2008/8/21  6:51

不明  分類なし

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 帝王切開手術を執刀した産婦人科医(40)が逮捕され、医療界に衝撃を与えた福島県の「大野病院事件」。手術を受けた女性が死亡し、業務上過失致死などの罪に問われた医師に無罪を言い渡した20日の福島地裁判決は、産科医不足に悩む県内でも注目を集めた。

 日本産科婦人科学会山梨県地方部会長で山梨大医学部付属病院の星和彦院長は「このような事例に警察が介入することが問題だった」と指摘。「この事件によって産婦人科を選ぶ若い医師が少なくなった。そのうえ有罪になればリスクのある手術は誰も行わなくなるだろう。当然の判決だ」と評した。

 山梨大は、各地の病院に医師を派遣するなど県内の医療の中核を担うが、2001年に大学に30人いた産婦人科医は、大野事件のほか、全国で産科医が患者から訴えられるケースが多かったことや、過酷な勤務がを敬遠され、08年には19人に減少。県内全体の産婦人科医も01年には110人前後いたが、08年は98人と初めて100人を割り込んだ。これに伴い、出産を取り扱う病院・診療所も、01年は29だったが、08年には15に減った。

 県立中央病院総合周産期母子医療センターの寺本勝寛部長は「人数が少ない中、現場の医師は皆一生懸命やっているが、予想もつかないことが起きることもある。判決が医師の裁量を認めるものでよかった」と話した。

 一方、県内の捜査関係者は「一般論として、医師を特別扱いしてしまうと、内部処理で隠ぺいされ、原因究明ができなくなる恐れがある。業務上過失致死傷罪を視野に捜査することは大事だ」と主張する。

 山梨大医学部医学科の女子学生(22)は「裁判で医療者と患者が対立する形になってしまった。よりよい医療のためには患者と手を取り合わなければいけないが、うまくやっていけるのだろうか」と不安を口にした。
(2008年8月21日 読売新聞)

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