2008/5/13  0:19

トゥー・ブラザーズ  映画

Two Brothers
2004年/イギリス・フランス (監)ジャン・ジャック・アノー
(演)ガイ・ピアース ジャン・クロード・ドレフュス フレディ・ハイモア
☆☆☆★★

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「薔薇の名前」「セブン・イヤーズ・イン・チベット」「スターリングラード」と私好みの傑作を発表し続けているJ・J・アノー監督が、1988年の「小熊物語」以来、久しぶりの動物映画。公開当時劇場に行こうかと思っていながら見逃していた作品だったので楽しみに見ました。

1920年代のカンボジア。ジャングルの奥地の荒れ果てた寺院の跡地で2頭のかわいいトラが生まれた。兄のクマルは元気な暴れん坊、弟のサンガは対照的におとなしい性格。仲のいい2頭は一緒にすくすくと育ってゆく。そんなある日、イギリス人ハンターのガイ・ピアースが仏像を盗掘するためこの地にやって来る。そして、盗掘の最中に突然姿を現わした親トラを撃ち殺してしまう。このことが原因で、クマルはサーカスに売られ、サンガは行政官の息子フレディ・ハイモア(チャーリーとチョコレート工場のチャーリー役の男の子)の遊び相手として引き取られてゆくのだったが…。

実のところ、作品的にはどうもしっくり来ない感じで、アノー監督の作品としては失敗作だという感が否めませんでした。お話としてはトラをかなり擬人化した作品で、お伽噺の様な内容なのですが、今ひとつストーリーに引き込まれていけなかったのが残念です。ただ、それを補ってあまりあるのがトラたちのシーン。どうやって撮影したのかわからない様なところが随所にあり、時に恐ろしく、時にやっぱりネコだよね!って思わせる愛らしい仕草のシーンなど、動物好きならたまならい作品でもありました。それで★一個オマケって感じです。

トラ達の置かれた状況のみならず、西洋列強のアジア蔑視、又それに便乗して上前をはねようと企む現地人達、自然破壊の兆しが見えはじめているジャングルの開発計画、動物をねらうハンター達。この時代のそんなこんなが合わせて描かれ、人間はこの地上から消えていなくなって良いよ・・っていう位のいやらしいシーンがたくさんありながら、アノー監督のタッチはいつもながらとても穏やか。

他の作品からも感じるのですが、彼はそんな人間達をも含めて、大きな自然として見ている様な気がします。ありのままを描写して、決して糾弾する姿勢をとらない作風が、どこか仏教思想の様で私は好きなのかもしれない。

「小熊物語」
これは良い作品なんですよ!小熊が悪夢(カエルの夢。笑)を見るシーンなど涙が出るほど可愛らしいです。

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