映画
1 体感する老境の風味
投稿者:- 投稿日時 2008/1/22 19:01:24
更新日時 2008/3/13 0:01:31
昨日見てきましたが、やはり観客年齢層は高め、特にコメディ色という訳ではありませんが、チン爺さんや仲間の老人達の何気ない動作、科白、シーンに仄かに笑いが聞こえたり、思ったよりもコミカルな味わいも。

こじんまりした部屋で、動きの怪しくなった年代物の柱時計と共に、規則正しく過ごし、93才とはいえ、三輪自転車で馴染みの老人宅へ出張にも出かけ、正確な職人技で、客の髭を剃ったりする熟練の手さばき。

折に煙草をふかすチン爺さんの、年輪の刻まれた風貌、頑固さを秘めながら、周りの老人達、息子と淡々とラフに接する人柄が魅力。自分の老いの自覚で密かに葬儀の準備をする、老境の切ない一面も。

古くからの路地裏や、水辺を窓越しに臨む店、街路、周りの猫の動作や籠の鳥等背景に、爺さんの造作を、ドキュメンタリーテイストで対象に迫ったり、丁寧に追ったカメラ。老人達がマージャンで集う場のTVの中の”現代”が、再開発の手が伸びる地区での老人達の、古き良き人情、と対照を示すようでも。

一緒に行った友人は、なかなかこういう機会がないと、見ようという気にならなかった類の作品で味わいの価値あった、旨言ってましたが、サイトや予告編映像だけでは、判りにくい、実際見て細かな部分、ムードの味が体感出来る要素の強い作品、でしょうか。
 
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