景気対策が必要だ、というムードが定着して、自民党の中では、利権型政治家の発言力が強まっている様子だ。すなわち、昔の(と言うのは、コイズミ以前ということだが)自民党の復権が図られている気がする。
しかしながら、その傾向は、図らずも「自民党をぶっ壊す」効果を持つと考える。
そもそも、日本国民は、経済危機だとは言っても、利権政治の復活を望んでいる訳ではない。そういう日本国民の意志がはっきりして、自民党政権がもはや維持できない瀬戸際になったからこそ、コイズミ登板になった経緯を忘れたのだろうか。利権政党としての自民党が復活することは、またしても、自民党が危機に陥ることと同義である。
そこで、一体何が起こるのか。地方に1兆円を出そうとしたら、いつの間にか道路財源として既成事実化しようとする。そんなバカなことが許されるはずもない、という「改革路線」派にとっては、自民党を割って出るための格好の口実を与えることになる。「国民の皆さん、こんなに頭の古い自民党に日本国を任せられるのでしょうか。」と彼らは演説するだろう。そして、同時に、民主党からも「改革」派を呼び集める。ことによれば、公明党にも、声を掛けておく。
すなわち、新政権=超大連立ー(麻生+麻生を丸め込んだと喜ぶ利権派)−(小澤+菅+鳩山に代表される民主党老年派)=自民党「改革」派+民主党若手「元気」派+公明党 という大連立方程式が成り立つのではなかろうか。
反麻生発言で、自分たちの主張を自民党の意思として押し込もうとする利権派の連中は、そのことで、昔のように利権を得られると信じているが、実は、自民党の自滅を招いている。しかしながら、そのことで、もうひとつの利権派である民主党執行部が有利になる訳でもない。
そのどちらからも押し出されたようなふりをして、第三の勢力が現れる、というのが、私の読みである。と言うか、もう少しはっきり言うと、私の期待するところである。そういう展開になるためには、自民党はもっと無残に守旧派に蹂躙されたほうが良い。彼らは、コイズミ時代に冷や飯を食わされたうらみ骨髄であろう。その醜いエネルギーをもっと発揮するのである。その姿が醜いほど、新政党のフレッシュさが際立つ。しょせん、自民党は、過去の政党でしかないのだから、その終わりもまた、自民党らしいいやらしさが出た方が良いと思う。
そして、自民党がもはやひとつの政党として維持できない状態となり、国会運営も不可能になったその時には、麻生首相には、国会答弁の壇上で、あの往年の名ぜりふ、「バカヤロー」を再現して戴いて、衆議院解散へと事態は進むべきである。