2008/8/3  21:35

洋書業界の未来  洋書案内

新聞等でご覧になった方もいるかと思うのですが、洋書輸入販売最大手の「日本洋書販売 = 洋販」が7月31日付けにて自己破産宣告を申請し、倒産しました。
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/2715.html

洋販は昭和28年(1953年)に創業。扱う商品も一般書を中心に多岐に渡っていて、日本の洋書の小売全体を支えてきた会社です。英米ペーパーバック、欧米のビジュアル書、そして海外雑誌等。

私も20歳でこの業界に就職して、四半世紀になりますが、洋販さんにはたくさんの事を教えていただきました。昔は、定期的に倉庫へおじゃまして選書をしたり、それぞれの分野の担当の方から洋書に関する知識をたくさんいただきました。

純文学の作家達、ミステリーの作家達、児童文学の作家達、カルチャーの発信源である雑誌のそれぞれの編集スタイル、美しいビジュアル書を次々と出していた出版社、お料理の本、インテリアの本、デザインの本、子供達のファンタジーの絵本の世界、留学のための各種試験の知識、外国人向けの日本紹介書籍のオリエンタルテイストな世界等々、どれだけ洋販さんや、洋販さんの輸入する商品から教えていただいた事か・・。

正直、今回のニュースを聞いた時には、「これで洋書の小売はお終いだな・・。」という気持ちになりました。一般書店の洋書売場は、これらの分野の洋書なしではたちゆかないからです。特に外国雑誌をこの規模で扱うところは、もう出てこないだろうと思っています。

少なくとも洋書小売の一つの時代が終わったのです。

でも、洋書輸入業者さんはまだまだ何社もあるので、協力しながら、何とか売場を維持していける様にがんばっていくつもりです。ビジュアル書関係は良い商品を輸入したり、出版している業者さんが何社かあるので大丈夫。ペーパーバックは細かくて大変だけれど、商品の選定を業者さんと相談しながら、内容を充実させていく。これは、商品知識と労力がいりそう・・。現地での話題書のニュースも見落とさない事が必要で力の入れどころです。

問題は雑誌ですが、これだけが先行き不透明です。

実は、私も以前いた洋書輸入の会社が倒産していて、その時も時代の移り変わり、需要の移り変わりを実感したものでした。でもその時に蓄積された知識は、いまでも宝物です。洋書には、日本の書籍からだけではとても与えてもらえないほどの商品の質の高さが、現在でも確実にあります。
(例えば、とある画家の作品集が欲しいと思って、調べてみればわかってもらえると思います。)

洋書の売場は、そういう知識やデザイン性を欲する人達のための場所でありたいと、いつも思うのです。そのための、知識の習得や、商品選択に力を抜いてしまった時に、本当に洋書の小売は終わってしまうだろうな・・。

洋書の仲間達、がんばろうね!

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