2007/7/23  14:42

Ballet National de Cuba  Ballet(観るほう)♪
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キューバン・ナイト!


暑いとはいえ湿度が低く、欧州特有の爽やかな夏のパリに、旋風のごときラテンの熱さを運んできたのがキューバ国立バレエ。
カルロス・アコスタやホセ・カレーニョ、タマラ・ローホといった数々の国際的スターダンサーを次々と生み出しているおそろしく高いレベルらしいバレエ学校を併設したバレエ団であるが、カンパニー全体を観る機会はめったにない。日本で10年ほど前だったか、「ホセ・カレーニョとラテンの旋風(かぜ)」という企画物を見たことがあったが、確かあれは既に海外に出ていたダンサーばかりだったように思う。

バレエ団のディレクターは、かのアリシア・アロンソであるが、今年86歳という高齢にもかかわらず来仏し舞台挨拶にも顔を見せた。

この招聘自体はおととしより"Les etes de la danse de Paris"と名づけられた夏のダンスフェステル企画である。アルヴィン・エイリー・バレエ・シアター、サンフランシスコ・バレエが既に招聘されている。当初はマレ地区にあるArchives Nationales (国立公文書館)の庭にて行われていたのだが、お天気の気まぐれに困らされたのと、客席のキャパが小さいとのことで今年よりグラン・パレに会場を移して行われることとなったらしい。

会場のグラン・パレに入ったとたん、そこには既にハバナのバーにでもいるような雰囲気!南国の植物に囲まれたカフェが設置され、キューバ音楽がかかっているのだ。
うーん。観劇前から気持ちが既に盛り上がる。
(ちなみにここは公演終了後朝の3時まで”ソワレ・キューバン”が催されており、踊りが繰り広げられる模様。サルサ好きの方、是非。)

私は19日のジゼルと、22日のPorte Ouverte(公開レッスン)そして同日夜ドンキホーテ、と3つを見に行ってきた。

全体を通してまず驚くべきことは、ダンサーたちのPieds、足先の強さである。甲も皆よく出ているし、これにさらに下半身全体のバネも手伝って、とにかく踊りが安定している。

そして、いまどきこれだけ全員同じメソッドできちっと踊れるバレエ団があったのかというレベルで統一されたポールド・ブラ。
少しアン・オーのときに開きめなのが特徴で、これによりジゼルなどは、絵でしか観たことのない、かのマリー・タリオーニが実際に踊ったらこのような感じだったであろうという、たおやかさ溢れる優雅な作品に仕上がっていた。

難を言えば、この「開き」から生まれる優雅さが、ジゼルの1幕においては主役ジゼルの少女っぽさ・若さを薄くしてしまい、私には女王が踊っているように見えてしまったのだが、これは好みの問題だと思う。ジゼル2幕においては、この統一性がえもいわれぬ美しさを描き出しており、上記の下半身の強さから来るダンスの安定性と驚くべき軽さも手
伝って、なんとも幽玄的で、本当の妖精たちが踊っているかのような舞台に仕上がっていた。
また、アロンソがオリジナルに近い解釈をしようとしていることもあり、稀に見る古典色の強い、品のある舞台であった。

ドンキ・ホーテについてはお手のものといったところか。
舞台から客席に向かって扇風機で送られてきたかのようなラテンの熱気・パワーに圧倒される。
キトリをこの夜踊ったHayna Gutierrezは、終始安定した足さばきを見せ、3幕のグランパではルルベでのルティレで超人的なバランスを見せた。思わず珍しく「ひゅー」と声まで出してしまった私。

海外で活躍するキューバ人ダンサーについては、アコスタのように超人技を連発しつつもノーブルさを忘れないダンサーもいるが、タマラ・ローホのように技ばかりが目につき実は個人的にはあまり好きではないダンサーもいる。しかし生みの親であるこのバレエ団(バレエ学校)においては、ダンサーたちの動きに品があって非常に好感が持てた。

そして、ドンキにおいてはジゼルよりもさらに際立ったそのコールドの力量。早いパにもかかわらずまったく乱れることがなく、そして、何よりも音楽性が高い。音のとり方が非常に細かく、耳がいいようだ。だから全員が揃っている。やはりあの辺の人たちは小さいころから道端でもリズミカルに踊っているからだろうか!

ちなみに、お国事情を反映してか舞台装置は非常に質素である。後方スクリーンの画はパソコンで映していたらしく、ドンキの最終場面で一瞬デスクトップ画面が見えてしまい客席の笑いを誘ってしまったが、これもご愛嬌。
しかし、資金事情にもかかわらず欧州でもなかなか見ることのできないレベルのダンスを見せてくれたことがさらに感動を大きくした。
衣装についても、質はよさそうには見えないが、キューバ風のアレンジがしてあってとても面白い。ジゼル1幕での男性陣はハバナ帽までかぶっていて、なんとも洒落ている。

アロンソは資料によると主に1930〜40年代にアメリカでキャリアを積んだ人であるのに、当時ロシアから来てアメリカのバレエを引っ張っていたバランシンなどのもとでキャリアを積んだようなのだが、その結果としての現在の彼女のバレエは私の目にはかなり”欧州的”(しかも西の方の)バレエを監修しているところが面白い。彼女の作品についてビデオなどでもっと勉強してみようと思う。


*ブログの更新を随分とお休みしてしまいました。その間も遊びにきてくださっていた方、申し訳ありません。去年の鑑賞記録などまたボチボチとさかのぼりながらやっていくつもりです。



2007/10/28  12:53

投稿者:chihiro
お久しぶりです、erinさん。
メッセージありがとうございます。
なんだか忙しくてなかなかバレエも観にいけないのですが
パッションは衰えていませんから、
書けるときには書きたいと思い続けているのですよ!
去年の印象的な椿姫、まだ書いてないし・・・
これからもノンビリとですがよろしくお願いします☆

2007/10/13  11:00

おかえりなさい ちひろさん。

私もキューバ・バレエは観に行きましたよ。
会場が興奮の渦でした。

また、記事の更新を楽しみにしておりますが
あまり無理せず、ちひろさんが楽しんで
続けていって下さればと思います。

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