2008/7/2 11:04
過去の地球を見る 宇宙
Voyger2 NASA
地球に居ながら、半日前の地球を見た人達がいます。
もう古い話ですが、1990年2月15日に 宇宙探査船Voyger2号が、地球から65億Km離れた地点で撮った太陽系の写真に写っていた地球を見た人たちです。
そこで見えた地球は、実は約12時間過去の地球の姿だったのです。
その地球の姿は、元アメリカ副大統領 アル・ゴア氏のドキュメンタリー映画「不都合な真実」や同名の本(2007年)にも出ていました。地球は細長い光の帯の中に青白く小さく輝いていました。
地球から出た光は、秒速30万Kmのスピードで宇宙を旅してボイジャーに届きました。約6時間かかっています。
ボイジャーが撮影した地球の映像は今度はボイジャーが発する電波に載って、また6時間かかって地球に届きました。受信した弱い電波を処理して太陽系の中の地球の画像が得られたわけです。
だから、地球で見た映像は観察している人たちにとって、少なくとも12時間前の地球の姿だったわけです。
よく考えると不思議な気がします。記録写真や記録映像でなく、生で地球の過去が見えるのです。
もし、ハッブル宇宙望遠鏡やそれ以上の大きくて精度の高い望遠鏡がその距離から撮れば、地球の過去の姿がもっと生々しく見えることになります。記録損なった過去の姿が見れるかも知れません。
宇宙では過去の姿しか見ることができない、と言ってもいいのです。
厳密に言えば、宇宙では、地球にいてさえも、同時刻の姿を見ることが難しいのです。
ボイジャーは飛び去ってしまいますが、微惑星のようにカメラがいくつか太陽系を周遊していれば、常に過去の地球が見えることになります。数10分前、1時間前、数時間前、1日前と言うようにね・・・・!
アイデアですね、これは!
ボイジャー2号が地球を出たのが1977年9月ですから、1990年2月に65億Kmの地点まで来るのに、12年以上かかっています。光(電磁波)は6時間で来ますのでこれも驚きです。
「かぐや」が月で撮った「地球の入り」
月と地球間は384,400kmですから、「かぐや」が撮った地球は電磁波の往復分2,3秒前の地球の姿ということになります。しかし、同じ画面の下方に映っている月の姿は月から地球への片道分、1.3秒過去のものです。
同様の原理で地球で撮る「日の入り」の写真では、太陽は海より8.3分前のものです。
(太陽ー地球間 1.496億Km)
同じ画面で同時性が成り立ちません。
