2008/8/26  21:57

よい本との出会い 1 炎立つ  
私なんぞが偉い作家先生方のお作品にあれこれ申し上げようなどとは100年、いや1000年早いと重々承知しております。それでも私が出会った素晴らしい作品の数々をゼヒとも会員の方々に知ってほしい、という思いでこのシリーズを始めさせていただきます。

今日は岩手県が生んだ奇才、高橋克彦先生の「炎立つ」です。

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この作品は、藤原経清、清衡、泰衡を主な主人公※として、トータル約200年あまりの出来事を描いています。登場人物もハンパなく多いです。これだけ長い期間のことを一作品にするには、どんな手法をとるのか云々において相当な工夫が必要と思います。極端な話、出来事の一つ一つを日記調でひたすら羅列していくならば、それはそれで面白いのですが、小説としてはダルい事この上ないでしょう。

高橋先生はコノ200年に、1本のテーマをしっかり通すことで、このダルさを解消しました。そのテーマとは、蝦夷の誇りです。この誇りを守るために藤原経清はどうしたか?藤原清衡はどうしたか?藤原泰衡はどうしたか?この手法は見事に成功したのだと思います。

おかげで、<壱>375頁、<弐>406頁、<参>438頁、<四>451頁、<伍>404頁からなるこの作品、あっという間に読了することができました。それこそ眠る間も惜しんで読みふけったワケです。

この作品は大河ドラマにもなり、ロケ地として「えさし藤原の郷」が建てられ、そこは今でも撮影やイベントに利用されていて、観光地となっております。大河ドラマ「毛利元就」を見ていたときにも、あ、江刺だ!と一人テレビの前でつぶやいていました。

後で知ったのですが、その大河ドラマの撮影に高橋先生の執筆が追いつかなかったらしいです。

え!!

作品書き終わる前にドラマ撮影始めちゃったの!?
これってどうなんすか?っていうか、脚本家の方、見事な離れワザ!!っていうか、やらねばならぬ状況、凄まじいプレッシャーがかかった事でしょう、いやいや痛み入ります。
確かに、テレビ放映では最後の方ダルさを感じました。そういうことだったのですね。
DVD販売されていますから、もしお求めの際は前半がオススメです。いざ買うとなったら全部買いたいのが人情というものですけどね。


※『主な主人公』って何やねん?主人公は基本1人やないかい?と疑問の方へ、私が思うに、このストーリーにおいては主人公がなかなか特定しづらいと申しますか、コレは私の独断ですが、読み進めていくと、むしろ藤原氏ではなく安倍氏や吉次の一族が主人公になってほしいとか、イヤそうではなくてこの登場人物、あの登場人物が主人公になってほしいとか、そういう思いに駆られソレが尽きないのです。つまり・・・キャラが立ってる登場人物が多いということでしょうか??


最後に、テレビ版に出演なさった主な俳優の方々をご紹介。。。

藤原経清:渡辺謙
結有:古手川祐子
安倍頼良→安倍頼時:里見浩太朗
安倍貞任:村田雄浩
流麗:財前直見
安倍宗任:川野太郎
菜香:鈴木京香
安倍良照:塩見三省
藤原頼遠:伊藤孝雄
吉次:西村晃
沙羅:多岐川裕美
藤原清衡:村上弘明
藤原秀衡:渡瀬恒彦
藤原泰衡:渡辺謙(二役)
藤原国衡:三浦浩一
藤原基成:林隆三
倫子:真野響子
亜古耶:中川安奈
薫子:中嶋朋子
清原武則:新克利
清原武貞:名高達男
清原真衡:萩原流行
清原家衡:豊川悦司
吉彦秀武:蟹江敬三
岐巳:高橋かおり
千任:織本順吉
奈良法師:大出俊
源義家:佐藤浩市
源頼義:佐藤慶
源頼朝:長塚京三
源義経:野村宏伸
兵藤正経:河原崎建三
北条時政:本郷功次郎
武蔵坊弁慶:時任三郎
後白河法皇:中尾彬
藤原登任:名古屋章
高階経重:松井誠
平永衡:新沼謙治
平繁成:田口計
金為行:南原宏治
藤原基房:寺泉憲
九条兼実:斉藤洋介
藤原経輔:イッセー尾形
源隆国:田山涼成
西行:柳生博
坂上田村麻呂:佐藤慶(二役)
アテルイ:里見浩太朗(二役)
母礼:塩見三省(二役)
藤巻三郎光能:安岡力也
村雨:李麗仙
柾:洞口依子
平間裕常:浜村純
橘似:紺野美沙子
その他:及川勉(当時の江刺市長)

繰り返しになりますが、これはあくまで「主な」出演者です。
コレに脇役の方、エキストラの方が加わります。
豪華ですなあ煌びやかですなあ、
コレだけの役者揃えりゃあ普通のドラマ何本撮れるか見当もつきません。
そういう意味でこの作品のDVDは永久保存版です!
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