結婚
5054 おっさんと海 その8
投稿者:- 投稿日時 2008/7/24 22:15:54
更新日時 2008/7/24 22:15:54

仕掛けは6号だ。
サメならひとたまりもない。
そう思うと、そんなにゆっくりもしていられない。
50mまでそろそろと、あとは一気に上げる。

そのころは、仲間が私の周りに集まり、
そわそわと固唾を呑みながら見守っている。
今日一のサイズであることは分かっている。
もちろん、竿のしなりで、アジ、サバではないことも。

ついに魚体が見えた。

みんな一斉に「メダイだあ」と叫ぶ。

やりとりしながら、手で引いてくる。

最後の仕上げは船長の仕事。
私が引いてくる大ものを玉網ですくう。
でかい、頭がはみ出している。
船長のうれしそうな顔。

「おおお」

驚きと羨望のどよめきがあがる。

みんな自分が釣ったかのような
上気した嬉しそうな顔。

この一瞬、心はひとつになる。
(ふたつかな?)

これだから、釣りはやめられない。

まもなく、「この流しで本日終了です」と船長がアナウンス。
大ものが出て、船長もほっとしている。



今日は親戚に送るほどの漁獲はなかったが、
また我が家の備蓄が増えた。

月曜は、メダイの刺身と潮汁、
火曜は、メバルの煮付けと、アカイサキの塩焼き、
水曜は、メダイのカルパッチョ・サラダとカンコ汁、
木曜は、ヒラメの煮付けとタチウオのバター焼き。

木曜の材料は、冷凍の備蓄である。


この目の光りが、新鮮さのあかし。
メダイは目が大きいからこの名前があるという。
ときどき、鯛の雌だと思っている人もいる。
見ての通り、鯛の係累ではないが、
不思議と、当たりの引き味は似ている。
食味は、何にしても美味い。

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