新宿武蔵野館で見ましたが、観客層は若〜中年層中心、ウェス・アンダーソン作品は、特に強く好み、という訳ではなかったですが、独特の緩い笑いを誘う作風、何だかインド、という土地のエスニックさや時間の流れ方には、マッチしていそうな、という予想で、
最初の13分の短編「ホテル・シュヴァリエ」はパリのホテルの一室舞台、ナタリー・ポートマンのヌードでも話題のようでしたが、スッキリ洒落た映像・音楽の使い方、とは。
本編は、コンパートメント型の列車、鮮やかな色彩のサリー衣装の女性達、セピアの素朴な土地背景に、それぞれ事情を抱えた兄弟の再会、仕切ろうとする長男に、弟達が反発しながら進む、珍道中。インド人少年の事故に遭遇したり、旅先での人情テイストも。会いに行った、山中の寺院に篭る母、も結構強い個性。インドという風土の作用もあって、緩やかに歩み寄る3人。
劇場ロビーの作品紹介の中、インド映画「大地のうた」とジャン・ルノワールの「河」に似ている、という文があり、後でサイトで、アンダーソン監督がスコセッシ監督の勧めで、一少女の目から植民地インドを描いた「河」を見て、風景の美しさと価値観の違いに心奪われたのが、この製作のきっかけ、という記事も見かけて、「河」は先日特選集で、初のカラールノワール作品、とのことで興味あったのですが、見損ない、今回こういう形で引っ掛かったので、やはり見ておけば、と少し後悔も。
ラストに「オー・シャンゼリゼ」が流れながら列車が走り、やはりどこか脱力系風味、のロードムービー、これまでの、未見のデビュー作以外のアンダーソン作品の中では一番好感でしたが、後味は普通、どちらかと言えば、最初の短編のインパクトの方が残ったでしょうか。(訂、修正再投稿)
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