2006/9/30  17:00

サイコの日記(8日め)  犬のこと、猫のこと

今日は、何だかもうテンテコ舞いな一日であった。明日10月1日(日)は、川越市の川越水上公園フットサル場で開催されるFCI埼玉インターナショナルドッグショーに出場することになっていて、今年はその前日の今日、同会場でハンドラー義務研修があるのだ。ドッグショーの準備だけでも、おいらにとっては大変なのに、義務研修・・・。それも午前10時から・・・。いつもなら、午前10時頃は、出陳犬を風呂に入れたりして、一番体力を消耗するであろう時間帯である。とはいえ、おいらは一応、JKCハンドリング・ライセンス所持者なものだから、義務研修に出席する義務があるし、勉強そのものはけっこう好きだったりする。しかーし!何故にインターナショナルドッグショー前日!?(^へ^;

ぐだぐだ言っていてもしょーがないから、まずは義務研修。それが終わって帰宅し、次はいよいよサイコの再診である。獣医さんの午後の診察開始時間(15時)まで若干時間があるから、その間にドッグショーの道具を車に積み込んだ。すると、何だか記憶が甦る。サイコに出会ったきっかけは、『サイコの長い話』に書いたとおり、フォトグラファーKさんによるワンコの撮影のため、富士五湖方面へ出向いたことによる。おいらは、その際、ワンコのお手入れ道具一式をドッグショー同様に車に積んで行ったのであった。そう、サイコを梱包(笑)した段ボール箱を助手席に固定した時と同様、助手席の足元にはガソリン臭い発電機、ワンコ用のデカいジェット・ドライヤーがある。

サイコはもともとそうなのか、慣れなのか、相変わらず車を走らせている時に、リラックスしている変なニャンコである。前回、駐車中に開いた窓の隙間から脱走されたこともあって、最初から猫袋(洗濯ネット)にサイコを入れておいた。するとどうだろう、車に乗せた時の姿勢のままで、全く動かないのである。猫袋に入れられたのがショックで、具合が悪くなってしまったんじゃないか、と、信号待ちでつついてみると・・・。

スピ〜   スピ〜

という寝息のような、イビキのような・・・。おいっ。熟睡しとるんかいっ。
とんでもニャンコであるw。

再診はあっさりとしたものだった。
早くも食欲が出てきたことで、飲み薬の投与はもう必要なし、とのこと。あとはひたすら目薬点眼のみ。
そして、気になる右目の透けて見えるような黒目を診てもらう。しかし、獣医さんは渋い顔のまま。おいらは、目が見える可能性がUPするようなコメントを期待していたけれど、それは厳しいだろう という所見のままであった。
おそるおそる、今後のことを聞いてみた。サイコに光が戻らないとして、一生グジュグジュの目のままなのか、と。それはグジュグジュのままのこともあり、治まることもあるそうだ。処置の方法としては、両眼眼球を摘出して縫合してしまう という選択もある、と。潰瘍化した角膜がまれに自然に開くこともあるそうだけれど、サイコの場合、眼球が正常である可能性は低いだろう、とも言われた。予想していた所見ではあったけれど、100%失明すると断言されたわけではない、と前向きにとらえておこう。

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ちょっとグロ画像だけれど、サイコの右目の奥に瞳のようなモノが透けて見えるのがおわかりいただけるかな。

獣医さんの帰り道は、やはり助手席で ピー ピー と鼻笛を鳴らしながら熟睡しておった。


2006/9/29  21:00

サイコの日記(7日め)  犬のこと、猫のこと

サイコがわが家の一員になって7日めである。あれれ、もう一週間?出会った日を1日めとしてカウントし始めちゃたからズレちゃったか。まいっか。

サイコは食欲も旺盛になったし、ニャーニャーとよく鳴くようにもなったし、元気というのはおかしいけれど、とりあえずは元気になった。生命力のオーラが復活した。
問題の目は、目らしくはないけれど、瞼が開くようになったし、それによって瞬きのような動きもするようになった。写真はかなりグロテスクなので、とりあえず自粛させていただく。
開いた瞼の中は・・・ほとんど 肉 である。見た目は、手術で摘出されたばかりの腫瘍を、メスでスパッと切ったような感じである。
もう排膿で、顔面が血膿色に染まってしまっている。・・・と書くと、病状が悪化してしまっているかのような誤解を生じそうだけれど、そうとはいえないと思う。獣医さんで処方された抗生物質とインターフェロンを投与して手助けをしているけれど、本来の治癒力が働きだしたからだと思っている。もう目から毒素が噴き出しているイメージ。
病状が落ち着いたら、お顔をキレイキレイしてあげるから、も少しの間がまんしておくれ。

サイコは、どうも毛布よりも、トイレの砂の上がお気に入りのようである。困ったことに、彼女はウンチの後で砂をかけないらしい。今日は、思いっきりウンチの上で寝ていた。少々柔らかめのウンチだったので、毛のあちこちが汚れてクチャイ。毎回これでは大変であるなあ。

体重は940グラム。昨日と比べて+40グラムである。順調順調。良く食べて、お腹もポンポコリンになっている。

今日のサイコは、ドライフードにチャレンジ。案の定、何の心配もなし。カリカリという音すらなく、ガツガツと食べまくっている。ドライフードは子猫用を購入してきた。これが食べれるなら、栄養面でも安心。

明日はサイコの再診日になる予定。獣医さんの所見はどうかなあ。どきどき。


2006/9/28  21:30

サイコの日記(6日め)  犬のこと、猫のこと

サイコの回復が目覚ましい。
食欲の心配はもうなさそうである。朝からよく食べること食べること。

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レトルトのキャット・フードをガツガツと、脇目を振らずに食べまくる。刺身の切れっ端だの、ドライフードだのを食器に入れると、全く関係なく口に入っていく。
ご飯とトイレはもう大丈夫。今朝はトイレにオシッコだけではなく、初ウンチもしてあった。
いいぞいいぞ。

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夕食は缶詰のキャット・フードを与えてみた。予想どおりの食べっぷりである。もう何でもこい!状態である。本能的に栄養を欲しているのであろう。

しかし、おいらが大失敗をしてしまったー。
投薬をし、夕食を与え、トイレ掃除をし、その間だけは、レントゲン・フィルム製の特製カラーを外してあげているのだけど、ひととおりの世話が終わって、再びカラー装着をするまでの僅かな時間(30秒くらい)に、サイコが目薬を差した目を前足で擦ってしまったのである。要は、猫的に、顔を洗ってしまったのである。サイコの前足が血の色に染まってしまったのを見て、おいらはビックリ。完全に塞がってはいなかったけれど、目薬を差した後なので、若干ふやけた患部であった。いつもなら目ヤニと涙が混じったような体液が染み出している場所に、赤い涙が溜まっている。痛そうである。
抗生物質の点眼をして、直ちにカラーを装着した。サイコは患部が気になって仕方がなさそうである。カラーの外側を前足でガシガシ擦っている。

大失敗には違いないのだけれど、サイコが患部を擦ったせいで、目が半開きになってしまった。患部は瞼が癒着して潰瘍化しているため、本体の瞳が見えるわけではなく、皮膚組織のようなモノが見えて痛々しいのだけれど、間違いなく瞬きをしているのである。出血が乾いてカサブタのようにならず、化膿もしなければ、悪化はせずにすむのだけれど・・・。う〜ん、心配である。

本日の体重測定結果は、900グラムであった。こちらは食べてくれているせいで、きわめて順調である。


2006/9/27  20:30

サイコの日記(5日め)  犬のこと、猫のこと

昨日の夕食時の嬉しい変化から、今日のサイコの回復具合は期待大である。

朝、おはようのあいさつをするため、ハウスを覗いてみると、サイコは毛布の上ではなく、トイレの猫砂の上で丸くなっていた。おいおい、そこは寝床じゃないよw。寝ぼけていたサイコをつついてみると、ニャーーー と長く鳴く。うん。元気元気。

朝食。毎度のことであるが、シリンジに飲み薬を用意して、強制的に与える。昨日まではほとんど無抵抗であったサイコであるが、今朝は少々抵抗。サイコの細くて尖った爪がおいらの指に刺さる。痛てて。
ごはんは、かなり濃いめのゴート・ミルクを用意。流動食のようなドロドロ状態である。それをシリンジではなく、平皿に入れて、サイコを近づけてみるとー。

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ペロペロと舐めてくれたー!!!
平皿の前にちょこんと座った姿勢のままで、しばらくの間舐め続けてくれた。やたー!
3時間後、目薬を差したからご機嫌が斜めになったかと思いきや、毛布の上で前足をフミフミし始めた。うう、可愛い〜。ご機嫌は良さげだったので、レトルトのキャット・フードを1/2パック出してみるとー。
ガツガツと食べたのである!おおお!すごい!

夕食前に体重測定。830グラムに増えていた!今日は嬉しいことの連続である。
夕食はゴート・ミルクをお休みして、気に入ってくれたらしいレトルトのキャット・フードを用意した。まあ、わが家の先住猫よりもいい食べっぷりである。あんまりガツガツ食べるので、お腹がビックリしてしまうんじゃないか、というくらいの勢いである。とりあえず強制給餌は突然終了ーでよさそうである。あーやれやれである。

サイコが食事中の間に、トイレのチェックをしてみる。おおっ!これは!
オシッコの固まり(固まる猫砂使用なので)が4個!やたー!オシッコもクリアした!

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午前中はそうでもなかったけれど、午後から目やにが目立って多くなった。昨日の日記にも書いたけれど、塞がった目の隙間が乾燥しなくなったのが良いのか悪いのかー。目やにが多いのは心配だけれど、おそらく体力が戻りつつあることと、抗生物質が効いてきたためだと思いたい。つまり、サイコの白血球が細菌とバトルしまくっているのである。目やにがたくさんたくさん出た後、きっと症状が上向きになるだろう・・・そうだといいな。

盲目のサイコの良いところを発見してしまった。
サイコが急に美味しそうなフードをガツガツ食べ出したものだから、長老犬アトムがニオイに誘われて、様子を見に来たのである。サイコの鼻先30センチくらいの位置にアトムの巨大な顔があって、ジッと凝視。ひたすら凝視。サイコは全く気づかずに食べることに夢中になっていたのである。


2006/9/26  21:30

サイコの日記(4日め)  犬のこと、猫のこと

おいらの日記(そもそも日記になっていた試しはないが)が、子猫サイコの日記に取って代わられそうであるな。彼女が元気になるまでの間、こまめに観察日記をUPすることになりそうである。

4日めになって、現在の不安要素は次の5点である。
1 目が開かない
2 トイレの形跡がない
3 食欲がない
4 胸元がカピカピになっている
5 耳が汚れている

1は失明の可能性があるとのことなので、覚悟はしているけれど、ベストは尽くす。ひたすら投薬と目薬の日々。
2は困ったねえ。いいかげん、そろそろ出るモノがあるんじゃないかと思うけれど・・・。ただ、現在口に入れているのがほとんどゴート・ミルクだけなので、腹の中の残りカスが少なすぎることも考えられる。せめてオシッコだけでもカモーン!
3もまた困りもの。自分から食べてくれるようになれば、回復に加速がつくと思うのだけれど、現在まだ強制給餌しないとミルクすら飲めないのである。
4はおそらくミルクを吐き戻しているのだろう。しかし、一度もそれを目撃していないことと、吐瀉物の跡が見つからないのである。胸の毛の表面を少々汚す程度であれば、強制給餌させたミルクの全量を吐いたとはいえないだろうから、しばらく様子を見ることにする。
5については、あり得ることだよねえ。イヤクリーナーで直ちに耳掃除をしたいところなんだけど、現在まだまだ衰弱状態なので、もう少し元気になるまで我慢する。昨日、耳に寄生しているダニを発見したため、直ちに捕殺した。ダニはまだ小さかったので、吸われた血の量は大したことなかったと思う。

今日の一番の変化といえば、目 である。
サイコの目は、両目とも完全に癒着して塞がってしまっている。獣医さんが少々手荒に瞼を少し開けたけれど、白い組織というか、脂肪のような色がちょっとだけ見えただけで、時間が経つと再びガッチリと塞がれてしまった。そこへ一日何回も目薬を差すのである。そのまま差すだけでは、目の中に浸透もせずにこぼれてしまうから、目薬を差して湿らせたところを少しだけ開かせてもう一度目薬を差すのである。目薬を差しても差しても、次の目薬タイムにはまたガッチリ塞がっているのである。
ところが、今朝そのガッチリをいつものように湿らせて目薬を差した後、そのガッチリが現在までないのである。わずかに開いた瞼の間にあった色は、今まで白かったのが、今日は少々ピンク色がかっている。そして、少しだけど、ウルウルしているのである。
そのピンク色とウルウルが、良いのか悪いのかがまだわからない。炎症を起こして白がピンクになったのかもしれないし、涙とかではなく目の組織から滲み出た体液が染み出してウルウルしているのかもしれない。
炎症の可能性もあるから、念のために目薬を差した後、外していたレントゲン・フィルム製のカラーを装着しておいた。少なくとも目を擦って悪化することは防げるはずである。
カラーを装着して、約5時間。目の様子は変わっていない。やはり塞がってはいないし、ピンク色を帯びている。もし炎症でなく、血色が良くなったとしたら、良い方向に行きそうなのだけどなあ。

今日の体重測定。
昨日はうっかり食直後に測定してしまったから、今日は食前に測定。昨日は食直後に780グラム、今日は食前に780グラムであった。たぶん、今度こそ+30グラムだと思う。

今日のごはん。
朝食にゴート・ミルク25cc。レトルトのキャットフードの魚の部分を小指の頭くらい(口の中に投与)。
昼食にゴート・ミルク20cc。
夕食にゴート・ミルク20cc。

夕食時に嬉しいことが!
自分からミルクやお皿を舐めたりしなかったサイコであったけれど、ついに!鼻先に出したゴート・ミルクが入った食器を舐めたのである!ほんの2舐めか3舐めくらいだけれど、これは大きな大きな変化である。


2006/9/25  19:00

サイコの日記(3日め)  犬のこと、猫のこと

サイコがわが家に来て3日めである。
目が塞がってしまっているせいもあって、起きているんだか、寝ているんだか判りにくい。でもまあ、ほとんどひらすら寝まくっているようである。こまめにハウスを覗いて様子を見ているけれど、頭を起こしていた試しはなく、寝てばかり。

朝食には、濃いめのゴート・ミルクを作って、シリンジで飲ませる。お皿から食べたり飲んだりできる年頃だろうに、困ったことにその気が全くないようである。病状が重くて食欲がないのか、鼻が利かなくて食べ物の存在が全くわからないのかー。鼻水は見たところ重篤には見えない。くしゃみをたまにしているけれど、鼻炎のような水っぱながくしゃみの時に1滴垂れる程度である。
ミルクを飲ませる前に、まずは処方された粉薬を少量のお湯に溶いてシリンジに吸い取って与える。獣医さんに、ミルクに溶いてもいいと言われたけれど、ミルクをこぼしたり、残してしまうことも考えられるから、あえて別に作った。
抵抗しそうなんだけど、案外大人しく薬を飲んでくれるお利口さんなのである。もしかしたら美味しいのかな、この薬は。

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薬を上手にこぼさずに与えたら、同じシリンジにゴート・ミルクを吸い取って与える。同じシリンジを使うのは、薬が少しでもシリンジに残っていたらもったいないから、である。
サイコの鼻先にシリンジをくっつけてみる。するとシリンジの先を舐めようとする。ここでミルクが入った平皿を鼻先に出してみるのだけど、やはりまだ無反応である。まだまだ強制給餌せねばならんのかなあ。ゆっくりゆっくりと飲ませる。今朝は25cc飲んでくれた。昨日は一度に10cc程度だったから、少しは食欲が出たようである。

おお、そうだ。体重を量ってみよう。料理用のキッチン・スケールに、肉を買った時のトレイを乗せて、サイコをそっと乗せてみる。サイコはおいらが体に密着させて抱っこしている時には、とても大人しいけれど、手だけで抱っこすると不安がる。爪を出してギャーギャー鳴くのである。そんなのは一瞬で、さっさとトレイに乗せてしまうおいらである。トレイに着地したサイコは、すぐに落ち着きを取り戻して、体重を量られている。食直後の計量ってのはイマイチだったかもしれないけれど、780グラムであった。昨日より+30グラムである。ただし、ミルク25ccで、30グラムくらいあるんじゃないかなあ。

そんな感じでお昼過ぎにミルクを20cc、夕食に25cc飲んでもらった。
そうそう、夕食時にちょっとだけ変化が見られた。夕食はワンコたちのご飯タイムでもある。ワンコどもが興奮して吠えると、毛布の上に横たわっていたサイコが体を起こしてお座りをしたのである!これは嬉しい変化である。ハウスの扉を開けると、微かだけれど、可愛くニャーと鳴く。
夕食のミルクに、GENTIANAというバッチ・フラワー・レメディを混ぜてみた。GENTIANAは、病後衰弱、食欲不振を改善させる効果が期待される花のエッセンスの一種である。長老犬アトムのご飯にも入れているモノである。

心配の種はまだある。サイコがトイレに行った形跡がない。ミルクを飲ませているから、せめてオシッコくらいは出そうなものである。粗相をしたかも、と毛布をチェックするけれど、キレイなモノである。


2006/9/24  12:00

サイコの日記(2日め)  犬のこと、猫のこと

サイコの飼育係に立候補したおいら・・・もとい、サイコを家族に迎えたおいらである。
一夜明けて、今日はいよいよ、サイコを行きつけの獣医さんに診てもらうのだ。不治の病に冒されていませんようにー。

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猫用のキャリーが、そうそう都合良くおいらの家にはない。サイコは小さいし、大人しい子だから、ドッグショーで小物を運搬するのに購入していたプラスティック製折り畳みコンテナを使う。高さもあるし、爪がかかりそうもないから大丈夫だろう。
車の中では、ホント大人しい子である。助手席に差す日差しが気持ちいいらしく、毛布の上でノビノビしたりする。あんまり大人しいから、猫の定番である通称『猫袋』・・・要は洗濯ネットであるが、ソレを使う必要ななさそうである。

いよいよ診察である。聴診器で心音をチェックしてもらったところ、異常はなし。溺れかけた影響は幸いなさそうである。しかし、問題の開かない目である。やはりこれは重篤なもよう。ウィルス性の疾患とのことである。獣医さんが目薬を差して、瞼を開けようとする。これはおいらは不安であった。僅かに目が開いたけれど、黒目ではない。皮膚のような膜のような白い皮が中に見える。水が飛び出す。おいらはもう、サイコを保定しながら、うへーーい である。サイコもけっこう苦痛らしく、診察台の上で暴れる。

診察の結果、両眼失明は覚悟しないといけなさそうである。それ以外の疾病の兆候はとりあえずなく、体力をつけさせて、目薬&飲み薬で治癒を目指す、と。
体重は750グラムであった。

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目を擦って、目を傷めるといけないという理由で、治療用のカラーをつけてもらう。さすがに体が小さいから、既製のサイズはないらしく、獣医さんのハンドメイドであるw。用意されたカラーを見ると、何と!レントゲン・フィルムのリサイクルである。確かにちょうどいい堅さとしなり具合である。

診察が終わって、会計待ちの間、待合室にいた他のニャンコがたまたま鳴いた。すると、今まで大人しかったサイコが大声でアオーンと鳴き始めてしまった。しかもかなり暴れながら、である。おいらはその豹変ぶりにびっくりしてしまった。そういえば、昨夜長旅から到着して、先住猫たちが玄関でお出迎えしてくれた時に、サイコは狂ったように鳴いたなあ。それを見て、おお、生きとる生きとる、と思ってしまったのだけれども。母猫が恋しいのだろうかー。ちょっと目頭が熱くなってしまうおいらである。

で、あんまり大声で泣き叫ぶので、一旦車にコンテナを乗せる。暑くはないけれど、助手席の窓をちょっと開けて、ポカポカの日差しの中、サイコが落ち着いたのを見て、獣医さんの建物に会計のために戻った。
この獣医さんは、たぶん治療代も薬代も安い。多頭飼いのおいらはずいぶんと助かっている。サイコの診察&薬代は、4935円也であった。飲み薬と目薬2種(インターキャット、クロマイ)がついて、このお値段である。

駐車場に戻ってびっくり仰天!おいらの車の前を怪しげな小動物が横切ったのである。見ればそれは、レントゲン・フィルム製カラーを装着したサイコであった!うわー!と叫びながら捕獲。獣医さんの駐車場が広くて助かった。そこは交通量が非常に多い県道と国道が交わるところである。おいらは彼女の運動能力の高さを見くびっていた。確かにコンテナには蓋がないけれど、高さはかなりある。おまけに、窓の隙間から、盲目でカラーを装着したサイコが出られるとは思っていなかったのである。お尻から落下したのであろうか。おいらの車はワンボックス車なので、車高も高い。ひたすら大反省である。

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無事に帰宅してハウスに入っていただく。うーん、カラーが邪魔そうである。獣医さんは、カラー付けたままでも、ご飯や水は大丈夫だと言った。おいらもワンコで経験済みだから、大丈夫だろうとは思ったけれど、ミルクを飲ませ難いっ!こぼしたら顔を拭きにくいっ!観察していると、サイコはほとんど目を気にしていないようである。試しにカラーを外して様子を見てみる。獣医さん、ごめんなさい。

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カラーを外されたサイコは、ずいぶんと落ち着いた様子である。目を擦ったりもしないようである。コテンと眠ったサイコは可愛いのお。

ところで、お気づきだと思うが、サイコは日本猫っぽくない。初めて西湖で会い、救出されてタオル・ドライされた彼女を見た時に、何だか ノルウェジアン・フォレストキャット みたいだなあ、と思ったのが第一印象。長めのフサフサの毛皮。美しい(っぽい)タビー&ホワイト模様。しかもびしょ濡れだったにもかかわらず、タオル・ドライで短時間のうちにフワフワになったダブル・コート。これはもしかしたら・・・。
まあ、日本で1匹しかいない、サイコ(西湖)・フォレストキャットということにしておこうかなw。またの名を ナンチャッテ・フォレストキャット とかw。

もっとも、ワンコならともかく、ニャンコの目利きではないおいらである。先住猫のミントは、ちょうどサイコくらいの年頃で貰ってきたニャンコであるが、何となく チンチラ っぽいかも、と思った。ペッタンコ顔だったからである。それが今やどうだろう。何となく妙ちくりんなニャンコになっている。とても小柄で、胴が短い。
サイコがどんな成長をするかはわからないけれど、まずは健康を取り戻してくれるのが最優先。まだ寝てばかりだし、ご飯も強制給餌しないと食べてくれないのである。


2006/9/23  23:55

サイコの長い話(その6)  犬のこと、猫のこと

つづきである。

子猫を連れて帰ると決めたおいらである。
西湖からおいらの家は遠い。約5時間のドライブになる。渋滞がない中央高速道路を走れば、時間がかなり短縮されるけれど、祝日の夕方であるから、大渋滞は避けられない。
何に入れて帰ろうか。小さな小さな子猫である。せめて助手席に置いて、信号待ちの度にでもチェックをしたいところである。思いつくモノは・・・道の駅で購入した甲州ブドウが入っているプラスティックのカゴ・・・発泡スチロール製のクーラーボックス・・・それから、ワンコのグルーミング・グッズが入っているバッグ・・・。うん、バッグがいいかな。形はグルーミング用の専用品で、ドクターズ・バッグのように広くて硬い床面があり、口が大きくパカーンと開く。大きさも手頃である。そこへ、リサちゃん家の車のトランクで使用中の段ボールの提供があった。ミカン箱なので、ちょうど取っ手部分に穴が空いているから蓋を閉じてしまったも大丈夫である。この箱をいただいて、子猫の梱包開始であるw。

まず、子猫を捕獲。波打ち際のボート近くの草むらを闊歩中の子猫を発見。直ちに捕獲。捕獲したら暴れるんじゃないかと思っていたけれど、抱っこしたとたんに丸くなってとても大人しくなった。しかも、おいらの腕に手を当てて、グーパーしている。母猫に甘える仕草である。暴れ猫ではさすがに手に負えないけれど、こんなに甘えん坊さんなら大丈夫かな。
続いて、子猫をKさんに抱っこしてもらい、いただいた段ボールにタオルを敷く。いや、幼い子猫であるし、長い道中、オシッコだの吐き戻しだのをするかもしれない。ワンコ用のトイレ・シーツがほしい。残念ながらワンコ用品満載のおいらの車にも常備していなかった。すると、サトリちゃんのオーナーさんが、サトリちゃん用としては小さいトイレ・シーツをくださった。そのシーツがまた段ボールにピッタリサイズなのである。サトリちゃん家には、パウダーパフのチャイニーズ・クレステッドドッグもいるんだそうで、その子が使っているサイズらしい。
段ボールの底にシーツを敷き、バスタオル(ワンコ用なのでフワフワではなく、ゴワゴワしているけれども)を敷いて、子猫をそっと入れる。子猫はわかっているのか、わかっていないのか、大人しくされるがままになっている。段ボールの蓋は・・もしよじ登ったら、おいらの運転中に気が散ってしまうから、少々可哀想だけれど閉めさせてもらう。取っ手の穴から様子が見えるから、テープを貼って梱包終了ー。あとは、助手席に乗せて、シートから落ちないようにシートベルトでしっかりと固定。

Kさんがおっしゃるとおり、人が揃うと、何とかなっちゃうものである。誰か一人でも欠けていたら、うまくいかなかったと思う。
子猫の名前をどうしようか、出会った記念に、皆に付けてもらおうと思っていたら、その前に「サイコだね」と言われて、おおっ。西湖で出会った子猫だから、サイコ・・・良いんじゃないか。ここがもし、山中湖や河口湖だったら、子猫の名前がどうなっていたかわからないけれど、出会ったのが西湖で良かったねえ。名付けて一番カッコイイじゃない。
サイコとは、サイコキネキスのサイコでもある。奇跡的出会いなこともあって、ピッタリな名前だと思った。

大きなハプニングがあったけれど、素晴らしい一日であった。Kさんの撮影は翌日も続くのであるが、撮った写真が本になる日が待ち遠しいー。
名残惜しいけれど、さよならである。

帰り道、サイコと名付けられた子猫は、ことのほか大人しかった。段ボールから出してくれ、と暴れ出すんじゃないかと思っていたけれど、ついに一度もそんなことがなかった。信号待ち等でチェックをすると、おいらの指に体重を預けてきたり、何となく喉元がゴロゴロ鳴っていたり、寝息を立てている様子であった。さすがに疲れたんだろうな。開かない目のこともあって、何らかの病気でもあるから、衰弱しきっていてもおかしくはないだろう。無事においらの家までがんばっておくれ。

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約4時間半で家に無事到着。大垂水峠が予想外に空いていたため、ちょっと早く着いた。
サイコは元気になるまで、おいらの先住猫やワンコどもにちょっかいを出されないよう、隔離しないといけない。病気のこともあるし。
小型犬輸送用のケンネル・キャブに、猫用トイレを急ごしらえで設置。あとは、買い置きしてあった新品の膝掛け毛布を入れる。
次は、サイコのチェック。全身既に乾いているけれど、何が毛皮に付着しているかわからない。各種ウィルスを殺す専用の薬液をしみ込ませたペーパータオルで全身マッサージ。
続いて、空腹であろうから何かを与えたい。免疫力を高める効果があり、高カロリーであるゴート・ミルクがあったので、暖めて平皿に入れてみる。ニオイも嗅がないし、舐めようともしない。うーん困った。そこで、シリンジ(注射器の針ナシ)を使うことにした。すると上手に舐めてくれる。これならいけそうである。10ccほど舐めさせた。
サイコをハウスに入れてみると、気に入ってくれたようである。すぐに丸くなってくれた。ホッと一安心である。

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さて、長老犬のアトムである。彼はとても優しいワンコなのである。サイコのハウスに気づいてやって来た。ニオイを嗅ぎながらチェックを入れるアトム。先住猫たちは、冬になるとアトムと一緒に丸くなるのである。サイコも早く良くなって、ハウスから出してあげれるといいねえ。


2006/9/23  23:50

サイコの長い話(その5)  犬のこと、猫のこと

つづきである。

おいらの頭の中でも、「おい、デジカメで写真なんか撮ってないで、助けに行け!」という声がし始める。始めのうちは、あまりの犬かきの上手さに、子猫が泳ぎを楽しんでいるように見えないことはなかったけれど、今は間違いなくアップアップし始めている。近くの釣り人がたも網を持っていたら貸してもらおうと思ったけれど、網を持った人を見つけられない。
フォトグラファーKさんがついに、「俺・・・行くわ」と、手に持ったままであった撮影機材を片づけ始める。そして、そのままの服装、靴も履いたままで湖に入っていく。

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湖の深さは写真のとおり、大体おしりくらいの深さである。Kさんが手を伸ばすと、子猫が弱々しくもス〜ッと近寄ってきたようにも見える。写真は子猫救出の瞬間である。
始めのうちは、びっくりニャンコのスクープのつもりであったけれど、今はほとんど子猫救出のドキュメンタリーになってしまっている。
Kさんにしっかりと抱かれた子猫は、水を飲んでいたものの命に別状はなさそうである。次は、びしょ濡れのKさんと子猫を何とかせねばー。Kさんが持っていたタオルではすぐにびしょ濡れになってしまいそうだったので、おいらが車に常備しているワンコ用バスタオルを取りに走る。残念ながら、人間用は持っていなかったりするw。

子猫とタオルを、撮影が終わったリサちゃんのオーナーさんに一時預け、セラの撮影を始めた。Kさんは下半身びしょ濡れのままである。ちなみに、水温はわからないけれど、気温は12度である。寒い。
セラはやる気モードが失せてしまっていた。のそのそとおいらのひっつき虫になっている。おいらが一歩動けば、セラも一歩動くくらいの、ひっつき&物真似犬になっている。おいらにほとんど密着しているせいで、なかなか撮影にならない。
それでも波打ち際を、おいらが先に走って追いかけさせる。おいらもここはがんばってダッシュ!Uターン!さあ、ついてこいっ!     あれ・・・ついてこない。
何とまあ、セラはUターンしたとたんに、オシッコ・ポーズである。ぎゃあああ。
出すモノ出して少々身軽になったセラは、ちょっとご機嫌に走ってくれて、撮影が無事終了。

続いて、シャイロ・シェパードのサトリちゃんも呼ばれる。サトリちゃんは、どうも湖にダイブしたくてウズウズしているようである。ということで、波打ち際に近づけずに岩場で撮影をすることになったようである。

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子猫はどうなったのか。タオル・ドライをしてもらった子猫は、ほぼフッカフカになっている。なるほど、目が開いてない。年齢的には目が開いてないといけないはずだけれど、目やにか何かで瞼が眼球に完全に癒着してしまっているようだ。
うーん、おいらの家にはニャンコが2匹いるから、やばいウィルスを持ち帰るのが怖い。そのせいで、なかなか子猫に触れない。見たところ、悪そうなのは目だけかな。鼻水は垂らしていないようだ。動きはもう活発になっている。湖にダイブする前はとても可愛い鳴き声だったのが、今はダミ声になって ガァオ〜 ギャア〜 である。

撮影も終了し、皆帰り支度をしつつ、お別れ前にいろいろと話をする。
さて、救出された子猫をどうするか。おそらく湖畔に伏せて置かれているボートの下がネグラなのだろうと、仕方なく元気になった子猫を放す。

おいらも帰り支度をしながらも、子猫のことが気になって気になって仕方がない。ウィルス怖さに、子猫にほとんど触れなかったおいらであるが、考えに考えた結果、連れ帰ることを決めた。西湖は夕暮れ、気温は12度。夜はもっと冷えるだろう。周りには親猫や兄弟らしい猫は見あたらないし、そもそも観光地からはずれた場所であるから野良猫もいなさそうである。何でこんな淋しいところに、幼い子猫が1匹でいたのかは謎であるが、そんなことはこの際いい。目が見えない幼い子猫が、1匹でこれからの季節を乗り切れる可能性は低いだろう。
おいらの家には先住猫が2匹いる。猫は2匹まで、と心に決めていた。家が狭いこともあるし、2匹が仲良くしているし、ワンコを怖がらないし、猫トイレが2匹用かなあ、と思っているからだ。もう1匹増えたらどうなるか、おいらにもわからない。もしかしたら、ワンコ嫌いな子かもしれない。

つづく

2006/9/23  23:40

サイコの長い話(その4)  犬のこと、猫のこと

つづきである。

富士五湖は観光名所であるし、今日はお彼岸であるし、キャンプシーズンであるし、道路は混みまくっている。西湖への移動は、途中で事故渋滞もあって、少々大変であった。

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夕方の奥西湖である。富士五湖の中では、富士山が見えない(Kさん談)し、国道から奥まったところにあるので、一番人気が少ない。それでも祝日の土曜日であるから、少ないながらも釣り人や家族連れが何組もいる。

早速、お待ちかねのクライナー・ミュンスターレンダーのリサちゃんがスタンバイし、波打ち際の岩陰で撮影が始まる。
シャイロ・シェパードのサトリちゃん&オーナーさんと一緒に、撮影を離れたところから眺める。見ればサトリちゃんの毛皮にもひっつき虫がたくさん。バニラにあんなに付着したんだから、めちゃゴージャス毛皮なサトリちゃんに付着しないわけはないよなあ。スリッカーでサトリちゃんのひっつき虫退治をする。

撮影が岩陰で行われているので、撮影そのものは見えないけれど、撮影中のKさん夫妻の声が聞こえ、リサちゃんの尻尾が揺れている。揺れている、というよりブンブン!である。そのリサちゃんのご機嫌な尻尾だけが岩の上、隙間から見えているのが非常にラブリーである。あっちでブンブン、こっちでブンブン。

リサちゃんの撮影が終了し、出番がないと思っていたセラが呼ばれた。出番がなくて少々ブーたれ気味であったセラである。でも、車から出たとたんにご機嫌が直っている。10歳という年齢であるが、撮影場所の岩陰に向かって、尻尾を上げて力強く歩いて行く。
リサちゃんの撮影を近くで見ていなかったこともあって、いざその場所を見ると、狭いけれど趣のある湖の畔である。きっとさっきまでは、ドイツの森と湖のイメージだったんじゃないかと思うけれどw、ここでアラスカかカナダの氷河湖のイメージにシフトであるw。日差しが傾いて、山陰が何とも言えない美しさである。けっこう風が強いから、湖面に波浪ができているのがちょっと残念かも。ま、それもよい。

可愛い子猫の鳴き声がする。おいらのすぐ近くである。桟橋というほどのものではないけれど、そこらへんの岩や瓦礫を積み上げただけのような、たった2〜3メートルの桟橋もどきがある。その岩の隙間から声が聞こえるようだ。セラは猫が大好きである。たぶん食べちゃいたいくらい・・好きなんだと思う。その可愛い鳴き声を聞き逃すはずはない。
おいらの目にも一瞬子猫が映った。かなり小さい。生後2ヶ月くらいじゃないか。おいらにはわからなかったけれど、目が開いていないらしい。何を思ったか、子猫は岩陰から猛ダッシュで走り去る。行き先は波打ち際である。それからの光景は信じられないようなことだったのである。

子猫が自分から湖に入っていったのである。少なくとも、おいらにはそう見えた。そして、子猫は泳ぎ出し、見事な泳ぎを披露した。上手な犬かき(猫かきか?)である。まるで水泳歴10年、とでも言いそうな、そんな犬かきには度肝を抜かれたおいらである。今ビデオカメラを回していたならば、動物番組のちょっとしたスクープになりそうなくらいである。運悪く、撮影の邪魔になるかもと、ポケットのデジカメを車に置いてきてしまっていた。こんなビックリ仰天ニャンコ出現により、当然のことながら撮影は中断してしまった。もっとも、セラも子猫が気になっているから、撮影にはならなかったと思うがー。

子猫は岸に戻ってくる気配がない。それどころか、どんどん沖の方へ向かっていってしまう。幼いのに、信じられない泳力である。おまけに強風のため、波浪が立っているのだ。おいらはセラのリーシを一旦預け、デジカメを取りに走ったのである。現場に戻った時には、子猫はだんだん泳ぐ力が弱くなり、波に流される場面も出始めていた。

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始めは頭をしっかりと湖面に出してせっせと水をかいていたけれど、ほとんど水没しかかっている。まだ手足は動かしているけれど、もう力が弱いではないか。辺りには少ないながらも人だかりができている。しかし、誰もどうすることもできず、ただ見守るだけである。

つづく

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