようになってほしいものです。
国産の高級マンゴーだけでなく、海外産のマンゴーにもがんばってほしい。
実はマンゴーは検疫の問題が難しくて日本に輸入される地域はとても限定されています。
数年前までは台湾もダメでしたが、最近は美味しい台湾マンゴーが入るようになりました。
どんどん色々なマンゴーが食べられるようになって、日本人のデザート文化を盛り上げてほしいと思います。
そうすれば、国産と海外産が相互にシェアを奪い合うだけではなく、大きなマーケットの中で新しい共存関係も作れるはずです。

(バナナもあります)
農場のメインは2つ。
1つは肉牛。そしてもう1つはマンゴーです。
そうなんです、北海道でマンゴー。
なぜ北海道でマンゴーなのか?ということですが、冬の北海道には農作業がありません。
農家はやることがなくて出稼ぎに行ったり、アルバイトのような暮らしを強いられます。
でも、温室栽培であれば冬にも仕事があります。
当然、燃料代がかかりますので付加価値の高いものである必要があります。
そのなかで挑戦してきたのがマンゴーです。
今年、初めて出荷しました。
三越などに入っているサンフルーツという高級果物店で2個1万円で売り出されました。
すぐに完売!
北海道産のマンゴーという希少性と糖度、そして、ここまでに至る情熱が売りです。
ゆっくりと熟すので信じられないくらいの糖度になります。
今年は限定100セットでしたので来年以降が勝負ということになるでしょう。
最近思っていることがあります。
商売はマーケットが広がっているところでないと難しいということです。
当たり前のことですが、今の日本では広がっているマーケットの方が少ないのが現状です。
そのなかで、高級デザート、とりわけマンゴーは日本人の食文化や贈答品市場のなかで存在感を大きくしています。
外国に行くと日本人のデザート文化はまだまだ余地があるな・・と思います。
美味しい果物が、もっと色々な形で食べられるようになってほしいものです。
国産の高級マンゴーだけでなく、海外産のマンゴーにもがんばってほしい。
実はマンゴーは検疫の問題が難しくて日本に輸入される地域はとても限定されています。
数年前までは台湾もダメでしたが、最近は美味しい台湾マンゴーが入るようになりました。
どんどん色々なマンゴーが食べられるようになって、日本人のデザート文化を盛り上げてほしいと思います。
そうすれば、国産と海外産が相互にシェアを奪い合うだけではなく、大きなマーケットの中で新しい共存関係も作れるはずです。
(バナナもあります)
2008/7/29 7:45
中国でのネーミング 分類なし
先日面白い本を読みました。
「中国ビジネスはネーミングで決まる 」(平凡社新書)という本です。
興味のある方はぜひ読んだ方がいいです。
ネーミングに対する日本人と中国人の感覚は全く違います。
これは中国に行くと痛感します。
例えば、サントリーは「三得利」。
もちろんSUNTORY でも通じます。
日本人としては、ローマ字の方が格好いいようにも思えます。
でも、そうじゃないらしいのです。
消費者、生産者、販売者の三者に利益があるように連想されて素晴らしいイメージがあるとか。
自動車のマツダは「馬自達」。
MAZDAでも通じます。
これも古来よりの移動手段である馬を連想してとても良いイメージとか。
「松田」よりも格調が高くスマートなのだそうです。
ちょっと分かりませんよね・・・
同じ漢字文化であるとはいっても、日本人にはカタカナがある分、外国語の言葉のニュアンスが直接入る仕組みがあります。
しかし、中国語では全て漢字に置き換えますので必ずそこに別のイメージが派生します。
(外国語の音にあて字をはめる場合と、意味を字にする場合があります)
この部分は日本人には理解しにくい部分です。
「なるほどなー」と思えますので読んでみてください。
「中国ビジネスはネーミングで決まる 」(平凡社新書)という本です。
興味のある方はぜひ読んだ方がいいです。
ネーミングに対する日本人と中国人の感覚は全く違います。
これは中国に行くと痛感します。
例えば、サントリーは「三得利」。
もちろんSUNTORY でも通じます。
日本人としては、ローマ字の方が格好いいようにも思えます。
でも、そうじゃないらしいのです。
消費者、生産者、販売者の三者に利益があるように連想されて素晴らしいイメージがあるとか。
自動車のマツダは「馬自達」。
MAZDAでも通じます。
これも古来よりの移動手段である馬を連想してとても良いイメージとか。
「松田」よりも格調が高くスマートなのだそうです。
ちょっと分かりませんよね・・・
同じ漢字文化であるとはいっても、日本人にはカタカナがある分、外国語の言葉のニュアンスが直接入る仕組みがあります。
しかし、中国語では全て漢字に置き換えますので必ずそこに別のイメージが派生します。
(外国語の音にあて字をはめる場合と、意味を字にする場合があります)
この部分は日本人には理解しにくい部分です。
「なるほどなー」と思えますので読んでみてください。
2008/7/28 7:33
経営の要諦 東京にて
やっと出張の報告が終わりました。
出張が終わっても、この報告までは課題が頭のなかでクルクルとめぐっていて寝ても覚めても寧夏のことでいっぱいでした。
詳細は省略いたしますが、重要な問題が発生していて、この件を理事長に相談しました。
これはプロジェクトにとっても、私にとっても今後の進み方を考えるうえで大きな意味をもちます。
さすがに重要な話なので理事長も即決はしませんでした。
少し考えるための時間がほしいという話です。
「これは私の信念なのだけれども、何かをするには現場に入り込まないと成功しない。現地でしか見えない課題もある。現地でしか思いつかないアイディアもある。このことを大事にしないと、本当にいいものは作れない。」
ごもっともです。
一代で企業を作り上げた理事長の経営哲学の中心的な部分でもあります。
海外で何かをしようとするときに、心と体の比重を日本と海外のどちらに置くのかは重要な問題です。
これまで、そのバランスをとるように心がけてきましたが、バランスだけで解決できない局面もあります。
誰が道を拓いていくのか。
誰もが他人任せとなっては道など拓けないものかもしれません。
出張が終わっても、この報告までは課題が頭のなかでクルクルとめぐっていて寝ても覚めても寧夏のことでいっぱいでした。
詳細は省略いたしますが、重要な問題が発生していて、この件を理事長に相談しました。
これはプロジェクトにとっても、私にとっても今後の進み方を考えるうえで大きな意味をもちます。
さすがに重要な話なので理事長も即決はしませんでした。
少し考えるための時間がほしいという話です。
「これは私の信念なのだけれども、何かをするには現場に入り込まないと成功しない。現地でしか見えない課題もある。現地でしか思いつかないアイディアもある。このことを大事にしないと、本当にいいものは作れない。」
ごもっともです。
一代で企業を作り上げた理事長の経営哲学の中心的な部分でもあります。
海外で何かをしようとするときに、心と体の比重を日本と海外のどちらに置くのかは重要な問題です。
これまで、そのバランスをとるように心がけてきましたが、バランスだけで解決できない局面もあります。
誰が道を拓いていくのか。
誰もが他人任せとなっては道など拓けないものかもしれません。
2008/7/23 7:25
更新がすすんでおりません・・ 東京にて
出張から戻ってブログの更新もすすんでおりません。
実は出張報告書に追われております。
今回は新しい企画書も。
どうなるのか・・
全力投球あるのみです。
実は出張報告書に追われております。
今回は新しい企画書も。
どうなるのか・・
全力投球あるのみです。
2008/7/18 7:12
中国の中学生in浦安 東京にて
昨日、この前の出張で黒竜江滞在中に最初から最後まで同伴してくれた教育庁国際処のHさんが東京にきました。
黒竜江ではあまりにも土産が多くて(大きくて!)持ちきれなかったものを、わざわざ彼が持ってきてくれたのです。
(家まで持って帰るだけでも腕が痛くなるほどの重さです。ありがとう。)
先日も書きましたが、ハルピン市内の中学生に募集をかけて希望者を日本に連れてくるという仕事の一環です。
その数、なんと180名!
1人1万数千元というので約20万円です。
何ともすごいものです。
日本の学校で20万円の海外旅行の案内があっても、うちの親は行かせてくれなかっただろうな〜と考えてしまいます。
仙台、ディズニーランド、皇居、浜名湖、大阪というコースで、たしか5泊くらいだったと思います。
昨日は終日ディズニーランドで、今は中国の夏休みの期間ということもあって、園内には同じような中国の役所主催ツアーの中学生がたくさんいたそうです。
中国には香港に新しいディズニーがありますが、「香港のものは小さい」ということで東京が人気です。
それにしても、実際、彼らの親はどんな気持ちで子供たちを日本へ行かせるのでしょうか?
子供たちは帰ったときに親や友達に何を話して聞かせるのでしょうか。
多感な時期です。何か生涯の財産になるものを感じてほしいと思いました。
黒竜江ではあまりにも土産が多くて(大きくて!)持ちきれなかったものを、わざわざ彼が持ってきてくれたのです。
(家まで持って帰るだけでも腕が痛くなるほどの重さです。ありがとう。)
先日も書きましたが、ハルピン市内の中学生に募集をかけて希望者を日本に連れてくるという仕事の一環です。
その数、なんと180名!
1人1万数千元というので約20万円です。
何ともすごいものです。
日本の学校で20万円の海外旅行の案内があっても、うちの親は行かせてくれなかっただろうな〜と考えてしまいます。
仙台、ディズニーランド、皇居、浜名湖、大阪というコースで、たしか5泊くらいだったと思います。
昨日は終日ディズニーランドで、今は中国の夏休みの期間ということもあって、園内には同じような中国の役所主催ツアーの中学生がたくさんいたそうです。
中国には香港に新しいディズニーがありますが、「香港のものは小さい」ということで東京が人気です。
それにしても、実際、彼らの親はどんな気持ちで子供たちを日本へ行かせるのでしょうか?
子供たちは帰ったときに親や友達に何を話して聞かせるのでしょうか。
多感な時期です。何か生涯の財産になるものを感じてほしいと思いました。
2008/7/17 9:06
前回の続き(その2) 分類なし
海外にも和牛がいます。
この和牛たちがしばしば日本の業界としばしば問題を起こします。
実は私どものプロジェクトも関係がないこともありません。
和牛の改良には長い時間がかかっています。
もともと日本人には牛肉を食べる習慣がありませんでした。
明治になって西洋人が日本に入ってきて、神戸あたりの牛を食したことがその始まりです。
以降、コツコツと日本古来の牛に各地域が色々な外国種の牛をかけ合わせたりして出来上がったのが現在の和牛です。
外国種をかけるだけでなく、いい牛を選択して、その遺伝子を何度もかけあわせて霜降りの肉ができるように仕上げていったわけです。
ところが、前回書いたように、動物については国際的にも、特定の品種を種苗法のような形で保護する法律がありません。
つまり、コツコツと品種をかけあわせてきた努力がどうやって保護されるのかというルールがないわけです。
また、この問題は国際的な問題だけではなく、日本国内でも品種改良は各県ベースで行ってきました。
ですから、どうやって改良者の成果を保護するのかというと、原則的には内部の「縛り」で外に出さないことが主な手段となります。
ところが、ある時期、何頭かの和牛は海を越えました。
国内の「縛り」を振り切って外へ出たのです。
実は、その後に日本では狂牛病が発生したので、現在は検疫上の理由で日本の牛の遺伝子は海外に持って行けません。
しかし、一昔前に海外へ出た和牛たちが基礎となって、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドにも和牛がいます。
こういった牛たちは主に現地のメス牛に対して冷凍精液を提供する種オスの役割を担っています。
こういった海外の和牛について、日本の和牛業界は面白くおもっていません。
山形のサクランボと同じ問題が起こっています。
そして、中国にもオーストラリアの和牛の遺伝子が入りつつあります。
この遺伝子とどう向き合うのか?
柔らかい肉質の牛肉をつくって寧夏の農家に新しい養牛のスタンダードを作ろうとしている我々にも無視できる状況ではなくなってきました。
この和牛たちがしばしば日本の業界としばしば問題を起こします。
実は私どものプロジェクトも関係がないこともありません。
和牛の改良には長い時間がかかっています。
もともと日本人には牛肉を食べる習慣がありませんでした。
明治になって西洋人が日本に入ってきて、神戸あたりの牛を食したことがその始まりです。
以降、コツコツと日本古来の牛に各地域が色々な外国種の牛をかけ合わせたりして出来上がったのが現在の和牛です。
外国種をかけるだけでなく、いい牛を選択して、その遺伝子を何度もかけあわせて霜降りの肉ができるように仕上げていったわけです。
ところが、前回書いたように、動物については国際的にも、特定の品種を種苗法のような形で保護する法律がありません。
つまり、コツコツと品種をかけあわせてきた努力がどうやって保護されるのかというルールがないわけです。
また、この問題は国際的な問題だけではなく、日本国内でも品種改良は各県ベースで行ってきました。
ですから、どうやって改良者の成果を保護するのかというと、原則的には内部の「縛り」で外に出さないことが主な手段となります。
ところが、ある時期、何頭かの和牛は海を越えました。
国内の「縛り」を振り切って外へ出たのです。
実は、その後に日本では狂牛病が発生したので、現在は検疫上の理由で日本の牛の遺伝子は海外に持って行けません。
しかし、一昔前に海外へ出た和牛たちが基礎となって、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドにも和牛がいます。
こういった牛たちは主に現地のメス牛に対して冷凍精液を提供する種オスの役割を担っています。
こういった海外の和牛について、日本の和牛業界は面白くおもっていません。
山形のサクランボと同じ問題が起こっています。
そして、中国にもオーストラリアの和牛の遺伝子が入りつつあります。
この遺伝子とどう向き合うのか?
柔らかい肉質の牛肉をつくって寧夏の農家に新しい養牛のスタンダードを作ろうとしている我々にも無視できる状況ではなくなってきました。
2008/7/16 7:37
前回の続き(その1) 分類なし
特許というのは発明者の保護を1つの目的としていますが、実は本当に大事なのは、その技術の普及が順調に行われることにあります。
これは特許法の精神でもあります。
発明という意味では生物にも特許の概念が一部はあてはまるわけですが、モノと違って、生命の尊厳や、「作る・作られる」という概念がなじまない部分もあります。
植物の品種には特許法の派生としての種苗法があるのは前回に書いたとおりです。品種改良をした人は種苗法によって保護されます。しかし、くどいようですが、その保護の根拠となる法律の精神は「技術の普及」にあります。
特許を申請する際には、同時に技術を公開しないといけません。誰でも発明の内容を知ることができます。
ただし、それが晴れて特許として認められると、一定の期間は他人がマネをするにはライセンス料が必要だということになります。そして、期間終了の後は誰でもマネをすることが許されます。
つまり、特許により、発明の対価として一定期間は保護をするので「技術の普及」に協力してくださいという意味です。
こういった仕組みがないと、発明をした人が利益を得るには技術の内容を隠すしかなくなり、社会的な進歩にとっては不利益だからです。
サクランボ問題の要となる種苗法も同じ仕組みです。佐藤錦は保護期間がきれている(明治にできたものなので元々ない?)し、「紅秀峰」もあと数年でオープンになります。そうすると、誰でも自由に苗木を使って栽培できます。その際にライセンス料が上乗せされることもありません。
それは原則として海外でも同じことなのです。今回のオーストラリアの農園主は和解条件として保護期間(この場合は輸出制限期間)を数年延長することを山形県と約束しました。
しかし、期間終了後は、このサクランボの枝を買った人が海外に持ち出して栽培しても種苗法上の問題はなくなります。中国でも広がる可能性があります。
もし、これを防ごうと思ったら、苗木の販売を徹底的にコントロールして物理的な流出を食い止める必要があります。
心情的には理解できますが、これは法律が予定した社会的な利益とは矛盾する現象ということになります。
実は動物の品種には、植物の種苗法に該当するものがありません。ここにまた、大きな問題があります。
オーストラリアに和牛がいます。次回はこの歴史を少し紹介します。
そこにどういった問題があるのか。
種苗法という保護法のあるサクランボの例を参考にして考えてみてください。
これは特許法の精神でもあります。
発明という意味では生物にも特許の概念が一部はあてはまるわけですが、モノと違って、生命の尊厳や、「作る・作られる」という概念がなじまない部分もあります。
植物の品種には特許法の派生としての種苗法があるのは前回に書いたとおりです。品種改良をした人は種苗法によって保護されます。しかし、くどいようですが、その保護の根拠となる法律の精神は「技術の普及」にあります。
特許を申請する際には、同時に技術を公開しないといけません。誰でも発明の内容を知ることができます。
ただし、それが晴れて特許として認められると、一定の期間は他人がマネをするにはライセンス料が必要だということになります。そして、期間終了の後は誰でもマネをすることが許されます。
つまり、特許により、発明の対価として一定期間は保護をするので「技術の普及」に協力してくださいという意味です。
こういった仕組みがないと、発明をした人が利益を得るには技術の内容を隠すしかなくなり、社会的な進歩にとっては不利益だからです。
サクランボ問題の要となる種苗法も同じ仕組みです。佐藤錦は保護期間がきれている(明治にできたものなので元々ない?)し、「紅秀峰」もあと数年でオープンになります。そうすると、誰でも自由に苗木を使って栽培できます。その際にライセンス料が上乗せされることもありません。
それは原則として海外でも同じことなのです。今回のオーストラリアの農園主は和解条件として保護期間(この場合は輸出制限期間)を数年延長することを山形県と約束しました。
しかし、期間終了後は、このサクランボの枝を買った人が海外に持ち出して栽培しても種苗法上の問題はなくなります。中国でも広がる可能性があります。
もし、これを防ごうと思ったら、苗木の販売を徹底的にコントロールして物理的な流出を食い止める必要があります。
心情的には理解できますが、これは法律が予定した社会的な利益とは矛盾する現象ということになります。
実は動物の品種には、植物の種苗法に該当するものがありません。ここにまた、大きな問題があります。
オーストラリアに和牛がいます。次回はこの歴史を少し紹介します。
そこにどういった問題があるのか。
種苗法という保護法のあるサクランボの例を参考にして考えてみてください。
2008/7/15 7:19
オーストラリアのサクランボ 分類なし
一昨日、深夜に面白い番組をやっていました。
山形の佐藤錦という美味しいサクランボをご存じだと思います。
山形には佐藤錦と並ぶ「紅秀峰」というサクランボの品種があるのですが、これが約10年前にオーストラリアへ持ち出されたことから始まる話です。
山形県の農家が気軽に「紅秀峰」の1本の枝をオーストラリア人にプレゼントしました。
その後、その1本の枝は海を渡り、オーストラリアの農園で接ぎ木によって広がって今や「紅秀峰」の大農園となっているのです。
そして、オーストラリアは季節が日本と逆なのを利用して、冬の日本に輸入されようとしていることから、山形県が農家保護のためにオーストラリアの農園主を種苗法にもとづき提訴したというわけです。
山形県の農家にしてみれば、初夏の季節感がサクランボの商品性の命だと考えています。
消費者にしてみれば、冬にも美味しいサクランボが食べられれば嬉しいという声もあります。
ちなみに、現在の種苗法では品種登録されて30年(永年性果樹の場合)は改良者の権利が保護されますが、佐藤錦は明治時代に作られた品種なので種苗法では保護されません。
したがって、このオーストラリアの農園の佐藤錦はすでに冬の日本に輸入されています。
この種苗法というものは、一種の特許のようなものです。
しかし、精密で簡単にマネできない機械のようなものと違って、農作物は「種」を入手できればコピー商品が簡単にできるため問題があります。
品種改良などの地道な作業は日本人のお家芸ですが、やはり努力した人の権利が保護されるのは大事なことです。
しかし、法律での保護、つまり利用の対価としてのライセンス料の取得などが難しいとなると、どうしても権利の運用は閉鎖的にならざるを得ません。
現在のグローバルなマーケットから、どんどん遠くへ行ってしまいます。
日本の農業の大きな問題点でもあります。
次回は、この問題と和牛の問題を比較して考えてみます。
山形の佐藤錦という美味しいサクランボをご存じだと思います。
山形には佐藤錦と並ぶ「紅秀峰」というサクランボの品種があるのですが、これが約10年前にオーストラリアへ持ち出されたことから始まる話です。
山形県の農家が気軽に「紅秀峰」の1本の枝をオーストラリア人にプレゼントしました。
その後、その1本の枝は海を渡り、オーストラリアの農園で接ぎ木によって広がって今や「紅秀峰」の大農園となっているのです。
そして、オーストラリアは季節が日本と逆なのを利用して、冬の日本に輸入されようとしていることから、山形県が農家保護のためにオーストラリアの農園主を種苗法にもとづき提訴したというわけです。
山形県の農家にしてみれば、初夏の季節感がサクランボの商品性の命だと考えています。
消費者にしてみれば、冬にも美味しいサクランボが食べられれば嬉しいという声もあります。
ちなみに、現在の種苗法では品種登録されて30年(永年性果樹の場合)は改良者の権利が保護されますが、佐藤錦は明治時代に作られた品種なので種苗法では保護されません。
したがって、このオーストラリアの農園の佐藤錦はすでに冬の日本に輸入されています。
この種苗法というものは、一種の特許のようなものです。
しかし、精密で簡単にマネできない機械のようなものと違って、農作物は「種」を入手できればコピー商品が簡単にできるため問題があります。
品種改良などの地道な作業は日本人のお家芸ですが、やはり努力した人の権利が保護されるのは大事なことです。
しかし、法律での保護、つまり利用の対価としてのライセンス料の取得などが難しいとなると、どうしても権利の運用は閉鎖的にならざるを得ません。
現在のグローバルなマーケットから、どんどん遠くへ行ってしまいます。
日本の農業の大きな問題点でもあります。
次回は、この問題と和牛の問題を比較して考えてみます。
2008/7/13 22:54
帰国 寧夏
本日帰国しました。
黒竜江、北京、寧夏、上海の順番でまわりましたが、中国の現実にたくさん触れることができました。
1つ言えるのは、「中国が豊かになった」という事実が確実に地方都市でも感じられることです。
どこに行っても、省都であればベンツにBMWがホテルの前にズラリと並ぶのは当たりまえの光景です。
中国の貧富の差は広がるばかりです。それは農村の内部でも起こりつつあって、出稼ぎで得た資金と少々の情報を武器に自分で商売をする農家は小さなクルマくらいは手にしています。
しかし、大部分の人は都市にあっても農村にあっても、そのような商才はありません。
そうなんですね。
今の中国は商才のある人とない人の格差が如実な社会になりました。
派手な発展段階にある中国では勇気をもって何かをやれば相当高い確率でそれなりの成功を得られる雰囲気があります。
だから、みんなあせっています。
自分も何かやらなければ取り残されてしまうと。
何でもかんでもやってみようと。
こういった気持ちが中国全体をけん引しています。
発展を支えているモチベーションです。
素晴らしいことなのに、傍観していて少々さびしい気持ちがするのは、日本人のひがみなのでしょうか。
景気は循環します。
必ず後退するときが来ます。
今のうちに、そのときに堪えうる土台を作る気持ちが大切だと思います。
上海は2010年に万博を行います。
何がテーマになるのか楽しみです。
中国発展の底力となるテーマを見つけてほしいものです。

黒竜江、北京、寧夏、上海の順番でまわりましたが、中国の現実にたくさん触れることができました。
1つ言えるのは、「中国が豊かになった」という事実が確実に地方都市でも感じられることです。
どこに行っても、省都であればベンツにBMWがホテルの前にズラリと並ぶのは当たりまえの光景です。
中国の貧富の差は広がるばかりです。それは農村の内部でも起こりつつあって、出稼ぎで得た資金と少々の情報を武器に自分で商売をする農家は小さなクルマくらいは手にしています。
しかし、大部分の人は都市にあっても農村にあっても、そのような商才はありません。
そうなんですね。
今の中国は商才のある人とない人の格差が如実な社会になりました。
派手な発展段階にある中国では勇気をもって何かをやれば相当高い確率でそれなりの成功を得られる雰囲気があります。
だから、みんなあせっています。
自分も何かやらなければ取り残されてしまうと。
何でもかんでもやってみようと。
こういった気持ちが中国全体をけん引しています。
発展を支えているモチベーションです。
素晴らしいことなのに、傍観していて少々さびしい気持ちがするのは、日本人のひがみなのでしょうか。
景気は循環します。
必ず後退するときが来ます。
今のうちに、そのときに堪えうる土台を作る気持ちが大切だと思います。
上海は2010年に万博を行います。
何がテーマになるのか楽しみです。
中国発展の底力となるテーマを見つけてほしいものです。
