2008/8/6  21:38

こだわりの衝突  NANAとのつきあい方

この2日間、電話が鳴ると、NANAはびくっとします。
保育所時代の友だち、Sくんから「遊ぼう!」という電話がかかってくるから
です。

Sくんは、NANAと同じタイプの男の子です。随分早い時期から、診断を受けて
いました。年少組の最初の保護者会のとき、お母さんが「うちの子は自閉症
なんです」とおっしゃったことをはっきりと覚えています。当時の私は、
「自閉症」というものがきちんと理解できていなくて、「人と話すのが苦手
なのだろう」と思い込んでいました。実際、当時のSくんとは、なかなか
コミュニケーションがとれませんでした。
ところが、子どもというのは巣晴らしいものでして、NANAやKAZUくんは、
いつの間にか、Sくんと仲良しになっていました。Kくんという男の子も含め、
同じクラスの4人は園でも有名な「電車好き」、いつも一緒に電車ごっこを
して遊び、「あぁ、あのレンケチュ(連結)がかっこええなぁ」なんて、
電車談義を楽しんでいました。
卒園後、Sくんとは別の小学校になりましたが、時々は一緒に遊んでいました。
今年の初め、しばらくアメリカへ行っていたSくんが帰国したときも、「また、
遊べるなぁ」と喜んでいました。
それなのに・・・

Sくんは、年齢が上がるとともに、障害がほとんど目立たなくなりました。
小学校では、普通級で問題なく過ごしています。以前は、ずっとタオルが手放せ
なかったのですが、それもなくなりました。
でもね、やっぱり、それらしい特性はあるのです。
一昨日、電話をくれたとき、NANAは出かけていて留守でした。TOTOが、「昼過ぎ
に戻る」というと、Sくんは正午過ぎに電話をかけてきました。この時点で、
TOTOも「あ、対応を間違えた」と思ったようです。今度は、明確に「2時か3時に
帰ってくると思う」と答えたそうです。すると、Sくんは2時、いないので、さらに
3時に電話をかけてきました。3時半ごろにNANAが帰宅すると、「4時ごろ、電話が
かかってくると思うわ」とTOTO。予想通り、4時になると、電話が鳴りました。
「遊べる?」「ちょっと、今日は疲れてるし、また今度」とNANA。私に促されて
「ありがとう」と付け加えました。

「5時になったら、アオサギの観察にいかなあかんし」とNANA。「だから、Sくんが
来ても、すぐ帰ってもらわなあかんし」。NANAもまた、こだわりの人なのです。
それに、自分のペースを大事にする人ですから、急に「遊ぼう」と言われても、
気持ちを上手く切り替えられないのです。
Sくんと遊びたくないわけじゃない、けれど、「遊びたい」気分や「遊んでもいい」
時間というものがなければ、嫌なのです。当たり前のことなんですけれど、大人は
どうしても「ちょっとぐらい、譲れば・・・」と思ってしまいます。

思い出すのは、年長組のバザーのとき・・・
仲良く座っていたSくんとNANAでしたが、突然、NANAが泣き出しました。
周りにいた大人が何事かと駆け寄ると、「Sくんが指を噛んだ」!!
「なんで、NANAくんの指を噛んだの!?」と聞かれたSくんは、「だって、
NANAが口の中に指を入れてきたから」
「なんで、Sくんの口に指を入れたの?!」と聞かれたNANAは、「だって、
Sくんが口を開けていたから」
当人たちは大真面目でしたが、周りの大人たちは唖然とし、「あのね、口を
開けていても指は入れないの、それでね、指が入ってきても噛まないの」と
2人に教えていました。
あれからもう6年になろうとしているけれど、こういう形で「こだわりの衝突」
が再現されるとは・・・

昨日も朝、電話が鳴りました。私が出て、「あぁ、ちょっと待ってね」とNANAに
換わろうとすると、NANAの顔がさっとこわばりました。
あ、私が断ってあげればよかったかな・・・と思いましたが、あとのまつり。
電話に出たNANAは、「今日は、ちょっと宿題したいし。ごめん。じゃあ・・・」
と断りました。はぁっと大きなため息をついて、「宿題するなんて、変な理由で
断ってしまったなぁ。悪かったなぁ」と後悔していました。
「もう一回、今度はNANAから誘う?」と聞くと、「いや・・・今日はやめとく」
やはり、「遊びたい」気分ではないようでした。
私自身、子どものころ、友だちと遊ぶのは嫌いではないものの、気を遣うし、
いろいろと我慢しなければならないことが多かったので、1人遊びのほうが好き
でした。一人っ子だったからかもしれません。友だちと遊ぶには、エネルギーが
いるのです。「遊びたい」けど、今は「遊びたい」気分でない、というNANAの
気持ちは、よく分かります。
「それにな」とNANAが打ち明けてくれました。「Sくんは、思いついたらすぐやる
タイプやからな、一緒に遊ぶときにはちょっと心の準備がいるねん」
なるほどね。きっと、Sくんもそう思っているでしょう。

今日は、電話が鳴りませんでした。「はぁ、よかった」とNANA、でもちょっと
寂しいんじゃないのかな・・・
夏休み中に一度、NANAの「遊びたい」気分のときに、Sくんを誘ってみましょう。
できれば、KAZUくんやKくんもね。



2008/8/12  18:35

投稿者:MOMO

旅行から帰った翌日、Sくんから電話があり、今回は、「いつなら遊べる?」と聞いてくれました。火曜日に遊ぶことになりました。で、今日、SくんとKAZUくんと3人で遊びました。朝から、久しぶりにSくんと遊ぶことに不安そうで、落ち着かなかったので、KAZUくんにも来てもらうことを提案しました。KAZUくんには申し訳なかったのですが・・・3人で、プラレールをしたり、人形遊びをしたり(!)、ゲームや外遊びもして、なかなか楽しそうでした。会話はなかなかかみ合わないようで、間に入ったKAZUくんが大変そうでしたけどね。以上、ご報告です。

2008/8/8  8:45

投稿者:MOMO

遊びにせよ、非日常的なことはペースが崩れるので、しんどいですよ。えみりーさんとこは、今年の夏、カナダに行かれたんですよね。楽しいし、思い出に残るけど、準備やらすうくんへの気遣いやらで大変だっただろうなぁと想像します。かく言う我が家も、現在、恒例の鳥羽旅行中です。ペースを崩さないために、毎年ほぼ同じことをしていますが、それでも食事時間が決まっていたりしますので、NANAは疲れるようです。
適当な口実が上手く言えるようになると、少しは楽なんですけどねぇ。

2008/8/8  8:01

投稿者:えみりー

わたしも、人と遊ぶためには、かなりパターン化している普段の生活を崩して時間を作る、夜なら夫を確保して子どもたちと一緒にいてもらわねばならないので、それだけでかなり消耗いたします。だから、遊ぶ相手はかなり厳選されます。
すうは、誘われるとかなりカンタンに「おう、行くわ」と応じて出かけ、相手によっては楽しく遊べず、ションボリして帰ってくることが多いです。遊ぶって案外難しいんですね。私も小学生の頃、普段一緒に遊ばない子が誘いに来たときは、テキトーな口実で断っていましたよ。・・たしかNANAくんと同じ5年生の頃です。

2008/8/7  21:59

投稿者:MOMO

そうですね。私も人と遊ぶのがどうも苦手な子だったのですが、大人になると、さらに億劫になりました。
加えて、私はお調子者なので、人と会うと、盛り上げようとして、ものすごく過剰サービスしてしまうことがあり(誰もそんなことは望んでいないのに!)、余計にドッと疲れるのです。
もっと自然に、サラッと気楽に遊べたらなぁと思います。NANAにも、そうなって欲しいんですけど…ね…

2008/8/7  19:16

投稿者:ぴーまん

わたしは大人になってからも、人と遊ぶ、には、勇気が要ります。
大人になってからのほうが、それが強くなってきているかもしれません。
遊びの後の疲労や、その後こなさなければならないこと、などなどを考えると、遊びだけではなく、用事を済ませることも、
自分の中で整理し段取りを組み、納得してからでないとなかなか出来ません。
急な、遊ぼう!も、時に苦しいですが、いつか遊ぼうね♪と、約束してしまった後、そのいつか、を、いつか作らなければならない(=MUST)と思うことも、結構なストレスですぅ。
 
なんの予定も無い日、というのが明確になり、その日に遊ぼう!と、予定を入れるほうが、わたしは楽です。予定が無い日、なんてのは、なかなかありませんが…(^^;;;
 
NANA君&S君が、心から気持ちよーく遊べる日が、あればいいですねっ♪

2008/8/7  9:22

投稿者:MOMO

確かに、○時と言われたら、相手も伝言を聞いて待っているかもしれないから、電話をかけますよね。でも、これほど連続となると、やはり特性なのかな、と。
友だちと遊ぶというのは、楽しいばかりでなく、いっぱいぶつかったり、譲ったりしないといけませんよね。一時期は「人を呼ぶ」しかできなかったNANAですが、少しずつ「よその家で遊ぶ」こともできるようになりました。楽しいから譲れるし、我慢もできる…だから、遊びは大事なんだなぁ、と思います。

2008/8/7  8:17

投稿者:pega

そうなんだ…。言われた時間にきっちり電話をかけるって特性なんだ…。わたしもそうなんです。同じような理由で、1日つぶしてしまったことが山のようにあります。
もちろん「○○ちゃんと遊びたいから、今日の都合を聞いてみよう」といったん思ったら、都合を聞くことができるまで電話し続けてしまう、というのもあるのですが、同時に「お昼過ぎに帰ってくる」と言われたのに、お昼過ぎに電話をかけなかったら、「相手が待っているかもしれない」とか思っちゃうんですよね^^;
今では、2回目くらいで「あ、じゃあ、今日はあきらめます」と伝えることで終わりにできますが、30代に入るまで、そういう技が使えなかったなあと思います。

誰かと一緒に遊ぶって、相手の意思を尊重したり、自分の気持ちと折り合いをつけたり、意外に大事なコミュニケーションの練習になっているんですね。

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