2008/5/8 13:45
さすらいの男(15) さすらいの男
車は順調に走っていく。
サルツブグル家まではかなりあるらしい。
俺は良く知らないが。
サラの両親は先に行ってしまった。
これも作戦のうちと言うが、本当か?
夜の木立が次々と過ぎ去っていく。
相変わらず乗り心地のいい車だ。
隣にいるサラは落ち着いている。
緊張するかとも思っていたが、案外あっけらかんとしている。
その瞳は何かしらの意思の光を湛えていた。
恐いほどに澄み切っているようだ。
しかし、俺に恋人のフリをしてくれなんて、何を考えてるんだ?
「レイ、何考えてるの?」
サラが話しかけてきた。
「なんも。これからのことさ」
軽く答える。
「つまるところ、俺は何をすればいいんだ?
フリったってボーっと突っ立ってるわけには行かないだろ?
それに俺は作法なんてのも穴だらけだぞ」
この数日で叩き込まれた礼儀作法。
慣れていないのもあってすごくきつかった。
もっとゆるく生きた方が面白いと何度も思いながら。
作法に縛られすぎると肩が凝る。
皆そうじゃないのか?
「いいのよ。レイはレイのままでいて。
ただ、タイミングは見ていてね」
よくわからん。
「大丈夫。レイは私が守るわ」
こんなか弱い女の子に守ってもらっても困るんだが。
「ま、よく分からんが、サラの側にいりゃいいんだろ?」
「そういうこと」
悪戯っぽい笑みを浮かべた。
何が待っているかは分からんが、
とりあえずなるようにしかならんだろう。
心地よい振動に、俺は軽く居眠りを始めた。
目が覚めたら決戦が始まる。
サルツブグル家まではかなりあるらしい。
俺は良く知らないが。
サラの両親は先に行ってしまった。
これも作戦のうちと言うが、本当か?
夜の木立が次々と過ぎ去っていく。
相変わらず乗り心地のいい車だ。
隣にいるサラは落ち着いている。
緊張するかとも思っていたが、案外あっけらかんとしている。
その瞳は何かしらの意思の光を湛えていた。
恐いほどに澄み切っているようだ。
しかし、俺に恋人のフリをしてくれなんて、何を考えてるんだ?
「レイ、何考えてるの?」
サラが話しかけてきた。
「なんも。これからのことさ」
軽く答える。
「つまるところ、俺は何をすればいいんだ?
フリったってボーっと突っ立ってるわけには行かないだろ?
それに俺は作法なんてのも穴だらけだぞ」
この数日で叩き込まれた礼儀作法。
慣れていないのもあってすごくきつかった。
もっとゆるく生きた方が面白いと何度も思いながら。
作法に縛られすぎると肩が凝る。
皆そうじゃないのか?
「いいのよ。レイはレイのままでいて。
ただ、タイミングは見ていてね」
よくわからん。
「大丈夫。レイは私が守るわ」
こんなか弱い女の子に守ってもらっても困るんだが。
「ま、よく分からんが、サラの側にいりゃいいんだろ?」
「そういうこと」
悪戯っぽい笑みを浮かべた。
何が待っているかは分からんが、
とりあえずなるようにしかならんだろう。
心地よい振動に、俺は軽く居眠りを始めた。
目が覚めたら決戦が始まる。
