2008/7/26  16:11

SISEN  分類なし



視線って重要だ。
見方によって、突然にその世界が変わって行く。

地下の駐車場に車を停めて、階段を登る。いつ
もの私の<芸術橋>に向かう行程だ。
いつもは、そのまま通りすぎるのだけど、今日
はとてもゆっくりと歩いていた。そして階段を登
り詰めて、外に出ようとした私の目に飛び込ん
で来たのは、地面の視線。
気付かなかったな、こんな世界。もし私が虫け
らだったら、ありんこだったら、毎日こんな景色
を見ているんだろう。ひとの足に踏まれないよ
うにしなくては、なんて考えたら可笑しくて笑っ
てしまった。

視線が変わるだけで、こんなに世界が変わる。
こんど写真を撮るときは、思い切って寝転んで
撮ってみようか。きっと生き方も変わるかもしれ
ないね。

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2008/7/19  17:34

SITA NI MO ARU MICHI  分類なし



人々が、セーヌに沿って歩いてる。
川沿いのこの道は、賑やかさとせせらぎでとても
気持ちが良い。
この道を歩く人は、左にパリの街並みを見て、右
にシテ島を見て、この街を満喫しているに違いな
い。パリの最高の場所のひとだ。

でも、ほとんどの人が気付いて居ないのが、その
下にある歩道。この歩道は、この街に住むパリジ
ャンたちの、知る人ぞ知る遊歩道なのだ。水に近
くて、風が爽やかでとても気持ちが良いのだ。通
り過ぎる船の軌跡が、波となって静かに近づいて
くる。ちゃぷちゃぷと水の音を聞きながら、散歩が
出来る。勿論、行き交う人もまばらでパリの喧騒
からも開放される。ここは、私のそぞろ歩きのコー
スでもある。

目には色んな情報が入ってくる。目一杯だ。でも、
その中で目を凝らせば、誰にも気付かれて居ない
何かがあるはずだ。それが見えないのは、情報の
処理能力なのか、もしくは目の前の事にとらわれ
過ぎて何かを見落としているかもしれない心の問
題なのか。

ま、そんなことはもう良い。気持ち良い、誰にも知
られて居ない道をたまに歩くのも良いものだ。

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2008/7/15  21:14

MIAGETE PARIS NO SORA  分類なし



夕闇が訪れる前に、人々が帰っていく。
そんなモンマルトルの丘に立ち、空を見上げて
いたら、ふと昔のことを思い出した。

何度も何度も私は飛行機に乗り、パリの上空
を通り過ぎた。いわゆる出張での出来事。
機内では<右下に見えるのがパリの灯です>
というアナウンスがあり、窓から覗き込んだ。
ダイヤモンドが輝くようなパリの灯は、ある種
衝撃的に私の心に飛び込んできた。

行ってみたい。でも、そのときの私はパリに
無縁で、なかなか訪れるチャンスが無かった。
いつか行ってみたい街、それがパリだったの
だ。

それから何年も過ぎた。一時期、日本にも帰
ったが、到底パリには縁が無く、遠い記憶の
彼方に刻まれたまま、その<いつか>が見え
ないでいた。ただ漠然と、いつか行ってみたい
街として心に刻んでいた。

気が付けば、知らぬ間に私はパリの住人にな
っていた。人生って不思議なもので、あきらめ
ても縁があればかならずそこに辿り着く。そん
な昔から信じていたことが、現実として甦る。

こうして空を見上げていると、あの時が懐かし
く思えた。そして、今私は次を考える。今度は
どこで何をしたいんだろう。何かを思い込めば、
心に刻めば、きっとまた実現するような気がし
たから。

次はどこへ。

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2008/7/7  2:13

HANARE NAI  分類なし



今日、大きなイベントがあった。
私も参加したのだが、そこには昔あこがれた有名
な選手が来ていた。彼と私は、昔からの知り合い
だが、プライベートは一切知らなかった。
しかし、イベントの期間中に何度も一緒になって話
していると、彼が色んなことを話してくれた。
選手を引退した後、結婚して子供も授かったが上
手くいかずに離婚したこと。そして、元の奥さんと
息子クンが南アフリカに移住してしまったこと。
その後彼は再婚したけども、子供はその息子クン
だけであること。
そして、今回のイベントは息子クンが南アフリカか
らパリに来て、初めての親子旅行をかねて、この
イベントに来たんだということ。
多くの観衆が訪れたイベント会場では、彼は少し
歩くだけで直ぐに取り囲まれサインを求められて
しまう立場。しかしどんなときもいつも17歳の息
子君と離れず一緒にいる姿が微笑ましかった。
世界のトップになった選手だけども、凄く人間的
で素敵な光景だった。
そして帰り際に、彼は私にこういった。
<聞いてくれよ、この2日間は、息子と初めて2人
きりで車で移動して旅をしながら話しを一杯したん
だ。一緒に寝泊りなんて夢みたいだったよ。そして、
息子が今までの17年間の時間の中で、宝物のよ
うな日々だって言うんだ!>。
最後にそういって、私たちはまた会う約束をして分
かれた。早く息子と話したかったんだろう、イベント
が終わる前に旅立っていった。
素敵な親子だったなー。素敵な会話だったなー。
私は、往年のこの選手がますます好きになった。
とても人間的だったから。
帰りの車の中で、彼が言った素敵な会話を何度も
思い返した。きっと今頃、家に向かう車の中で、男
同士の親子の会話をしているに違いない。だって
生えてきたばかりの息子クンの髭を自慢していたの
だから。
クリスチャン、ありがとう、素敵な話を。

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2008/7/2  14:42

NATSU NO HI NO OMOIDE  分類なし



時は既に7月に入った。
過ぎていく時間の中で、私は立ち止まって
昨日を思い出し、今日を生きて、そして明日
を考える。
まだ辿り着いて居ない。まだ見えて居ない。
でも絶対諦めない。
そんなことを想いながら、過ぎていく見えな
い時間を、この目で確かめようとしている。

セーヌに船が通り過ぎていく。川面に残った
波紋が、過去の走馬灯を回し始める。

夏の日の時間は、確実に過ぎていく。

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