2005/11/30 9:24
今年もやってきたクリスマス・シャンゼリゼ 分類なし
カレンダーが11月の終わりをめくる頃、パリはクリスマスの
華やかさを増し出す。ここシャンゼリゼも、毎年恒例だが見
ていて思わず声が出そうな位の鮮やかさに彩られる。
そぞろ歩きをしながら、バイクや車で走りながら、交差点を
曲がった瞬間にうわーっと声が出てしまう。毎日見ていても
だ。
パリジャンって、本当に光を使ったデコレーションの才能に
優れていると思う。今まで住んだドイツやオランダ、そして
日本では見たことが無い鮮やかさを創造する。建物への照
明やこういった木々を使った照明装飾。だから、夜のパリの
街が宝石のように輝いているのだろう。かなりイタリヤ人と
並んで右脳が発達しているのだろう。
今年もやってきたクリスマス・シャンゼリゼ。日曜ともなると、
海外から、国内から、市内から、光り輝くこの通りをそぞろ
歩きしようと、大勢の人や車でごった返す。
もう今年も12月がやって来る。何故だか時間の早さに寂し
さを覚えながら、私はシャッターを切った。
クリスマスを待つパリ。目前には相変らず車で溢れている。
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2005/11/29 14:11
サンルイ島の、もうひとりの住人 分類なし
サンルイ島には、小さな目抜き通りがある。
Rue St.Louis en L'lleだ。私の大好きな通りのひとつだ。
通りの両脇には、骨董品を扱ってる店や画廊、古めか
しいレストラン、そしてカフェやアイスクリームの専門店。
これらの店を眺めながら、西日に向かってゆっくりとそ
ぞろ歩きをするのは、なかなか至福を感じる。
その通りのほぼ中央にある古めかしいレストランの前
に、私の気になっている人形が立っている。
彼は、木で出来た兵隊の人形のようだ。しっかりとした
顔つきだが、大きな目、柔らかそうな頬と厚い唇で、と
っても優しい面持ちだ。どうやら、彼は誰も気付かない
サンルイ島の住人らしい。
尋ねてみる。
<あなたは誰?なぜをこに立っているの?>
返事はない。
<いつからそこに居るの?どうしてそんなに優しい顔
して、何を想ってるの?兵隊さん?>
やはり返事はない。
こうして心で会話して以来、とっても気になる存在とな
った。
パリには多くの人が住んで居る。でも、彼は初めて君
は誰?と気になった人形、いやサンルイ島の住人だ。
記念写真のようにニコッと笑ってシャッターを切った。
何故か彼も笑いかけているような気がした。
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2005/11/27 11:53
雪の日の幻想 分類なし
雪の日の夕方、私はモンマルトルの丘に駆け上った。
それはそぞろ歩きと言うよりも、とにかく丘に登って街を
見渡したかった一心だった。
街に降った雪は、午後の気温と共に消え去っていく。
足に踏まれ、車に踏まれ、いとも簡単に消え去っていく。
かすかに残った緑の上の雪だけが、今朝の真っ白な世
界の余韻を残している。
でも、多くのアパルトナンや建物で覆われたパリ。きっ
と屋根は白く雪を抱えたままなんだろう、そんな期待で
真っ白なパリを見たかったのだ。
モンマルトルの丘の上にたどり着いた頃、霞んだパリが
目の前に現れた。残念ながら、屋根の雪も街の熱気に
緩み、消え去りつつあった。
そんな屋根を見渡しながら、やや遠くを見たときに、私
は目を疑った。遠くに現れたアンバリッドがまるで幻想
のように、冬の引き締まった空気の霞の中に浮かび上
がっているからだ。
それはまるで、眼下の街並みの現実と、その後ろに隠
された歴史が、幻のように交錯した瞬間のようで、街が
静寂に包まれる。私は、この瞬間を残したくて、遠く霞
を見つめながら息を止めてシャッターを切った。
霞の向こうで輝こうとしてる赤い太陽からの射光だけが、
侘しく街を紫に包む。
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2005/11/26 13:54
エッフェル塔を見上げながら。。 分類なし
めっきり寒さが増して、遂にパリに初雪が舞った。
空気が澄み切り、パリが透明の世界に変わっていく。
こんな時は、遠くに見えていたエッフェル塔がはっきりと
浮かび上がる。その姿は、パリの華やかさを象徴してい
る様で正にシンボルだ。パリの何処をそぞろ歩きしてい
ても、エッフェル塔さえ見えれば自分のいる位置や方角
を把握できる。
パリの街を全く不案内な友達が、遠く車でパリに私を訪
れてくれるときは、待ち合わせはエッフェル塔の真下と
言えば、まず見失わずに確実に落ち合える。
東京タワーは、このエッフェル塔をコピーしたと聞くが何
故こんなに美しさに違いがあるのだろうか?色も骨の数
も形も確かにある。でも最後には、その照明アップの技
量の差なのかもかもしれない。
そんな夜のエッフェル塔へそぞろ歩きをして、真下にた
どり着いた。実に美しい。見上げて見惚れるばかりだ。
ちっぽけだ。私はなんてちっぽけなんだろう。偉大な大
地の上に立つちっぽけなエッフェル塔。そしてその下に
立つちっぽけな私。
時に無力な自分に気づくのも良いものだ。この大きさの
前では、ちっぽけな私は何と無力なんだろう。肩の力が
すっと抜けて、気が楽になるような気がする。何だかほ
っとした気持ちに包まれて、私はシャッターを切った。
このままの気持ちで帰路に着こう。きっと今夜は静かに
眠れそうだから。
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2005/11/24 8:47
セーヌと Boat People 分類なし
橋の上からシテ島を眺めてみる。
やはり、私はそぞろ歩きをしていても<水のある世界>が好きだ。
いつか、海や湖を一望できる街の、できれば丘の上に住みたいも
のだ。そんな願望があるせいだろうか、この大都会パリでの生活
では、セーヌ川がやはり私にとって大切な<水のある世界>であ
り、よりどころとなっている。
セーヌを袂に街の景色を眺めていると、多くの船がセーヌの岸に
停泊していることに気づく。いや停泊というよりも定住と言ったほ
うが正しいかもしれない。
船内は、しっかり住居然とした構え、そして時に自動車やバイク、
それに自転車などを積み、まさに家そのものなのだ。夜にセーヌ
沿いをそぞろ歩きすると、船内から漏れてくる光と共に家族団欒
の声さえ溢れてくることがある。
正直、キャンピングカーを引きながら欧州のレースを転戦するた
めに走り回っていた、あの頃の昔の私を思い出す。それは悠悠
自適で、眠くなれば近くの駐車場に止めて、その場で布団に飛び
込むようなそんな自由な感覚だった。そんな私がこのBoat People
を見ると羨ましくてたまらない。だって彼らはその悠悠自適に加え
て、私の好きな<水の世界>まで満喫してるのだから。私には、
もしかしてジプシーの素質があるのかもしれない。
シテ島に向かってカメラを構えてシャッターを切った。だがこの時
ばかりは、視線が船を見て離れず。。羨ましい、そう心で叫んだ
のだった。
パリ・セーヌのBoat People、意外に知られていない住人たちだ。
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2005/11/22 1:49
幻の夕方 分類なし
曇った日だった。
その夕方、私のそぞろ歩きはやはり芸術橋に向かっていた。
今にも雨が降りそうな空は何となく悲しげで、涙を溜めて堪
えているようにも思えて私は上を見上げる事を躊躇していた。
しかし、雲の隙間から光が漏れたと思って見上げると、たっ
た一筋の光が目の前を幻想の世界に変えていった。
その幻想の世界は、やはり重々しく悲しみに包まれている
ようで、ただただ黙って見つめているしかなかった。
長い歴史の中で、多くの血が流れ、涙が流れてきた。
多くの人が、このパリの街に住み、そして消えていく。
今日のパリの豊かさと美しさは、そんな時間が築いてきた。
目の前の幻想は、飛び交う魂たちの戯れか。回りの音さえ
消し去り、静寂を呼び、風を止めた気がする。
目の前の一筋の光は希望なのか。そうあって欲しいと思い
ながら、ただ黙って私はシャッターを切るしかなかった。
この光は、その後雨雲を裂き、再びパリを夕方の優しい夕
焼けの光で包んでくれた。
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2005/11/20 13:50
回れ、回転木馬! 分類なし
もう忘れてしまったなー、あの頃の感動。
そんなことを考えながら、私はそぞろ歩きの足を止めてぐるぐる回
る回転木馬を見ていた。
子供の頃、親にせがんで飛び乗った遊園地の乗り物。何もかもが
新鮮で、顔にあたる風がスピード感で。
多分親は手を振っていただろう。でも子供の自分ははしゃぐばか
りで何も見えなかった。ただこの時間が永遠に続けばいいのにと
思いながら、風を感じていた。そして終わりが近づき急にスピード
が鈍った頃、がっかりした気持ちと、次に何に乗ろうなんて気持ち
が交錯していた。
そんな忘れてしまっていたあの頃の感動が、エッフェル塔の前の
回転木馬を見た時に、ふと蘇ってきた。
パリの多くの街角には、簡易な子供の回転木馬などを見つけるこ
とができる。ただ殆んどが寂れた感じで、あまり稼動してるとは思
えない。でもその数だけあの子供の頃の感動が、誰かの心に新
たに生まれて刻まれているのかもしれない。
目の前の回転木馬に、少女が満面の笑みを浮かべて飛び乗った。
あの頃の私のように。
回転木馬が動き出す。明るい陽射しの中で少女の声が高く響く。
私は思わず回れ、回転木馬!そう心で叫んでシャッターを切った。
あの頃をふと思い出したからだろうか、冬の風が何となく暖かく心
地よかった。
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2005/11/19 11:31
サンルイ島の夕暮れ 分類なし
セーヌに浮かぶサンルイ島をそぞろ歩きしていた。
ノートルダム寺院など観光客で賑わうシテ島と違って、サンルイ島
には人々の生活感が漂う。
しかし、このサンルイ島はパリでも有数のお金持ちや有名人が住
む所としても知られていている。きっと名前を列記すれば直ぐに分
かるだろう政治家や芸能人、そして芸術家たち。
だからだろうか、このサンルイ島を歩いていると、逆に質素で静か
な空間を感じる。それはまるで動と静の違いなのか、静かな落ち
着きを放っている。仕事で明け暮れる私にとっても、憩いを感じる
素敵な島だ。
サンルイ島に夕方の太陽が射し込む頃、私は島の北側でその静
かな風に吹かれていた。射光はまるで温もりやエネルギーを与え
てくれるように全身にスポットする。
私は、その静かな空気をこの手で掴んでみたくて、暖かい太陽に
向かってシャッターを切った。
シャッターの音だけが、静かな空間の中で響いた気がした。
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2005/11/18 1:16
モンマルトルの階段の向こう 分類なし
パリのモンマルトルの丘にはいくつもの階段がある。
今日も長い坂道を登って、私のそぞろ歩きの目の前に現れ
たのはいつもの階段だ。
ちょっとだけ登り疲れて、空を見上げるように私は立ち止ま
って考える。登ろうか、やっぱり止めようか。そんな事を考
えている間に多くの人が通り過ぎていく。
この階段の向こうには何があるのだろうか。人々が現れ下
りてくる。人々が登って向こうに消えて行く。
モンマルトルの階段は、そこに暮らす人々の生活に溶け込
み多くの人々が通り過ぎて行った。色んな想いを静かに見
つめながら。
人々が現れ消えていく階段の向こうの世界を想像しながら、
私は見上げるようにシャッターを切った。
そのとき、夕方の太陽がガラスに反射して、不思議な世界
を醸し出した。
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2005/11/16 1:57
パリ、冬景色 分類なし
パリに冬の風が吹く頃、街の色は段々と重みを増して来る。
行き交う車は霞の中を漂い、コート着の人々の歩く姿はスロ
ーモーションになっていく。
気が付けば、私のそぞろ歩きはそれにつられて止まりがち。
寒さに震えて堅くなった体を少し縮じめながら、街角に立っ
て変わっていく街の色をぼんやりと見つめている。
パリ、冬景色。今年もやってきた冬の季節を、そんな街の色
の変化で知ることができる。
少し白くなった吐く息の行く末を見た後、私はファインダーを
覗いて息を止めてシャッターを切った。
私もこの冬の街のひとつの景色として溶け込んでいく。
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