2008/8/29 1:25
教育の重要性 −加藤周一先生の教育談義より− 文 化
1999年、半年間、加藤周一先生の御講義を受講しました。先生は2週間に一度、東京から京都にお見えになり、一回3時間の講義を担当されましたが、受講者は関西の様々な大学から、また、美術家の方なども「入り込んで」おられました。
加藤周一先生は、当時のゆとり教育を痛烈に批判されておられました。その時にはよく分からなかったのですが、「文部科学省はなにもわかっちゃいない」と仰っておられました。
1990年代、日本は高度経済成長期を終えバブル絶頂期、そしてバブル崩壊を経験し、不良債権、住専、銀行倒産など、低成長時代の幕開けを皆が唱えていたわけであります。文部科学省の人たちはそのような「新しい?」日本に合わせるべく「ゆとり教育」を盛んに奨励していったわけでありますが、もしかしたら、そのような日本に対してビビッていた面があることを加藤先生は御指摘であったのでありましょうか。少なくとも日本はバブル期に価値観の転換が進んだため、それまでの価値観の枠組みから出てしまう、それまでの価値観とは異なった、局所的、一時的、いずれにしましても、新しい価値観に強制的に「合わせる」、またはそれまでの価値観の崩壊に存在価値を見出そうとするような現象が生まれてしまったのではないでしょうか。
小泉首相も「ゆとり教育」ではダメだと、米百票の話を持ち出しながらはっきりと示されたことは記憶に新しい。
「ゆとり教育」により学力の低下が起こることは「当然」予測できたわけでありますが、フィンランドなど北欧の教育方法論が非常に高く、またアジア諸国においても「教育熱」は過熱しているため、日本は教育において2流から3流国へと転落するところにあるわけであります。
加藤周一先生は、日本は官僚国家だ、とズバリ仰っておられました。その官僚国家の文部科学省のお役人の見識が「ゆとり教育」を強引に推し進めたことは、「お受験」から東大・医学部という偏差値教育を見直しながら低経済成長の「新しい日本?」に合わせた国づくりであったことは間違いがないだろう。
文部科学省のお役人も「ゆとり教育」で育った方々がこれから中心を担われるのでありますから、もはや「教育再生」という看板は下ろして、「教育創建」の旗を掲げた方が実のある教育方法論が展開できるのではないでしょうか?
加藤周一先生は、当時のゆとり教育を痛烈に批判されておられました。その時にはよく分からなかったのですが、「文部科学省はなにもわかっちゃいない」と仰っておられました。
1990年代、日本は高度経済成長期を終えバブル絶頂期、そしてバブル崩壊を経験し、不良債権、住専、銀行倒産など、低成長時代の幕開けを皆が唱えていたわけであります。文部科学省の人たちはそのような「新しい?」日本に合わせるべく「ゆとり教育」を盛んに奨励していったわけでありますが、もしかしたら、そのような日本に対してビビッていた面があることを加藤先生は御指摘であったのでありましょうか。少なくとも日本はバブル期に価値観の転換が進んだため、それまでの価値観の枠組みから出てしまう、それまでの価値観とは異なった、局所的、一時的、いずれにしましても、新しい価値観に強制的に「合わせる」、またはそれまでの価値観の崩壊に存在価値を見出そうとするような現象が生まれてしまったのではないでしょうか。
小泉首相も「ゆとり教育」ではダメだと、米百票の話を持ち出しながらはっきりと示されたことは記憶に新しい。
「ゆとり教育」により学力の低下が起こることは「当然」予測できたわけでありますが、フィンランドなど北欧の教育方法論が非常に高く、またアジア諸国においても「教育熱」は過熱しているため、日本は教育において2流から3流国へと転落するところにあるわけであります。
加藤周一先生は、日本は官僚国家だ、とズバリ仰っておられました。その官僚国家の文部科学省のお役人の見識が「ゆとり教育」を強引に推し進めたことは、「お受験」から東大・医学部という偏差値教育を見直しながら低経済成長の「新しい日本?」に合わせた国づくりであったことは間違いがないだろう。
文部科学省のお役人も「ゆとり教育」で育った方々がこれから中心を担われるのでありますから、もはや「教育再生」という看板は下ろして、「教育創建」の旗を掲げた方が実のある教育方法論が展開できるのではないでしょうか?
2008/8/28 19:59
ノット・ア・チェンジ、バット、ザ・セィム! アメリカ研究
コロラド州のデンバーで開かれている民主党大会は、昨日、大統領候補指名の選挙を終えた。選挙がどのように行なわれていたのか、CNNは明瞭に示していた。50州の代表が「名乗りを上げなら」自らの州の民主党がクリントン氏に何票、オバマ氏に何票と最後に告げていた。自らの州の紹介には、今年の全米大学選手権で優勝した大学名を告げたり、時の人となった有名人を輩出した州は、その人物を紹介すると州の党員は大喝采をする、というような具合だった。
クリントン票は、ほとんどの州で6票〜8票程度入れられたが、ヒラリー・クリントンの母校であるウェレスリー・カレッジがあるマサチューセッツ州は150票のうち52票程度がクリントン候補に入れられた。ヒラリー・クリントンへの支持は根強いものがある。
昨日は、元大統領のウィリアム・ジェファーソン・クリントンが演説をした。ビル・クリントン大統領はヒラリーを支持するすべての人に11月4日、バラック・オバマ候補に投票するように呼びかけた。ビル・クリントンに対する熱狂的な支持も、民主党内に依然として根強くある。
さて、オバマ候補が正式に民主党の大統領候補として指名を獲得したのだが、民主党の黒人デリゲートは、会場で多くは涙を流していた。CNNのインタビューに対しても、「我々は歴史を作ったのです」と気持ちを吐露していた。
ジョー・バイデン副大統領候補の指名受諾演説において、マケイン氏の外交政策、サブプライム・ローンなどの財政・減税政策などに対して、「ノット・チェンジ、バット、ザ・セィム!」を繰り返し発していたが、途中から、この部分を聴衆は反復して唱和していたのは印象的だった。
マケイン候補の共和党全国党大会はミネソタ州において来週の月曜日から始まりますが、明日金曜日にも副大統領(VP)を指名することが発表されている。
クリントン票は、ほとんどの州で6票〜8票程度入れられたが、ヒラリー・クリントンの母校であるウェレスリー・カレッジがあるマサチューセッツ州は150票のうち52票程度がクリントン候補に入れられた。ヒラリー・クリントンへの支持は根強いものがある。
昨日は、元大統領のウィリアム・ジェファーソン・クリントンが演説をした。ビル・クリントン大統領はヒラリーを支持するすべての人に11月4日、バラック・オバマ候補に投票するように呼びかけた。ビル・クリントンに対する熱狂的な支持も、民主党内に依然として根強くある。
さて、オバマ候補が正式に民主党の大統領候補として指名を獲得したのだが、民主党の黒人デリゲートは、会場で多くは涙を流していた。CNNのインタビューに対しても、「我々は歴史を作ったのです」と気持ちを吐露していた。
ジョー・バイデン副大統領候補の指名受諾演説において、マケイン氏の外交政策、サブプライム・ローンなどの財政・減税政策などに対して、「ノット・チェンジ、バット、ザ・セィム!」を繰り返し発していたが、途中から、この部分を聴衆は反復して唱和していたのは印象的だった。
マケイン候補の共和党全国党大会はミネソタ州において来週の月曜日から始まりますが、明日金曜日にも副大統領(VP)を指名することが発表されている。
2008/8/28 19:56
アメリカ黒人400年の歩み アメリカ研究
1619年、この年、アフリカから黒人が初めて奴隷貿易を通じてアメリカ大陸に運ばれました。
1776年、アメリカ独立宣言 (独立戦争では約500名ほどのアフリカ黒人が戦いに参加したといわれている)
1790年、アメリカ国勢調査始まる。黒人は5人で3人として人口に加えられ、各州の人口に比例した下院議員の議席数の計算に使われた。
18世紀末〜19世紀、ヨーロッパ諸国をはじめラテン・アメリカ諸国で奴隷貿易・奴隷制度が廃止されてゆくも、アメリカは南部民主党が頑固として反対。
1863年、黒人解放令(実際は、ジム・クローとして使役され、投票権は識字テスト、人頭税の支払い証明書の提示が必要であり、ほとんどの黒人は投票できなかった)
1896年、プラッシー対ファーガソンにおいて最高裁判所、「分離すれども差別せず」の判決。公共施設においても有色人種(カラード)と白人を別々にするのは違憲ではないと判断。
1954年、カンザス州において、白人が通う学校に黒人の子弟が通えないことは違憲として集団訴訟が起こされた(ブラウン対トペカ教育委員会)。最高裁は9対0で、訴えを認めた。勝訴の背景には、1948年に国連において世界人権宣言が採択されたことがあるとされているが、この宣言は、フランクリン・ルーズベルト大統領夫人、エレノア・ルーズベルトが、トルーマン大統領より依頼を受けて執筆をした。(筆者は、彼女が執筆の場所としたアップ・ステート・ニューヨークのダッチス・カウンティ、ハイド・パークにあるバル・キル[Val-Kill: オランダ語でvalley stream]を訪れたことがあるが、エレノアがFDRと別居をしていたことに驚きました。FDRは元秘書にみとられながら亡くなりました)
1955年、アラバマ州モンゴメリーにおいてローザ・パークスは、通勤バスの中ほどに座っていたが、前から白人が座りいっぱいになったため後ろの席に座るように言われたが拒否。パークスは警察に逮捕された。この事件以降、キング牧師などが中心となりバス・ボイコット運動が進められ、連邦政府は最終的には陸軍の投入までしなくてはならない事態になった。これを重く見たのがケネディ大統領であった。なおローザ・パークスは、1996年クリントン大統領よりアメリカ市民の最高の栄誉賞である「大統領の自由のメダル」を受賞しました。
1963年、ケネディ大統領行政命令により識字テスト・人頭税などが取り払われ、黒人に投票権が実質認められました。
2008年、民主党全国党大会においてアフロ・アメリカンとして初めてバラック・オバマ氏が大統領候補指名を受ける。
1776年、アメリカ独立宣言 (独立戦争では約500名ほどのアフリカ黒人が戦いに参加したといわれている)
1790年、アメリカ国勢調査始まる。黒人は5人で3人として人口に加えられ、各州の人口に比例した下院議員の議席数の計算に使われた。
18世紀末〜19世紀、ヨーロッパ諸国をはじめラテン・アメリカ諸国で奴隷貿易・奴隷制度が廃止されてゆくも、アメリカは南部民主党が頑固として反対。
1863年、黒人解放令(実際は、ジム・クローとして使役され、投票権は識字テスト、人頭税の支払い証明書の提示が必要であり、ほとんどの黒人は投票できなかった)
1896年、プラッシー対ファーガソンにおいて最高裁判所、「分離すれども差別せず」の判決。公共施設においても有色人種(カラード)と白人を別々にするのは違憲ではないと判断。
1954年、カンザス州において、白人が通う学校に黒人の子弟が通えないことは違憲として集団訴訟が起こされた(ブラウン対トペカ教育委員会)。最高裁は9対0で、訴えを認めた。勝訴の背景には、1948年に国連において世界人権宣言が採択されたことがあるとされているが、この宣言は、フランクリン・ルーズベルト大統領夫人、エレノア・ルーズベルトが、トルーマン大統領より依頼を受けて執筆をした。(筆者は、彼女が執筆の場所としたアップ・ステート・ニューヨークのダッチス・カウンティ、ハイド・パークにあるバル・キル[Val-Kill: オランダ語でvalley stream]を訪れたことがあるが、エレノアがFDRと別居をしていたことに驚きました。FDRは元秘書にみとられながら亡くなりました)
1955年、アラバマ州モンゴメリーにおいてローザ・パークスは、通勤バスの中ほどに座っていたが、前から白人が座りいっぱいになったため後ろの席に座るように言われたが拒否。パークスは警察に逮捕された。この事件以降、キング牧師などが中心となりバス・ボイコット運動が進められ、連邦政府は最終的には陸軍の投入までしなくてはならない事態になった。これを重く見たのがケネディ大統領であった。なおローザ・パークスは、1996年クリントン大統領よりアメリカ市民の最高の栄誉賞である「大統領の自由のメダル」を受賞しました。
1963年、ケネディ大統領行政命令により識字テスト・人頭税などが取り払われ、黒人に投票権が実質認められました。
2008年、民主党全国党大会においてアフロ・アメリカンとして初めてバラック・オバマ氏が大統領候補指名を受ける。
2008/8/28 1:01
ノー・マケイン! −オバマ候補の最後の切り札とは?− アメリカ研究
デンバーの民主党大会は、ヒラリー・クリントンのオバマ支持の演説で盛りに盛り上がっている。やはり、ヒラリーの演説には支持者の心に染み入るものがあるようだ。残念ながらバラック・オバマには未だ望むことが難しい、「人々の心のひだに触れる」という点だろうか。
ノー・ウェイ、ノー・ハゥ、ノー・マケイン(決して、まったくもって、マケインではダメなの!)とゆっくりと語りかけるヒラリーの言葉は、オバマ候補と異なり、極めて分かりやすい。バラック・オバマの英語は、演説の時にさえも早口になることがあるが、ヒラリーは、その点、大変聞きやすく、民主党員の心を一つにする「力」を持っているといって良いだろう。
依然としてヒラリー・クリントン支持の30%の人々はオバマ氏支持を拒否していると言われている。マケイン氏が外交でオバマ氏を大きく上回っていることは、バイデン副大統領の指名でなんとか覆そうという意志を示したオバマ氏でありましたが、ヒラリー・クリントン支持者に対しては、どのようなメッセージを送るのか、明日の大統領候補指名受諾演説が楽しみだ。
ノー・ウェイ、ノー・ハゥ、ノー・マケイン(決して、まったくもって、マケインではダメなの!)とゆっくりと語りかけるヒラリーの言葉は、オバマ候補と異なり、極めて分かりやすい。バラック・オバマの英語は、演説の時にさえも早口になることがあるが、ヒラリーは、その点、大変聞きやすく、民主党員の心を一つにする「力」を持っているといって良いだろう。
依然としてヒラリー・クリントン支持の30%の人々はオバマ氏支持を拒否していると言われている。マケイン氏が外交でオバマ氏を大きく上回っていることは、バイデン副大統領の指名でなんとか覆そうという意志を示したオバマ氏でありましたが、ヒラリー・クリントン支持者に対しては、どのようなメッセージを送るのか、明日の大統領候補指名受諾演説が楽しみだ。
2008/8/27 23:58
戦争と平和の進化論 国際政治
ダーウィンが進化論を説いた19世紀、世界の人々は人間がどこからきたのかを究明することを考える「余裕」はなかった。世界のほとんどの人々は飢えを凌ぎながら生活をしていたのだ。そのような世界標準のなかで、英国は18世紀以来、空前の大帝国を形成し、世界各地の植民地から莫大な富を集めることに成功をしました。イギリスにおいて様々な学問が発達した理由がここにあるわけであります。ダーウィンもそのなかの一人だった。
聖書の教えから離れて、自然界のなぞを解明しようとすることは、市井の多くの人々にとっては理解することができなかった。鳥は空を飛び、熊は森に潜み、狼は時に人を襲うものであった。それらの「関係」は、聖書の教えか言い伝えのなかにあるのであり、「目」で見た動・植物は、「あるがまま」にあるのであり、似たものもあれば似ていないものもあった。それが「自然」というものと考えた。もちろん、人間もその一部と考えていたのだが、聖書の教えでは人間は「神に似せて、神によって造られた」ことを信じていた。
ダーウィンの偉大なところは、これらの生物の「関連」を時間軸で考えれば互いに「重なる」部分があることを提示したことだ。つまり生き物は時間とともに「進化」してきた、ということだ。

別府高崎山(2008年7月筆者写す)
人間の全面戦争は異常だ。サルは全面戦争をしないし、ボスザルを決定するためには、それに挑戦すればいいだけだ、つまり、ボスザルの「えさ」を盗み取って、ボスザルが取り返すことができなければ、それで新しいボスの誕生なのだ。
同じ種である人間が、全面戦争をし、大量破壊兵器を手にし、テロ行為をお互いが繰り返すことは、生物の「進化」においては「特異」な存在なのだろう。それとも、神の戦いも壮絶さを極め、相手を根絶やしにするようなブラーフマンとアーリマンのような戦いが一般的なのだろうか。「智恵」は尊いが、それによって自らが滅びの淵にまで追い遣る人間は、自らを律するための「何か」が必要であることはすべての人々が認めるところだろうが、その「何か」とはいったいなんなのでありましょうか。
ウッドロー・ウィルソンが国際連盟を創立しようとした背景の一つに、18世紀末のプロシアの哲学者エマニュエル・カントの「永遠平和のために」がありました。日本の「平和運動」も影響をされていることは間違いがないとは思われますが、なぜ、哲学としての平和が日本では唱導されないのでありましょうか?
聖書の教えから離れて、自然界のなぞを解明しようとすることは、市井の多くの人々にとっては理解することができなかった。鳥は空を飛び、熊は森に潜み、狼は時に人を襲うものであった。それらの「関係」は、聖書の教えか言い伝えのなかにあるのであり、「目」で見た動・植物は、「あるがまま」にあるのであり、似たものもあれば似ていないものもあった。それが「自然」というものと考えた。もちろん、人間もその一部と考えていたのだが、聖書の教えでは人間は「神に似せて、神によって造られた」ことを信じていた。
ダーウィンの偉大なところは、これらの生物の「関連」を時間軸で考えれば互いに「重なる」部分があることを提示したことだ。つまり生き物は時間とともに「進化」してきた、ということだ。
別府高崎山(2008年7月筆者写す)
人間の全面戦争は異常だ。サルは全面戦争をしないし、ボスザルを決定するためには、それに挑戦すればいいだけだ、つまり、ボスザルの「えさ」を盗み取って、ボスザルが取り返すことができなければ、それで新しいボスの誕生なのだ。
同じ種である人間が、全面戦争をし、大量破壊兵器を手にし、テロ行為をお互いが繰り返すことは、生物の「進化」においては「特異」な存在なのだろう。それとも、神の戦いも壮絶さを極め、相手を根絶やしにするようなブラーフマンとアーリマンのような戦いが一般的なのだろうか。「智恵」は尊いが、それによって自らが滅びの淵にまで追い遣る人間は、自らを律するための「何か」が必要であることはすべての人々が認めるところだろうが、その「何か」とはいったいなんなのでありましょうか。
ウッドロー・ウィルソンが国際連盟を創立しようとした背景の一つに、18世紀末のプロシアの哲学者エマニュエル・カントの「永遠平和のために」がありました。日本の「平和運動」も影響をされていることは間違いがないとは思われますが、なぜ、哲学としての平和が日本では唱導されないのでありましょうか?
2008/8/26 23:17
可能性: 一極=多極共存構造から新冷戦へ 国際政治
ロシアのメドヴェージェフ大統領が南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立を承認するとともに、世界各国に対しても独立承認を求めたことがCNNのジム・クランシーによって伝えられた。いつもこもったような話し方のジムの声が、ひときわ明確な話し方になったような気がした。
これで、北京五輪の開催期間中に、サーカシビリ大統領のグルジア側軍隊が南オセチアの独立運動を攻撃したことは、ロシア軍からの挑発もあった可能性、さらに、中国政府とロシア政府との連携があった可能性など、アメリカとNATOの動きに対して、真っ向から挑戦するメデベージェフ=プーチン体制の外交姿勢が見えてきたのかもしれない。
サーカシビリ大統領はこれで退陣の可能性が大きくなった。グルジア軍による攻撃が、結局両地域の独立をロシアがバックアップするまでに発展してしまったからだ。すでに大統領に反対する動きは出ているが、一層鮮明となってゆくであろう。
サーカシビリ大統領は、コロンビア大学大学院卒業。頭脳名声だが、シェワルナゼ大統領の辞任へと発展した2003年の「バラの革命」において指導的役割を果たしたものの、バラ革命の発端となったグルジア政府による票読みの操作については、研究者の論文を読む限りかなりきわどい。サーカシビリ大統領は、票読みにおける不正が行なわれたことが明確になったかどうかを協議することなく、ほぼ独断で「不正」と決められたのではないか、という憶測が今もある。
「早とちり」では済まされないが、南オセチアへのグルジア軍派遣は、やはり「早とちり」または「挑発に乗った」ことが次第に明らかになってくるのでありましょうか。
北朝鮮は爆破した冷却塔の再建設を示唆し、アメリカに対して真っ向から挑む姿勢を向け始めています。世界は「一極(アメリカ)と多極の共存構造」というよりも「新冷戦時代」と形容するべき方向へと向かっているのではないでしょうか。日本を含めました旧西側諸国のグローバル・ガバナンスが試されていることは間違いない。
これで、北京五輪の開催期間中に、サーカシビリ大統領のグルジア側軍隊が南オセチアの独立運動を攻撃したことは、ロシア軍からの挑発もあった可能性、さらに、中国政府とロシア政府との連携があった可能性など、アメリカとNATOの動きに対して、真っ向から挑戦するメデベージェフ=プーチン体制の外交姿勢が見えてきたのかもしれない。
サーカシビリ大統領はこれで退陣の可能性が大きくなった。グルジア軍による攻撃が、結局両地域の独立をロシアがバックアップするまでに発展してしまったからだ。すでに大統領に反対する動きは出ているが、一層鮮明となってゆくであろう。
サーカシビリ大統領は、コロンビア大学大学院卒業。頭脳名声だが、シェワルナゼ大統領の辞任へと発展した2003年の「バラの革命」において指導的役割を果たしたものの、バラ革命の発端となったグルジア政府による票読みの操作については、研究者の論文を読む限りかなりきわどい。サーカシビリ大統領は、票読みにおける不正が行なわれたことが明確になったかどうかを協議することなく、ほぼ独断で「不正」と決められたのではないか、という憶測が今もある。
「早とちり」では済まされないが、南オセチアへのグルジア軍派遣は、やはり「早とちり」または「挑発に乗った」ことが次第に明らかになってくるのでありましょうか。
北朝鮮は爆破した冷却塔の再建設を示唆し、アメリカに対して真っ向から挑む姿勢を向け始めています。世界は「一極(アメリカ)と多極の共存構造」というよりも「新冷戦時代」と形容するべき方向へと向かっているのではないでしょうか。日本を含めました旧西側諸国のグローバル・ガバナンスが試されていることは間違いない。
2008/8/26 20:22
アメリカ民主主義と「生きがい」 アメリカ研究
まったく王政の歴史をもたない共和国を、日本の私たちがイメージをすることはむつかしいでありましょう。ただし、アメリカ大統領選挙の民主党党員集会を見ていると、アメリカという国の根本が「一握りの上からの権力」に反発する人々の民主政への誇りを見出すことができるようだ。
建国当初は、シェイズの乱やウィスキー・レベリオンなどのため、強力な中央政府の必要性が高まったが、第3代大統領ジェファーソン以降は「民主政」という古代ギリシアの政体の遺産をいかに近代国家に体現してゆくべきか、という大いなるチャレンジに向かったのでありました。
上からの権力ではなく、下からの統治としてのあり方は全体主義的ということになるのですが、事実、アメリカ大統領の権力は20世紀を通じて強大化し続けてきました。実際に全体主義アメリカを批判する研究者もおられるほどであります。
ただし、人々はそのような「権力」を支えているのは自分達の意志である、ということを党員活動を通じて表現するわけであります。このような感覚は、ヨーロッパやアジアの国々では理解することが難しいのでありましょうか。旧ソビエトの人々は党への忠誠、そして勤勉を「生きがい」の一部とされておられたのではないでしょうか。
アメリカ民主主義の生きがい。それは資本主義という枠組みをしっかりと支えながら、19世紀前半のことだが小学校を出ていなくても大統領になれる、国を思い国民を思う候補を見分けながら自らの一票を投じることの演出と喜びがあるのでありましょう。アメリカ民主主義に対する「絶対的な自信」を心の内から感じ取れるようになることがアメリカ国民となる一つの重要な条件なのでありましょう。
建国当初は、シェイズの乱やウィスキー・レベリオンなどのため、強力な中央政府の必要性が高まったが、第3代大統領ジェファーソン以降は「民主政」という古代ギリシアの政体の遺産をいかに近代国家に体現してゆくべきか、という大いなるチャレンジに向かったのでありました。
上からの権力ではなく、下からの統治としてのあり方は全体主義的ということになるのですが、事実、アメリカ大統領の権力は20世紀を通じて強大化し続けてきました。実際に全体主義アメリカを批判する研究者もおられるほどであります。
ただし、人々はそのような「権力」を支えているのは自分達の意志である、ということを党員活動を通じて表現するわけであります。このような感覚は、ヨーロッパやアジアの国々では理解することが難しいのでありましょうか。旧ソビエトの人々は党への忠誠、そして勤勉を「生きがい」の一部とされておられたのではないでしょうか。
アメリカ民主主義の生きがい。それは資本主義という枠組みをしっかりと支えながら、19世紀前半のことだが小学校を出ていなくても大統領になれる、国を思い国民を思う候補を見分けながら自らの一票を投じることの演出と喜びがあるのでありましょう。アメリカ民主主義に対する「絶対的な自信」を心の内から感じ取れるようになることがアメリカ国民となる一つの重要な条件なのでありましょう。
2008/8/26 1:13
全体主義とは何か −北京オリンピックのもう一つの見方− 国際政治
本日の読売新聞3面は北京オリンピックに対する辛口の論評でありました。1936年のベルリンオリンピックに重ね合わせ、ナチス・ドイツの民族主義的な愛国心と全体主義的政治権力とが北京オリンピックにおいても垣間見られたのではないか、という指摘は、政治学的にも大変に重大な問題提起でありましょう。
全体主義とは何かを論じようとしますと一冊の著作になるわけでございます(たとえば、アンナ・アーレント)。国王の大権も全体主義なのかというと、そうではなく、全体主義はイデオロギーの一種ではありますが、一部の権力を手にした人々による暴力を背景とした統治ではありますが、その定義は大変に難しい。
民主主義の対義語じゃないか、とも思われるのですが、全体主義は民主主義の過程で生まれているのが一般的でありますし、民主主義と対立するのは一般には王権であり、全体主義の捉え方は難しい。国家社会主義ドイツ労働者党という名称が示すように、全体主義は名目上は上からではなく下からの権力奪取の結果であることは特筆すべき点でありましょう。
戦前の日本は全体主義というよりも、首相を暗殺した軍部独走の軍国主義が正しい解釈でありましょう。
欧米を寄せ付けない世界一の金メダル数を獲得した中国。その中国への理解はこれからも大いに議論が重ねられてしかるべきでありましょう。より良い日中関係の構築のためにも。
全体主義とは何かを論じようとしますと一冊の著作になるわけでございます(たとえば、アンナ・アーレント)。国王の大権も全体主義なのかというと、そうではなく、全体主義はイデオロギーの一種ではありますが、一部の権力を手にした人々による暴力を背景とした統治ではありますが、その定義は大変に難しい。
民主主義の対義語じゃないか、とも思われるのですが、全体主義は民主主義の過程で生まれているのが一般的でありますし、民主主義と対立するのは一般には王権であり、全体主義の捉え方は難しい。国家社会主義ドイツ労働者党という名称が示すように、全体主義は名目上は上からではなく下からの権力奪取の結果であることは特筆すべき点でありましょう。
戦前の日本は全体主義というよりも、首相を暗殺した軍部独走の軍国主義が正しい解釈でありましょう。
欧米を寄せ付けない世界一の金メダル数を獲得した中国。その中国への理解はこれからも大いに議論が重ねられてしかるべきでありましょう。より良い日中関係の構築のためにも。
2008/8/24 13:39
これで決まり!? オバマ=バイデン・チケット(候補) アメリカ研究
オバマ大統領候補は副大統領候補に上院外交委員会委員長のジョン・バイデンを決定した。CNNはバイデン一色に塗られた感じだったが、バイデンの円熟したオバマ支持の演説は非常に説得力があるものであった。
オバマ候補は、バイデン上院議員を「大統領候補」と紹介してしまったあと、即座に「副大統領候補」と言いなおしていたが、CNNはオバマ氏が未だ大統領として心の準備が出来ていないと指摘する向きもある、と報道をしていたが、オバマ氏の心の中には20歳年上の上院議員の「大先輩」という気持ちが溢れていたためではないでしょうか。
オバマ氏は、上院議員一期目の47歳。バイデン氏は1973年から35年間上院議員をつとめた65歳。外交問題に掛けては民主党内で最も経験が豊かであるお一人だ。
対する共和党は、マケイン候補がラニング・メイトを未だ発表していない。ご本人は心に決めておられるようですが、リーバーマン上院議員などのうわさもありましたが、リーバーマンでは知名度と人気では負けるようにも思われます。そのためではないでしょうが、一般の知名度はかなり低い、ディープ・サウスのミシシッピー州知事ハリー・バーバーを指名する可能性が高いと推測されている。バーバーはレーガン大統領のポリティカル・アドヴァイザーであったがその後はロビー団体を自ら率い、ワシントンの影の実力者となった。
マケイン氏は8月初旬にパリス・ヒルトンとブリトニ・スピアーの名前に言及しながらオバマ氏は名前は売れているがこの二人のように国を引っ張ることはできない、と広告を打ったものだから、ひと悶着を起こしてしまった。最年長(79歳)の大統領候補として、若者へのアピールが今ひとつと言われているなか、わざとメディアに話題を提供した感じがしないでもない。パリス・ヒルトンはマケイン氏に反発して、プロモーション・ビデオを作製し、大統領選出馬か、と話題を振りまいていた。
セレブとの話題の後は、自らの資産の話題へとメディアを引きずってしまった。マケイン氏には牧場と少なくとも4つのマンション(コンドゥ)があると指摘されるや、マケイン氏は「アメリカの富裕層というのは年収500万ドル(約5億5千万)以上の人々のことを言うのだ」とメディアで公言して、自らはそのような階層ではないことを言外にほのめかそうとされましたが、メディアの追求を取って返して、オバマ氏のマンションは「ショボイ」と言い放ったのだから、確かに一本筋の通った強烈な個性の持ち主であることだけは間違いがない。ブルーカラーに対して絶対的な自信を持っているマケイン氏。その一言一言がメディアに話題を提供している、というところだ。
しかし、このままで行けば11月4日のアメリカ大統領選挙はオバマ=バイデン・チケットの買いとなることになるだろう。オバマ氏はまるで暗*された時にもアメリカ国民が平静を失うことなく、ヒラリー・クリントンや他の候補ではなく、民主党ばかりか共和党議員からも尊敬をされている経験豊か、かつ、アメリカ国民からも中庸的発言から愛されているバイデン氏をヴィープ(veep:副大統領)候補に指名したのではないだろうか、とCNNのハーバード・ロースクール時代のミシェル夫人とのほのぼのとした出会いの話などを聞きながらふと思ったり致しました。
オバマ候補は、バイデン上院議員を「大統領候補」と紹介してしまったあと、即座に「副大統領候補」と言いなおしていたが、CNNはオバマ氏が未だ大統領として心の準備が出来ていないと指摘する向きもある、と報道をしていたが、オバマ氏の心の中には20歳年上の上院議員の「大先輩」という気持ちが溢れていたためではないでしょうか。
オバマ氏は、上院議員一期目の47歳。バイデン氏は1973年から35年間上院議員をつとめた65歳。外交問題に掛けては民主党内で最も経験が豊かであるお一人だ。
対する共和党は、マケイン候補がラニング・メイトを未だ発表していない。ご本人は心に決めておられるようですが、リーバーマン上院議員などのうわさもありましたが、リーバーマンでは知名度と人気では負けるようにも思われます。そのためではないでしょうが、一般の知名度はかなり低い、ディープ・サウスのミシシッピー州知事ハリー・バーバーを指名する可能性が高いと推測されている。バーバーはレーガン大統領のポリティカル・アドヴァイザーであったがその後はロビー団体を自ら率い、ワシントンの影の実力者となった。
マケイン氏は8月初旬にパリス・ヒルトンとブリトニ・スピアーの名前に言及しながらオバマ氏は名前は売れているがこの二人のように国を引っ張ることはできない、と広告を打ったものだから、ひと悶着を起こしてしまった。最年長(79歳)の大統領候補として、若者へのアピールが今ひとつと言われているなか、わざとメディアに話題を提供した感じがしないでもない。パリス・ヒルトンはマケイン氏に反発して、プロモーション・ビデオを作製し、大統領選出馬か、と話題を振りまいていた。
セレブとの話題の後は、自らの資産の話題へとメディアを引きずってしまった。マケイン氏には牧場と少なくとも4つのマンション(コンドゥ)があると指摘されるや、マケイン氏は「アメリカの富裕層というのは年収500万ドル(約5億5千万)以上の人々のことを言うのだ」とメディアで公言して、自らはそのような階層ではないことを言外にほのめかそうとされましたが、メディアの追求を取って返して、オバマ氏のマンションは「ショボイ」と言い放ったのだから、確かに一本筋の通った強烈な個性の持ち主であることだけは間違いがない。ブルーカラーに対して絶対的な自信を持っているマケイン氏。その一言一言がメディアに話題を提供している、というところだ。
しかし、このままで行けば11月4日のアメリカ大統領選挙はオバマ=バイデン・チケットの買いとなることになるだろう。オバマ氏はまるで暗*された時にもアメリカ国民が平静を失うことなく、ヒラリー・クリントンや他の候補ではなく、民主党ばかりか共和党議員からも尊敬をされている経験豊か、かつ、アメリカ国民からも中庸的発言から愛されているバイデン氏をヴィープ(veep:副大統領)候補に指名したのではないだろうか、とCNNのハーバード・ロースクール時代のミシェル夫人とのほのぼのとした出会いの話などを聞きながらふと思ったり致しました。
2008/8/24 9:02
ETCからイーティーシーへ −国民の高速道路へ向けて− 文 化
昨日の英字新聞の国内面ではETCに関する記事があった。年間の不法通過は86万536件となり、2001年度の導入以来始めて前年度と比較して減少に転じたそうだ。減少に転じたことは歓迎されなければならないが、それにしても、なんと巨大な不法通過の件数なのでしょうか。
計算してみると37.5秒に一回、高速道路の不法通過が行なわれていることになります。つまり、日本は文明国であり法治国家でありながら、高速道路の料金所では、ほぼ常時、「法が破られている」という、極めて由々しい事態となっているわけであります。
ETCの日本語訳を東・首都・西日本高速道路株式会社の公式ウェブ・サイトで探したのだが、よくわからなかった。「自動料金収集システムのこと」という表記はございました。
Electronic Toll Collection system のアブリビエーションなので、「電子料金収集システム」と訳してよいだろう。
なぜ日本語ではなくETCなのでしょうか?日本語表示でいいのではないでしょうか?せめて「イーティーシー」ではだめなのでしょうか。「セブン・イレブン」も「イーオン」もカタカナ表記です。漢字であれば自動料金払と5文字で済みます。
英語を使うことにより「安心」を与えているのが英語圏のアフリカ諸国の現実なのではないでしょうか。
ETCという表記を大上段に振りかざしながら料金を徴収する姿勢を維新の志士たちが知れば驚くのではないでしょうか。「カタカナ」があるじゃないか、と!
計算してみると37.5秒に一回、高速道路の不法通過が行なわれていることになります。つまり、日本は文明国であり法治国家でありながら、高速道路の料金所では、ほぼ常時、「法が破られている」という、極めて由々しい事態となっているわけであります。
ETCの日本語訳を東・首都・西日本高速道路株式会社の公式ウェブ・サイトで探したのだが、よくわからなかった。「自動料金収集システムのこと」という表記はございました。
Electronic Toll Collection system のアブリビエーションなので、「電子料金収集システム」と訳してよいだろう。
なぜ日本語ではなくETCなのでしょうか?日本語表示でいいのではないでしょうか?せめて「イーティーシー」ではだめなのでしょうか。「セブン・イレブン」も「イーオン」もカタカナ表記です。漢字であれば自動料金払と5文字で済みます。
英語を使うことにより「安心」を与えているのが英語圏のアフリカ諸国の現実なのではないでしょうか。
ETCという表記を大上段に振りかざしながら料金を徴収する姿勢を維新の志士たちが知れば驚くのではないでしょうか。「カタカナ」があるじゃないか、と!




