2008/7/17  20:26


教員採用試験での不正が連日、報じられています。本来合格すべき人、不合格
である人の点数をそれぞれ改ざんし、合否を操作した、とは、確かに衝撃的です。
しかもそれが、公正を教えるべき立場にある教師の試験で、となると…!?

様々なところで指摘されているとおり、これは何も件の県だけで行われていた
ことではないのでしょう。それだけに、教師全体への信頼が揺らいでいます。
とりわけ、件の県では、保護者や子どもたちの間で、「自分たちの先生は大丈夫
なのだろうか」という不安の声が挙がっているようです。

そのような不安や疑問は当然といえば当然なんですが、少し違和感もあります。
不正採用された人たちは、何も「無免許」だったわけではありません。免許は
持っている、つまり、「教師業に就く」資格が公に認められているけれど、就職
試験に落ちた…それだけのことです。もちろん、試験の結果は能力と無関係では
ありませんが、採用試験は、通常、需要と供給により難易度が異なりますし、
採用側のポリシー(「どういう教師像を求めるか」)にも深く関係します。だから、
倫理的な点や社会への影響から、「不正採用に関与した人は教師として相応しく
ない」というのは分かりますが、「ある年、ある県の教員採用試験に落ちた」
というだけで、ただちに、「教師不適格」とはならないはずです。
今、「大丈夫か」と騒いでいる世間は、そのあたりを全く意識していないか、
意識しているとしても、教員免許を全く信頼していないのか…

後者だとすれば…
教員免許は大学で教職課程を履修し、教育実習をすれば、取得できます。私も
中高の社会科の免許を取りました。法学部でしたので、教職科目と専門科目に
ほとんど重なりがなく、しかも、教職科目は卒業単位にも算入されませんから、
教職分だけ余分にとらなければなりませんでした。けれど、学部によっては、
ほんの少し余分な科目を履修するだけで、比較的たやすく免許が取れます。
免許があるからといって、地理や歴史に精通しているわけではありませんから、
実際に教壇に立つとなると、免許取得直後でも、猛勉強しなければなりません。
もっとも、考えてみれば、車の免許も理容師の免許も、ついでにいえば、医師や
法曹の資格も経験が備わらなければ役に立ちません。ただ、これらは資格授与に
あたり、知識や技能が水準に達しているかどうかを統一基準で審査しますが、
教職免許はそういうしくみになっていません。それぞれの大学、それぞれの科目で
設定された水準さえ満たしていればよいのです。その意味で、免許への信頼度が
低いのも、うなずけます。

思い出すのは…
かつて、法科大学院構想が持ち上がったとき、大学院修了者にのみ、司法試験の
受験資格を与える代わり、合格率を医師の国家試験並みに引き上げる、つまり、
法科大学院さえ出れば、よほどのことがない限り、法曹資格が得られる制度が
検討されました。法曹人口の増加に伴い、質が低下するのでは、と懸念されました
が、その際、「弁護士事務所が厳格な採用試験を行えばよい。そこで選別される」
といった意見が見られました。
資格は広く与えるけれど、実際に活躍できる場は狭く…実際には資格
授与もさして甘くなく、就職では、図らずも、さらに選別されているようですが。

「大丈夫か」の根底には、日ごろからの教師への不信感があるように思います。
今回の事件は、それに火をつけただけです。
教育界は信頼回復のため、どんな手を打つのでしょう。
個人的には、資格授与を厳格にすることも検討されてよい気がします。



2008/7/17  22:13

投稿者:MOMO

そこのあたりが、難しいところだと思います。私は、数学が苦手でしたが、大学時代、家庭教師で中学生に「数学」を教えたら、意外と好評でした。自分に分かるように教えるからだろうと思いました。

どんな試験を実施するかによって、「選ばれる人」は変わってきますね。「優秀な」=「学業成績のよい」というふうに定義づけると、おっしゃるような弊害が出てきます。
本当の意味で「教える」力のある人を、どの段階で、どうやって選び出すのかを真剣に考えなければなりません。今のような免許システムで、免許取得自体はゆるくしておいて、採用段階で絞るというのは、比較的広く、人材を求めることができるというメリットがあります。各自治体が、「理想の教師像」を設定し、そういう人が選ばれるような選抜システムを作ればいいのです。けれど、そうすると、大分の事件のようなことが起こりがちであり、選抜基準を公表するなどの手当てが必要になるだろうと思います。

いずれにしても、教師への信頼がない中で教育を行うのは大変ですから、何とかしないといけませんね。

2008/7/17  21:03

投稿者:pega

最近、仕事が忙しくて件のニュースはあまり見ていませんが…。教師の資格って、そんな感じなのですね。

私は高校生のころ、ほんと〜に英語がわからなくて、英語ができたから英語の先生になっている先生に、「わからない生徒にわかるように教える」って無理なんじゃって、真剣に思いましたよ(体育の先生の話で同じようなのがありましたね^^;)。

 そういう意味では、わからない生徒の気持ちがわかる先生に教えてほしいのですが、それって、優秀な先生を採用するという基準では、ほぼ採用されないですよね…。

 中学生くらいまではわからなくて、高校や大学でわかるようになった先生が理想なのかなあ^^;

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