冒頭、海岸で夏帆が一人歌う爽やかなソーンから、このまま彼女の清純な魅力発揮作のムード、と思ったら、その自己陶酔ぶり、醒めた目で見る周囲、と、基本的にほのぼのコミカル+ややシニカルな展開でしたが、彼女の声自体は、声量はないけれど透明感あって、手嶌葵ボイスをか細くしたような、という印象も。
相手に悪気はなくとも、ちょっとした自分への軽いノリの評価で、深く傷ついてしまう、傍からは理解しにくい部分もある思春期の一面、それを自分なりに乗り越えていく過程、を軽いタッチではあるけれど、出そうとしていた感触。
彼女を励ますゴリ演じるヤンキー部長が、自分をさらけ出して打ち込む=格好悪さ、の例として、清原が球を打つ瞬間の形相、の写真を見せたり、というシーンも印象的でしたが、一皮むけて周囲に溶け込んでいく様が、そう嫌味なかったのは、夏帆の超美少女風、というより天然性明るさ、のキャラクターによる気も。
薬師丸ひろ子は歌声自体久し振り、「OH MY・・」はやっぱり味わいが、ですが、ヤンキー少年達が勢いで歌う「15の夜」には、何だか久し振りにジンとこみ上げるものが。もう一曲終盤普通の制服姿で歌った「僕が僕であるために」より、こちらの方がインパクト。尾崎豊の歌モチーフ作品は「LOVE SONG」('01)がありましたが、ドキュメンタリー番組等でも、もう尾崎、というひたむきさに感応する時代じゃなくなった、とも思いましたが、こうして映画で使われたりして、やはり伝説がじんわり若い世代に伝わっている、とも。
少女達が歌った中で聞き覚えあったのは、日本語で+ダンス付きの「ダンシング・シスター」と、喫茶店でエノケン(榎本健一)のレコードの冒頭が流れ、それにつられて歌った「私の青空」、渋い選曲、でも私は高田渡版で聞き覚えありましたが、今時の女子高生が通常知っているにはやや渋すぎな、とも。
元々歌でのオーディションがあり、本人達の歌だったようですが、合唱は結構上手かったかと思い、音楽効果もあって後味爽やか、ではありましたが、ラストのコンクールシーンは、やや強引に盛り上げようとしすぎ、が鼻についてしまい、ハイライトにしても、全体のほのぼのテイスト的に、もう少し自然に終わっていれば、と残念でした。(編集が効かない設定で、俳優名等訂正あり再投稿)
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