2006/11/2  22:40

川上耀一さんのゴルフ談話  2) 滝つぼビジネス体験談

ユーロカップの取材

私が川上さんと初めてお会いしたのは2003年7月、以前の仕事で「ゴルフ特集」を企画し、「ヨーロッパ中のアマチュアゴルファーが一同に集まる」という「ユーロカップ」の会場となっていたシャトー・ド・ラレーに取材に行った時でした。それまでゴルフにまったく興味がなかった私が突然ゴルフを特集する事になってしまい、正直、途方に暮れていました。

苦肉の解決策が「ヨーロッパ各国のゴルフ事情の比較」でした。鼻水も氷る程の厳しい寒さの中で練習する「北欧のゴルファー」や、炎天下で汗まみれになって練習する「南欧のゴルファー」等、参加8カ国のそれぞれの国事情を伺って、なんとか記事に仕上げる事ができました。

取材を通して色々な人にお話をお伺いして感じた共通点は「ゴルフに対する熱い情熱」です。ゴルフの事を語るゴルファーの目はまさに「ゴルフは盲目」という言葉がピッタリでした。誰もが丸で愛しい恋人の事をかたるかのようにゴルフを語り、「何もそこまで」と思うような涙ぐましい努力をして必死にゴルフを練習する、、、。

特に私が感銘を受けたのはドイツチームの代表者の「ゴルフを通して人間形成を目指す」という言葉でした。それまで私は「ただボールを打って穴に入れるだけの事」と思っていたゴルフが人間形成にまでつながるほど奥が深いものだとは思ってもみませんでした。

川上さんのお話では「ゴルフは自己申告制のスポーツだから、ズルをしようと思えばできるので、そこが紳士的なのだ」という事です。世の中には色々な人がいるから色々なズルをする人もいるのだそうです。「例えばどんな??」という私の質問に、いくつかの面白いエピソードを教えて下さいました。

「ボールを取るときと戻す時にほんの1cmずつズルをすれば計2cmの距離を稼ぐ事ができる」等のセコいズルから、「ポケットに穴を開けておいてズボンからそっと別のボールを落とし、『あっ。あったあった。ここにあった。』と言って、そこからプレーを開始する大胆な人の話まで、ズルを語ればキリがなく、とても実はとは思えないような珍話の数々に、私は腹をかかえて大笑いしました。

その時に優勝したのはゴルフ人口の多い英国チームだったのですが、私にとって意外だったのは「小国」と思われるベルギーが2位だったことでした。代表者の方のお話によれば、ベルギーは国をあげてこのカップに力を入れており、チームワークを大切にしている事が強さの秘訣だという事です。よく考えてみれば、これはビジネスにも沢山の共通点があります。なるほど、さすがに社会的地位の高い人が熱中するスポーツなだけの事はあるものだ、と関心した私です。

こうして、ゴルフ無知だった私は取材を通し、「知れば知る程深まるゴルフの奥深さ」に恐れ入ったのでありました。


川上耀一さん:
フランスにあるお城のゴルフ場「シャトー・ド・ラレー」の経営者

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