2005/3/31  2:09

「AIR」後編 「翼人伝説の緊迫感」  おとゲー文庫(攻略日記)




 ■佳乃(かの)
  往人の足元で「ピコ、ピコ」の妙な声がした。毛玉のような犬といっ
  しょにショートヘアの女の子が「コンニチワ」と元気に挨拶してきた。
  右手に黄色いバンダナをまきつけた彼女は霧島 佳乃と名乗った。
                ***
  元気あふれる朗らかな佳乃と彼女の姉の霧島 聖(ひじり)のストーリ
  ーはDream編の中でも最もテンポとまとまりが良い佳編です。ちょっと
  「うる星やつら」(かって少年サンデーに連載されていた高橋留美子
   の名作)のサクラに似た、すぐにキレテメスを振り回す聖がすごく
  魅力的です。

 ■翼人伝説の緊迫感
  時は正暦五年夏、柳也は「翼人」神奈(かんな)の警護の命を受けた。
  次第に神奈に情を寄せた柳也は側女の裏葉(うらは)と共に社殿を
  脱出、高野山にとらわれている神奈の母を訪ねる旅にでたのだが...
                ***
  Dream編から一転してSummer編では1000年前の古代を舞台に「翼人」
  伝説が語られていきます。選択肢もなく淡々と進んでいくだけなんで
  すが上質の伝奇小説を読んでいるような緊迫感と感動が最高です。
  神奈のイジラシサが実に良いです。「AIR」全体の正に白眉。

 ■家族の絆
  Summer編に続くAir編は再び舞台を現代に戻してDream編に登場した
  神尾 観鈴(かみお みすず)のその後のストーリーが彼女の母親
  (本当は叔母)の晴子の家族の絆を軸に展開していきます。
  悪夢に冒されて全ての記憶を失ってしまった観鈴が最後に砂浜で
  晴子に向かっていくシーンは涙なくしてはみられません。

 ■膨大なスクリプト
  Kanonのシナリオを担当した麻枝(まえだ)氏の書きこみまくった
  シナリオは随所に「巧い!」と叫んでしまうようなキレがあります。
  しかし、スクリプトがあまりにも膨大で時に書きこみすぎで冗長な
  面があるのも否めません。Dream編の美凪のストーリーの終盤、
  Air編の後半は長すぎてちょっと嫌気がさしました。
  
■攻略を終えて−「バランス」が今一歩
  累積時間   :37.5時間
  CG回収率    :100%

  「キラキラ輝いている」ゲームだった「Kanon」に比べてスクリプト
  が全般的に勝ちすぎていて、スクリプトで語る部分、絵で語る部分、
  音楽で語る部分のバランスを次回作では考えてほしいと思います。

  それでも「が、がお」の観鈴たち、美少女たちのキャラのたち方と
  存在感は圧倒的で「泣きストーリー」が好きならやはりお勧めです。
  もちろん桶上いたる氏のキャラが好きなら「にはは」を笑う観鈴
  をみるだけで十分幸せになれますよ。

2005/3/29  23:00

「AIR」前編 「瞳が伝える感動」  おとゲー文庫(攻略日記)



 「攻略日記外伝」では、「あびょん風攻略日記」とはちょっと違った
 「きわめて私的なレビュー」(私的度が通常の5割増?)を私とゲームの
 関係を軸にお届します。
 今回は、PC(Windows)版が絶大な支持を受けDC移植版が発売された
 の「AIR」(Key/NECインターチャネル)をお送りします。

 ■「Kanon」の感動
  「AIR」は、1999年に発売され大ヒットとなった美少女AVG、Windows
  版「Kanon」で一躍大ブレイクしたKeyブランドの第二作にあたります。
  「Kanon」は、その切ないストーリーと桶上いたる氏の創造した美少女
  キャラの愛らしさ、そして華麗はBGM によってギャルゲーに「泣きゲー」
  ブームを巻き起こしました。昨年発売されたDC版では豪華な声優陣を
  起用して私もその感動をわけてもらいました(「おとゲー」第57-59号)。
  切ないストーリーと絶妙のグラフィック、BGMの創り出す「Kanon」ワー
  ルドで味わった感動は今も新鮮です。

  「AIR」のPC版は昨年リリースされ、これまた大ヒット。残念ながら
  CV(キャラクターボイス)がなかったため、フルボイス化されるのを心待
  ちにしてました。ようやくDC版が登場したので早速ゲットした次第
  です。「Kanon」のあの感動をもう一度!

 ■Dream編、Summer編、Air編
  「Kanon」は1つのストーリーが分岐していくAVGとしてはオーソドック
  スな構成でしたが、「AIR」はちょっと変則的な3部構成になっています。

  最初に選べるのはDream編だけ。この中の条件分岐により3人の少女−
  神尾 観鈴(かみお みすず)、遠野 美凪(とおの みなぎ)、
  霧島 佳乃(きりしま かの)−の個別のストーリーが展開されていきます。
  3人の少女のストーリー全てのトゥルーエンドにたどりつくと、Summer編
  が選択できるようになります。Summer編は分岐なしの一本道のお話で、
  このエンディングを経てようやくAir編が選択可能になります。

  おまけ要素として各少女ごとのCGとゲーム内で使用されたBGM(主題歌、
  エンディングテーマ、挿入歌を含む)を鑑賞することができます。
 
 ■海辺のちっぽけな町
  季節は夏。母親から譲り受けた不思議な力で人形をあやつる青年、
  国崎 往人(くにさき ゆきと)は旅の途中に海辺の小さな町にやって
  きた。往人は、亡き母が語ってくれた「ずっと昔から空にいる翼をもつ
  少女」を探し歩いていたのだ。文無しになってしまった往人はしばらく
  この町でお金をかせごうとするのだが...
                ***
  Dream編は往人の視点で物語が語られていきます。例によってかなり
  ユニークな少女たちとのテンポのよい会話がポンポンとつみかさねられ
  て笑いを誘ってくれます。

 ■美凪(みなぎ)
  往人は今はもう使われなくなった駅で、小さい少女といっしょにシャボン
  玉遊びをしている長身の美少女に会う。なかなかうまくシャボン玉を
  ふくらませない小さな少女−みちるを長身の少女はは優しく見ていた。
  彼女はゆっくりと「美凪」という名前を名乗った。往人は毎日、美凪、
  みちると幸福な時をすごすようなったのだが...
                ***
  美麗という点では、美凪は圧倒的です。そして彼女の周りの時間がゆった
  り流れているような、ゆっくりした口調。みちるに対する深い愛情。
  星が好きな美凪はたった一人の天文部の部長。その美しさと彼女がかかえ
  る闇の深さのギャップが味わいを生み出します。初めて往人が美凪を
  送っていくシーンの驚きは「美凪」ストーリーの白眉でしょう。

 ■瞳が伝える感動
「Kanon」の攻略日記でも書きましたが、桶上いたる氏が描くキャラは
  その巨大な目と表情に特色がります。PC版でもCVがあるゲームは口元が
  音声に応じて動くのが一般的ですが、美凪や佳乃は口が動かない代わり
  に目を表情が実に細かく変化してその女の子の思いを表現します。
  そしてその「目」が、Key独特のセリフ回し、すぐれたBGMと融合して
  なんともいえない「感動」を紡いでいくのです。
                      (「感動」は後編に続く)


          
                       ※「おとゲー」 2001/11/16号掲載

2005/3/29  1:04

押井守と「ドラクエVIII」  コミック、アニメ



「この1年間にで無条件に楽しかったのは、ドラクエVIII
をプレイしていた1ヶ月だけだね。」
         (「日経キャラクターズ」no.7)

「イノセンス」の公開から1年経った押井守監督のコメント
です。

その作風からは全く接点がなさそうなんですが、押井監督は
かなりの「ドラクエ」フリークのようですね。


その押井監督、奥様にこういわれたそう。
「観客は素子が見たいのよ。バトーを主人公にしたから
 いけなかったのよ。」

そういわれて「アニメの真ん中には美しいキャラクターが
いないといけない」と反省する監督...

巨匠、押井守をしてまだまだ迷いの中のようですね。

次回作は「生身の人間を使ったアニメーション」とのことで
すが、その次は是非是非「素子」のいる作品を!

2005/3/27  23:53

「ラジアータ」と「坂道」  おとゲー倉庫

□「青春の坂道」
  小学校の低学年のころ長い坂道の途中にある小さな家に住んでいました。
  学校への行き返り、坂道を登ったりくだったり。今でもその光景は記憶に
  しっかりと残っていて私にとっての「原風景」をいえるでしょうか?

  1970年代に岡田奈々という女性アイドルがいて「青春の坂道」という歌が
  好きでした。
    淋しくなると訪ねる坂道の古本屋
     :
    青春は長い坂を登るようです
    誰でも息を切らし一人立ち止まる

  なんてちょっとベタな歌詞なんですが、私にとってては忘れがたい思い出
  の曲ですね。


 □「ラジアータ」の「坂道」
  良いRPGは例外なく、その場所を訪ねてみたいという気にさせてくれます。
  攻略日記でお伝えしているように「ラジアータ ストーリーズ」ならなん
  といっても「ラジアータの城下町」でしょう。

  そして街のなかでもとりわけ好きなのが「水と英知の青街」。「ヴァレス
  魔術学院」へと続くこの通りは長い坂道で、駆け上っていくと思わずゼイ
  ゼイなりそうな感じ。朝、学院への通学する子供たち。昼、礼拝堂に向か
  う長い髪の女。夜、1日の仕事を終え帰宅する学院の教官たち...
  ゲームの中でこれほど見事に「坂道」を再現してくれた例を他に知りません。

  「ラジアータ」を楽しんでいる何人かの年若いプレイヤーの心には
  「ラジアータの坂道」が「原風景」として定着する、かもしれません。



                 ※「おとゲー」2005/3/25号掲載

2005/3/25  1:05

Mayaの「本」  アート、デザイン



Mayaこと石居麻耶さんの画集「或る日々の光景」を遅ればせながら
入手しました。

これまで彼女のBlogで紹介されてきた作品の中から42点の作品
で構成された
「どこにでもありそうで、でもなかなか見れない懐かしい風景を、
四季を追いつつ魅せる画集」


印刷の発色のためか、これまでウェブや画廊で見てきたMaya
の絵とは別の味わいがありますね。


版画的というかイラスト的というか、緻密な描写力とざっくりと
残した余白がすばらしい。


彼女の絵には「物語性」が濃厚なので「画集」というよりも
華麗な「絵本」をみているように感じます。

例えば踏み切りの絵(16番)。今にもカンカン、カンカンと
鳴り始めそう。

そして遅刻しそうな女学生が走り抜ける、なんてシーンが
目に浮かびます。


4月の個展が待ち遠しいです。





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2005/3/24  2:00

水曜アニメは最高!  コミック、アニメ

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水曜アニメ最高!

といっても深夜の話、TV東京の水曜は

「魔法先生ねぎマ!」「BECK」の豪華2本立て。


「ねぎマ!」の女の子たちは最高に可愛いし、

「BECK」のサウンドは最高にクール!


でも今月で終わらないよね? ちょっと心配。


2005/3/20  23:55

Xbox 日本市場で回生なるか?  おとゲー倉庫

□Xbox次世代機の巻き返し
  「Halo2」の600万本の大ヒットなど欧米市場では好調なXbox。累計販売台
  数も2000万台を超えたようです。ところが、日本市場での超低空飛行も
  周知の通り。なにせ1週間の販売台数が286台!(ファミ通3/25号)実質的
  に「終わっている」状態。これで3月に8本も新作があるのは驚きです。

  マイクロソフト社も日本での巻き返しはXbox次世代機で考えてきたようで、
  先日発表されたFFシリーズの生みの親、坂口博信氏のRPG製作(それも2本)
  発表に続き、岡本吉起氏、水口哲也氏との開発契約も公になりました。
  3人の著名クリエイターがどんなタイトルをみせてくれるのか楽しみです。

  しかし問題はそれで解決でしょうか?

 □「3つのない」からの脱却を
  Xboxが発売される2週間前、本誌(2002/2/8号)では、Xboxの「3つのない」
  を指摘しました。それは...
   1)金ない(発売当時のXboxの価格は34,800円)
   2)場所ない(当時のPS2と比べてもぶ厚く巨大なサイズ)
   3)萌えない(魅力的なタイトルが見当たらない)

  「専用の魅力的なRPGゲームがあれば、多くの問題を解決」(マイクロソ
  フト社のピーター・ムーア氏)は正しいですが「ドラクエやFFに匹敵する」
  タイトルを継続的に、という厳しい条件がつきます。「バイオハザード」
  の大看板をもってしてもPS2を追撃できなかったGCの例が象徴的です。

  「金ない」、「場所ない」も以前として大きなファクターです。(我が家
  だけの問題ではないはず)少なくとも「薄小さい」PS2と価格面、サイズ
  面で同等でなければ巻き返しのスタート地点にも立てないのではないでし
  ょうか?

  Xboxの次の発表(E3?)がどうなるか、「買いたい!」と思わせてくれる
  のか?強い関心をもって待ちたいと思います。

2005/3/19  19:17

「ラジアータ」のツインテール  「腐中年」の遠吠え



ラジアータのヒロイン、リドリーはごらんの
とおりツインテールである。

プロフィールをみてみてみると

 名家ティンバーレイク家のひとり娘。
 幼少より騎士になるべく育てられた。
 気が強く、真面目で堅物、クールな
 性格だが、意外ともろい面もある。



今や時代は「ツインテール」である。
遠坂凛(Fate/staynight)、日向夏美(ケロロ軍曹)そして
ゼシカ(ドラクエVIII)...

「ツインテール」の魅力はその「強い、賢い、美しい」点と
でもって、「内面はちょっとモロイ」
というこのギャップ。

凛やリドリーのようにクールなお嬢さまタイプがメジャーなようで
すが、ナッチーのように愛嬌系入ってる場合も。


かっての「妹属性」(今も根強いですが)が「かばってあげたい」
なら「ツインテール」は「かばわれたい」、「指示されたい」という
青少年の願望の現れでしょうか?



おっと、一人忘れてました。
「魔法先生ネギま!」のヒロイン、神楽坂明日菜もツインテール。

「強い、賢い、美しい」。

賢い?
明日菜は学園を代表する「バカレンジャー」では???


ま、「賢さ」は学校の成績では測れないってことで...




2005/3/17  23:44

小西のりゆきの「CRISIS 2005」  雑感

小西のりゆきさん のライブ「CRISIS 2005」に行ってきました。

私の表現力ではその良さを十分伝えることは難しいですが、
そこには
プロのエンターテイナーがいました。

バラエティーにとんだ選曲、関西弁のたくみなMC、圧倒的な歌唱力。
「ロックでファンキーでワイルドでセクシーなライブ」を堪能しました。


そして何よりもミュージカルを、歌への情熱に心を揺さぶれました。


バックのバンドの皆さんも素敵でした。
特に席がピアノのYUKAさんの真後ろだったせいもあって
ノリノリの彼女の演奏にグッときてしまいました。


失礼ながらAOLのブログをみるまで小西さんのことは存知あげなかった
のですが、今度は小西さんのミュージカルに行こう、そう思いました。

今回はAOLに感謝! ですね。


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2005/3/15  1:20

恩師の退官  おとゲー倉庫

 週末、大学時代の恩師I先生の定年退官記念のイベントに行ってきました。
 I先生のご専門は山や川といった自然環境の成り立ちや振る舞いを研究する
 「地形学」。日本や世界各地の河川を調査し、それを実験で検証し、次々と
 新しい発見をされてきました。

 当日も100人を越える学生やOBが詰め掛けて大盛況。私はダラダラ学生で全く
 の不肖の弟子でしたが、先生の情熱とライフスタイルからは多くのものを学
 ばせていただきました。I先生は「これからは後進の皆さんにがんばってもら
 って」とおっしゃっていましたが、20年前と少しも変わらない若さと情熱で
 「生涯現役」を貫いていかれると思います。

 イベントの開始を待つ間、キャンパスをウロウロしてみました。私が在学し
 ていた当時はできたばかりだった校舎や図書館もさすがに古びていました。
 ふと、学生時代の自分がテクテクと歩いているのを見たように思えました。
 若くて無意味にエネルギーがあって、金はないけど、時間がありあまってい
 て...

 ちょっとノスタルジックな気分に浸った1日でした。


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