2006/11/27
銀杏(ぎんなん) RECOMMENDATION
都会の真ん中にあるその高校のそのまた真ん中には、大きなイチョウの木が生えていた。
学校のシンボルでもあるその木は、校歌にも詠まれているのに普段は見向きもされない。
生徒たちは、普段「遅刻坂」とよばれる急な坂を文字通り、
遅刻ぎりぎりに汗だくになって駆け上がり、
その大木にはいちべつもせずまっしぐらに教室に突入したものだ。
しかし、晩秋になると事態は一変する。
始業1時間前には生徒たちがわらわらと集まり、手に手にバケツを持っている。
そう、銀杏の争奪戦がはじまるのだ。
そのイチョウの実はその大木にまごう大きな実で、味も良い。
生徒たちは、毎日始業前にもうもうと異臭をはなつその実を拾い集め、
放課後、水飲み場で果肉を洗い落とす。
水飲み場の壁には「銀杏洗い禁止」と大書きしてあるのだが、知ったことではない。
そして、みんなで食べられるくらい分けて、残りは、
坂を下りた繁華街にある由緒ある料亭に持っていく。
料亭では、毎年、喜んででもらってくれたものだった。
客に出したかどうかは知らないが。
銀杏は、火にあぶると香ばしく、青春のほろ苦い味がする。
しかしその頃の教室の匂いといったら……
2006/11/13
バレエ RECOMMENDATION
子育てが一段落したり、中年太りに悩み出す頃、
奥様がたが走るのはバレエ教室だという。
バレエは、関節や筋肉を矯正して初めてポーズが決まるので、
体が硬くなってからではかなりしんどいとは思うのだが、
それでもやりたいのはバレエ。しかもクラシックバレエ。
ニジンスキーの「春の祭典」やベジャールの「ボレロ」なんていう
アクロバットみたいに裸で「ゲージュツ」するのではなく、
あくまでも「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」。
ロマンチック・チュチュが着たい!
ポワント(つま先立ち)したい。
華麗にジュテ(大きくジャンプする)を決めたい。
あこがれのイタリアンフェッテ(回転の大技)! なのである。
バレエ発祥の地がフランスなのでポーズの型やステップの名前が
いちいちフランス語なのも元乙女心をくすぐる。
かなりの重労働であるが、姿勢の悪さは矯正されるし、
股関節が外側に開き柔らかくなるので、健康上も大変いいのではないか。
もし飛んだりはねたりするのが嫌で、それでもやっぱりお姫さま姿にあこがれて、
日本舞踊に走ったりとしても、これがまた実は、大汗だらだらの重労働なのである。
観るとやるとじゃ大違い。
いずれにしてもアンチエイジングに持ってこい。
踊りの先生はかなりのご高齢でも20歳は若くみえる。
汗をたくさんかいて、新陳代謝もあがる。
レッツ・ダンス。
食べても太らない体を作るおケイコベスト5
http://career.aol.co.jp/develop.html
バレエ映画「オーロラ」特集
(不明)
2006/11/13
ボージョレ・ヌーボー RECOMMENDATION
フランスでワインは「水よりも安い飲み物」ともいわれます。
昼食、夕食にワインはかかせません。
一般的には、日常的な飲み物として安くておいしいワインを選んで飲んでいます。
市場では、はかり売りなどもあるんですよ。
ボルドーやブルゴーニュといった高級ワインどころでも、
格安でおいしいワインはたくさんあります。
地ワインというか、その土地ならではの規模の小さいワイナリーもたくさんあります。
修道院などでもつくっています。
日常の宗教上の行事で必要だからですが「俗世」にも売り出されています。
そういったところのワインは、丁寧につくられていて手頃でおいしいものが多いです。
もちろん、高いワインも値段なりにおいしいことは確かですが、
最近は日本でも質の良い安いワインや、小さい醸造元から仕入れるようになって、
安いものから高いものまで本当のフランスワインの良さが知られるようになりました。
さて、16日は11月の第3木曜日。何の日か知ってますか?
そうです。ボージョレ・ヌーボー(新酒)の解禁日です。
極東の日本が先進国では一番早く飲める、とかいってバブルの頃は、
先を競って飲まれたものですが、このごろはそうでもありませんね。
あさましい成金主義のワインブームが落ち着いて、
本当に好きな人だけ、気軽に楽しむようになったということでしょうか。
ボージョレ・ヌーボーは少し冷やしていただくとおいしいです。
神さま、今年もまた新しいワインをありがとう。
2006/11/6
チェロ RECOMMENDATION
「先生、こんやの演奏はどうかしてますね。」
へたくそな「セロ弾きのゴーシュ」は三毛猫にいわれて、憤慨する。
楽団の指揮者にさんざん怒られたばかりで「ごうごう」と一心不乱に練習していたのだ。
それから10日の間、毎晩色々な動物がやってきては、
チェロを弾いてくれと懇願する。彼の演奏を聴くと癒されるのだという。
そして、毎晩動物を相手にいわれるがままに弾くうち自分でも知らぬ間に、
名手になってしまう。
町はずれで孤独に暮らし、心が殺伐としていたゴーシュの音楽は、
人の心を打たなかった。しかし毎日動物を相手にしているうちに、
その純粋なありようで音楽の「心」を教えられたのだ。
チェロは人間の声に似ているといわれる。
ボーっと低い音色がお腹に響くと、豊かな気持ちになる。
そのチェロのコンサートが来年開かれる。
チャイコフスキーコンクールの優勝者で巨匠ポリーニとも共演した名手、
マリオ・ブルネロさんがブラームスを弾く。
哀愁のあるメロディーラインに心にずっしり響く低音が魅力的。
冬の夜に是非予定してみては。
きっとあたたかい気持ちに。
くわしくはマリオ・ブルネロ特集をご覧下さい。
インタビューやCDの紹介もあります。
また「セロ弾きのゴーシュ」(宮沢賢治作)はオンライン文庫でじっくりどうぞ。
(無料)秋の夜長は宮沢賢治とチェロに限ります。
マリオ・ブルネロ特集
http://entertainment.aol.co.jp/music/brunello/
セロ弾きのゴーシュ(オンライン文庫URL)
http://entertainment.aol.co.jp/onlinebook/

