2007/2/26 22:43
SETSUNASA 分類なし
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ご縁があって、カルナという小説を読んだ。
最近、読むものが見当たらず、太宰治や夏目漱石に戻って
本を読みあさっていたものの、感動を得ることが出来ずにい
たのだが、カルナを読んで、いや久しぶりに引き込まれて、
最後に生きることの切ない想いを、心に残した。
テーマはやはり愛だろう。生きていく限り愛無くしては生き
ては行けない。それは恋人との愛、家族愛、友情と言う名
の愛。愛には色々な形があるのだが、どれをとっても愛する
人の悲しみや辛さを知ったとき、人生は切なさを増す。
幸せの期間はいつまでも続かない。と同時に悲しみや辛さ
が、いつかは必ず愛する人を包む。そして、この世に生きる
全てのものは死に直面し、失う究極の切なさを覚える。
本当に切ないんだね、生きてることは。カルナを読んで、そ
んなことを自分の人生の枠の中で、考えを広げては、ため
息をついた。
私は、写真を撮り続ける。何のためだろうか。絵葉書の様な
景色を撮るつもりは毛頭ない。明るい世界にも興味はない。
写真に、私の想う<生きることの切なさ>をどうしても表現
したいのだ。心に刻むだけでなく、写真として残したいのだ。
きっと。。。
300キロ近いスピードでレースの世界にいた頃、死を覚悟
はしなかったが、死を意識していた。日々の一秒一秒が大
切に思えた。死んでいった仲間。死にかけた自分。去ってい
った愛。心に秘めた愛。大切な人たち。そんな今までの想い
を通して、切なさを知る。それを写真に込めたい衝動に駆ら
れ、今日もシャッターを切る。
夕暮れの空の下、芸術橋の上で、息をのむように度々深呼
吸をする。本当は、そんな切なさに包まれたとき、思わず想
いを飲み込んでいることを。。。自分だけは知っている。
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2007/2/16 0:27
SHIROKURO NO SEKAI 分類なし
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実は、私は昔に映像関係の仕事をしていたことがある。
しっかりとしたプロデューサーとカメラマン、そしてアシス
タントに恵まれたから、苦労は少なかったが、いわゆる
監督をしたのである。
映像を制作するにあたり、頭に色々な場面を浮かべた。
多くの古い映像も見てイメージを高めた。その頃からだ
ろうか、パリを舞台にした古い映画が頭に焼きついて離
れない。そして、自然と浮かぶメロディーが、シャンソン
となった。
ひとりでぼーっとセーヌを眺めているときも、恋を唄うシャ
ンソンを、空から流れてくるメロディーのように、心で聴い
ている。でもその場面は、目の前の現実のパリ。しかも
時として、白黒なのである。
パリは不思議だ。多くのヨーロッパもそうであるが、数十
年前も、そして今も、街はほとんど変わらない。ただそこ
に住む人と、多少のネオンが入れ替わっているだけだ。
まるでタイムスリップしたように、あの映画の世界が、目
の前に広がって存在している、と錯覚することさえある。
ただ、それはいつも白黒の世界でなくてはならない。で
ないと、急に現実の世界に引き戻されてしまうからだ。
いつもと違う自分になろう。現実から少し離れて今を忘
れよう。そんな時は目を薄く閉じてあの街角に佇み、白
黒の街に溶け込む。すると、心の中にレコードの微かな
雑音とともに、あのシャンソンが流れてくる。
私の唯一のワープの仕方だ。
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2007/2/10 10:15
OSOI ASA 分類なし
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コーヒーが飲みたかった。
昨夜の疲れを流すために、コーヒーが飲みたかった。
アルコールに少し疲れた肝臓が、悲鳴を上げそうな
感じだったので、コーヒーが飲みたかった。
目覚めは、とても重たく、重力が私の全身をベットに
押し付けて起き上がれないで居た。テラスに遊びに
きた小鳥たちの鳴き声がぱたっと止み、羽ばたく音
をきっかけに、起き上がる決心をした。
シャワーをそこそこに顔を洗い、勢い外に飛び出し、
いつものカフェへと、思い足取りを引きずりながら夢
遊し、やっと辿り着く。
目の前に並べられたいつものカフェとクロワッサン。
あのチョコも、おはようと言いながら並んでいる。昼
前の遅い朝なのに、私だけが朝を過ごしている。
「おはよう」。一言心で呟く。
多分私は、他の人に比べて心が感じやすく、また
言葉をしっかり受け止めようとし過ぎるのかもしれな
い。それは、言い換えれば、心が疲れやすいタイプ
なのだろう。ただ、ナイーブと言われたら反感する
気持ちが心を溢れる。
何故あの人は、あんなことを言ったのだろう。何故
私は、そんなことを言ったのだろう。昨日までの出
来事や人の顔、言葉が甦っては消えていく。でも
今朝は違った。「もう良いや」。きっと疲れて、そん
なことに、耐えられなくなっていたに違いない。
今朝のカフェはどんな味だろう。身体に染み込む様
に、ぐっと身体に入ってきてくれるだろうか。
少し冷たい風が、身体に当たる。そして、私はカフェ
を一杯口にした。
今はもう何も考えない。感じない。ただじっと目を閉
じて、カフェの流れを体で感じることにした。
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2007/2/4 15:35
AISYUU NO AKAI SORA 分類なし
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夕方の空の赤は、なぜか心を寂しくさせる。
特に冬空の赤は、哀愁が漂う。
心に秘めた悲しみや苦しみが、この赤に誘
われて、吸い出されて走馬灯のように走り
出す。このまま早く暗闇に変わってしまえと
思わず心で叫ぶだけ、時間が止まって長く
感じてしまう。
夏の赤には、楽しさや希望のような弾ける
想いが吸い出されてくるのと実に対照的だ。
街に溢れていた人々も、日中の太陽に吐き
出され、そして夕方の赤い空に吸い取られ
て消えていくように、帰路へと向かう。
寂しさに包まれた赤い空の下、街を眺めな
がら、じっとセーヌの風に吹かれ川の流れ
を聞いていると、やっと暗闇が覆ってきて
心が落ち着いてきた。
そして、暖かいBarへ行き、ワインを飲みた
くなった。冷え切った心を暖めよう。
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