2007/3/30  21:22

奇人たちの晩餐会  おフランスの香り

フランスというとつい、「おフランス」って言ってしまう時代がありましたね〜。

なんとなく”フランス”って敷居が高いような。

なので、”フランス映画”というのも勝手なイメージですが、高尚で気難しい、文学的な・・・という感じがして積極的には手を出してなかった。そんな私の思い込みを一遍で覆してくれたのが、この『奇人たちの晩餐会(Dîner de cons, Le/1998)』!

友人に誘われて、渋谷の小さな映画館を地図を見ながら探していったことを覚えてます。もう小さな映画館で、まるで試写室くらいの大きさだったような(←って試写室なるものをたくさん経験しているわけではありませんが^^;)。

"cons"というのは実は”バカ”を意味する言葉のようで、”奇人たち”とはこの映画に登場する(するかも知れない? ̄ー ̄)、”おバカ”のことを差しているのであーる。

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出版業を営むピエール・ブロシャン(ティエリー・レルミット/Thierry Lhermitte)は、友人達と毎週水曜日に”奇人たちを集めた晩餐会”を開いている。その晩餐会とは、それぞれ一人連れてくる奇人達の中で誰が連れてきた奇人が一番か、というのを競うもの。今週のピエールには自信があった。列車の中で知り合った、マッチ棒の工作が趣味でその写真を持ち歩いては人に見せまくるという男ピニョンを招待したからだ。そんなこととは露ほども知らず、喜び勇んでやってくるピニョンだったが・・・・


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なんかあらすじ読んでると悪趣味〜な映画に思えますけど。確かに奇人と称しつつ、実は連れて来た人間のバカぶりを密かに笑いものにするという、なんとも悪趣味な晩餐会を開いている男が最初は出てくるんですけどね。晩餐会の当日ギックリ腰になったことから話がどんどんお腹がよじれるような展開になっていくんです(≧▽≦)ノ゛

ぎっくり腰ってなったことあります?私は重度じゃあないけど、未遂はあります。痛いのなんのって!知り合いの中には窓拭きをしていて中腰状態のままぎくっとなってしまい、その時家には自分一人だったから、妹さんが帰ってくるまで4時間、そのカタチのまま動けなかった、という人もいるくらい、ぎくっとなることほど怖いものはありません。

ピエールがその状態になってしまったところをピニョンの訪問を受けるところから、ドタバタコメディが始まる。ピニョンと家で二人きりになってしまって、彼のたっぷり天然ぶりに完全に振り回されてしまうところが小気味よいテンポで、終始クスクス、クスクスと笑いが止まりませんでした。映画館内の観客みんなこらえることなく笑ってました。
タイトルから展開を想像すると、人を馬鹿にして笑い者にするお金持ち達のヘンなお話だったらどうしよう−−;と思ってたので。まったくのその真逆でした。特に鼻持ちならんピエールは無様なぎっくり腰姿だし。大体何を持ってしてバカなるを定義するんじゃーー。私にはピニョンさんはいわゆる今で言うところの天然だとは思うけど、バカというのとは違う気がします。こんなイヤ〜な趣味を持つ夫に妻が愛想をつかす、というのもマトモな人がいて安心できるし、何よりバカだと思っている相手に翻弄される、どっちがバカなの・・・バカって何?という、単なる馬鹿馬鹿しいコメディにあらず、奥深〜いものを観ることができる上質作品です。

で、いつその晩餐会が開かれるのか、開かれるのか、って思いながら見ていたら・・・・エンドロールになっちゃった!そう、その悪趣味な晩餐会が開かれるまでのおかし〜い話で映画は終わるんだけど、その頃にはもう「他にもフランス映画観てみたい!」と完全にそれまでの思い込みは吹っ飛んでいってました。

アメリカ人が作ったらこうはならんと思うし、イギリス人のユーモアとも違う。この映画を誘ってくれた友人に感謝、感謝。

ピニョンさんを演じたジャック・ヴィユレ(Jacques Villeret)。これって、これって地なんじゃあないのーーー!というほど、ピタリと役にはまってました。

私のようにフランス映画って・・と思ってる食わず嫌い方には目からウロコの一品です。

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Dîner de cons, Le
Directed by Francis Veber
Cast: Thierry Lhermitte/Jacques Villeret
1998 FRANCE

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