2008/7/26  20:13

花札なら  分類なし

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藤に時鳥なら花札ですけれど、見下ろすレンズに藤の花と重なり
入っていたのは三毛猫。

私の「あら!」を殺気と感じたかすっと立ち藤棚の下に回る。
出てきなさい、私のレンズの中に戻りなさい、の念を込めたけれど
次は乾いたU字溝から尻尾を立て去ってしまいました。


暑いと眠いわね〜眠気いっぱいの藤の花。


あら〜?藤の花は4月に咲くのではなかったかしら?
花札では4月です・・って花札でなくても春爛漫、歌舞伎でも
藤娘は春踊られることが多いのではなかった?

そして時鳥、ホトトギスは夏の鳥、藤に時鳥って変じゃない?
間違いない、初ガツオとセットですものね。
連想は食いしん坊の特権です。

暑さにやられ脳みそは眠い。


賢そうな猫のお尻尾を尊敬をこめて見ましたよ。
野良猫が気高く見える白く暑い午後でしたね。


明日は少し涼しいといいのに。


2008/7/25  9:35

好きは好き、嫌いは嫌い  分類なし

半世紀以上も人間を生業としていると意固地になる。
歳を経て人はどんどん濃く濃くなって優しい人は天女のように
厳しい人は地獄の門番のようになる。
何ともない人、これもどんどん何ともなくなり空気の様に
無味無臭になる。


意固地になった私は、頑固に好みの主張をしているらしい。
衣食住の好みはもとより読むもの見るもの聞くものすべてが
偏っているのに気づく。

ますます好きなもの・・子ども、植物の育つところ、踏まれる
雑草、不思議の空、波の音、シンプルなドレス、健気な人、
7センチのヒール(除ピンヒール)、黒のエナメル、ハーブの優しさ
きれいに清潔に踊られるフラ、オーボエの音色、ヴァイオリンが
繋ぐ音、アルトの歌声、縦乗りのヒップホップ、無理のないあの人の
性格・・・その他たくさんのもの。
好きが二乗三乗になる、それが歳を取るということです。
嫌いもしかり、例えばますます卑怯を嫌い、そうもあろうという
余裕は消え失せ頑固に睨みつければ顔相悪し。

顔相の為にも好きなものだけを考えて過ごそう。
眉間の増えた皺をここでとどめなければ、いつかくちゃくちゃに
丸めて広げた新聞紙のようになる予想に背筋もゾクッと寒い。




さて、昨日は龍之介の命日だとか。
ますます頑固な私の中の一番はどんどん濃く、芥川龍之介こそ天才と
呼んで憚らない。
出てきたという何通目かの遺書などに興味は全くないけれど、作品
そのものの無限に楽しめるところが好き。
言葉に潜む深い溝の奥に果てしない才能がみえます・・好きは、こう。

そして、昨今の芥川賞と冠の付く作品には、これが?と首をひねる
・・・ここも頑固に選考者や「今」の人についていかない(いけない)


認めたくはないけれど古いのかしらね。
いえ、頑固道まっしぐらということだわね。

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2008/7/24  11:01

余命  分類なし

「どんな結果でも教えてくれよ」
術前、息子には重い約束をさせたという。

「貴女ならどう?」
それは私が手術をされた方ならという意味?それとも私が貴女
だったらという意味?
「どっちも」

私の経験で言えば体の異変は勘が働くもので「多分大丈夫です。
喫煙の経験も無いのだから、でも念の為に」とお医者さまは仰った
けれど黒が出ると確信していた。
ですからきっちり肺癌ですと癌センターで告げられてもショックは
なかった。

もっとずっと昔、娘の頃これはきっと盲腸炎と母に言いました。
かかりつけ医に話し調べて戴く。
きっちり盲腸炎と診断され即紹介された外科で手術。


分かるものだと思うの、みっちり付き合っている体だもの。
勘の元、情報神経の集約は、体の内でされるのですから。


「でも息子は約束が気になる様なの。
同じことを言った人がいて約束通り余命を知らせるとそれからの
落ち込みは見ていられなかったって。それこそ弱った体に鞭打たれた
感じだったらしい、でもね、約束だぞと言ったというし・・迷うの」


私が貴女なら言わない。これからの治療で充分わかる、念を押す
ことはないと思うの。

「やり残したことをさせたいなら堪えて知らせるべきという人も
いる」
Kサマにやり残したことがありそう?
「ない、ない、絶対ない。昔から拘ることが何もない人」と
笑う友人。
「余命なんてね〜事故でお終いなんてことだってあるものね〜」
そうでしょ?そういうことでしょ?それならお終いを癌と決めて
予定は1年、なんてわざわざ可笑しいと思うの。



明日の憂いのないのは子どもだけ、大人はそんなに自信に満ちて
はいない。
根拠のない自信は持てない。
今日が、今が大切なことを知っている。
癌でなくともジタバタ生きたりするもの。
これじゃいけないと景色に目をやり一息ついて気持ちを落ち着け
歩きだす。
今後の治療をしてもしなくても並々ならぬ状態だと覚悟がある筈
ですもの期限の念押しをすることはないと思う。

「もう迷わない、息子はどうかしら、話すわ。あっそれより執刀医に
口止めしなくちゃ、何だか考えなしなのよ。すごくおっちょこちょい。
『先生もう一針!』と手術中に看護士さんに注意されたとか、縫う
方向が違ってやり直したのは夫にだけじゃないみたい、医療に向いて
いない先生なのよね〜」
「お勉強はできたんだろうな〜手先の素質もないの」と笑う友。
英語を教える友人、頑張っても語学の素質がない子もいてね・・
と、普段の通り面白い話を笑って話す。


昨日の電話「どうした?と貴女から電話は出来ないと思って」
こういう気遣いの人なのです。
それで?
「あと1年の余命は知らせない、と皆に宣言した」
「どうなるかわからないものね、本当に1年でもそれはそれ」




私にしても・・・
明日がないと思えば今日の時間は手中の珠、愛おしい1分1秒をキリッと
使うも良し、もや〜っと風景を眺めるも良し。
今年の花を愛で、今この時だけの走る雲を見上げ、いずれは溶けて闇に
なる夕陽にうつつを抜かす、それでいいや。
誰のお役にも立てなかったけれどいいや。

ただ、最後に痛い辛いは困る。
それだけは相棒に申し伝え、延命もいらない、痛みを止めればこれで
お終いと宣告されても私の遺志、忘れぬようにと事あるごとに確認です。
「オレもな」
これで夫婦のお終いは決まった。
さあ、安心して喜び怒り哀しみ楽しもう、使い果すまでは私の持ち時間。




「私、今日も歌う予定が入ってるの。これから行ってくる。夫?病室の
テレビでサッカー観戦、自分が出来なくなった分、力が入るらしくて
うるさいのよ〜」


カミサマは人間を上手に造ったな〜と今さらの感謝です。



2008/7/21  7:18

ビオトーク  分類なし
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造りもののような蒲の穂。
染め付け忘れたのか、それとも白く抜いたかの不思議の葉
半夏生。

巡る水の出どころは上総掘りと札の立つ井戸からでしょうか。

渦巻きの一反風呂敷を広げたほどの小さな小さな水田。

バス通りの欅並木も手伝い、木々の間に緑の風を運びます。





鍵のかかるこんもり気持良さげな場所を金網越しに覗いて
・・・どういう場所かしら?入ってみたい。

よい歳の大人でなければこっそり乗り越えて入ってみるのに。

ぐるりの金網はここを大事に守り、ダメ、外から見るだけね
と、羨む目に少しだけ優しいのですが。





あっ!解放されている!
夏祭りのサーヴィスに鍵が放されていました。

ビオトークです。

ここはどういう場所ですか?
「幼稚園のものです」

あ〜そういえば随分前は小さな菜園でした。


ネットを開いてみるとこの幼稚園の「エコパーク」とありました。
蛍を手に包む園児、ぶら下がるひょうたんを見上げる園児などなど
子どもの歓声も聞こえそうな画像。


自然の輪を小さく切り取り普通の家のお庭ほどの場所に出来るだけ
詰め込んであります。
秘密の花園を覗く気分で歩きました。


背丈の小さな子どもたちには、向こうを走る車の姿も見えない
でしょうし、エンジンの音は楽しく張り上げる声にかき消される筈。
この小さな自然は子どもたちをやさしく包む。

試しにしゃがむと大きく見える木々に抱かれるようです。


昔は良かったとみなが口々に言う。
今の子どもは可哀想と同情もする。
走り回る自然の場所が消えたことを憐れむ。

けれど、子どもにしてみれば知らないものを惜しむ気持など
ある筈もなく、今でいっぱいいっぱい、100%。
この小さな自然の中の記憶は、誰に勝るとも劣らない。

懐かしく思い出すのは・・大きな森の中に流れる小川の側には
湿地帯があって見渡す限りの蒲の穂、そういえばあの半夏生を
あれから見ないな〜随分たくさんあったんだよ。

そんな風に覚えていたら本当に大成功、ビオトークの大勝利ですね。




2008/7/19  7:11

働きもの  分類なし

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「見る」機能が大き過ぎるのはこの為ね、理解しました。

どこから見て「あった〜!」とやって来たのか不思議。
金柑の白く小さな花が一人前に「かんきつるいです」と開くのを見た
5分も経たない後にやってきてせっせと顔を突っ込んでいる。

くしゃみがが出ることはないの?
花芯に向かい熱心。
5時すぎに働く蜂、よく眠りましたか?

それにしても寝坊なのは朝顔。
朝日とともにの定説はどこへやら、これなら千代女ももらい水の
心配はなかったのにね。
もう起きて開きなさい、ぼんやり閉じるでも開くでもない半端な
花なんて朝顔の風上にも置けやしない。


西洋朝顔、日本の勤勉さはなくて当然?
郷に入っては郷に従え、ここで生きるなら早起きしなさい。

いまだ起きない朝顔を待つヒマ人です。


2008/7/18  10:38

天上に住む人へ  分類なし
こまめに出這入りのパソコン、今回は会津若松までの旅を
終え昨日帰宅。
かの地でメンテナンスを受けてきましたが相棒、いまだ
不審顔「どうもCDRがな〜?」首をひねる。
もとよりなにがどうなっているか分からない私はパソコン
使うのみの人、首をひねるのは相棒に任せっきりです。


3〜4日方法をもぎ取られただけであ〜も言いたい、こ〜も
言いたいと、音のないおしゃべりが頭の中でぎゅ〜っと
なっているのに自分ながら驚きます。
話すことが声だけでは不足ということか?うるさいだろうな〜
そのうるさいヤツにお付き合いくださる方がいらして下さる
嬉しさでまたまたおしゃべりに拍車がかかる。
こっそりノートに書き連ねるのとは大きく違うところです。
ひぇ〜うるさいよ〜と逃げだされ、だ〜れもお訪ね下さらない
日が続けばおとなしく閉じる心積もりだけはして・・・



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昨日の空です。

光る雲のその上方、はる〜か彼方に天上の国があると見た。
確信をこめて見た。
そういう奥行を写し取ることが出来ないもどかしさを持って
「見る」と「撮る」の大きな差を強く感じます。


あの天上の国に住む人に申し上げたい。
余命1年て、どういうことでしょう?

着信メール「手遅れ、開腹だけ手術なし。無数の措粒癌」
そりゅう?

停めた車を発進、急いで駐車場に向かう。

頭の中は今朝やり取りしたメール
「ペパーミントのお仕着せパジャマで『手術の時間に来てくれればいいよ』
で今、ジム、泳ごうと思ってる」
あきれたな〜
「抗がん剤で消そうというのに夫が手術で取っちゃってくださいとお願い
した手術だもの」
理由にならないけどマその方が、らしいわね。Kサマは?
「例の通りゆるゆる笑ってるの、いつも通りよ」
じゃ私も夕方電話するわね、今日は体験希望者に見せるためのフラを
頼まれたので踊ってきま〜す!

駐車場に入れすぐ生電話、どうして!どうしたの?他に手は?
「抗がん剤も希望的観測で最大限期待して効果30%に満たない、
その上で、もって1年だって」
言葉の最後は嗚咽が交る。
尋ねる私も飲み込む涙が邪魔で声にならない。
・・・・・「デーサーヴィスから帰ったHサンに用意した夕食を食べ
させなくちゃと、病院から急いで帰ってきたの。
おいしゅうございました、と完食なのよ。94歳になる人の胃袋に
ビックリしちゃう」・・・少し笑って途切れ「ネ、SONOKOサン
神も仏も何もない、息子の余命1年を食べながら聞く無邪気な姑に
順番守ってよっ!て肩ゆすって怒鳴りたい・・」涙声。


息子より元気な94歳、それを責めることなど誰にも出来ない。
無邪気に血色のよい頬を膨らませ咀嚼する夕食が美味しいことを
誰も責めることはできない。

でも・・・


天上に住む人に申し上げたい、ろうそくを取り換えてください。
94歳の残り火を接ぎ変えて戴くことはできませんか?

こう考える私や友人にバチをあてますか?


日が暮れ眠りにつけば日常が普通に始まります。
私は、朝だ!と目覚める。
余命1年を告げられた人と向き合う覚悟の人の目覚めは、夢では
なかった現実を噛みしめることから始まる。

辛いね。

誰でも明日の保証がないことは承知の上、でもピタリと閉じた門を
見せられその先の道は続かないと知りながら歩くことの辛さを計ること
などできない。
それを見守る傍らの人の辛さも。


門までの道を痛み苦しみなく歩くことができますようにと祈るばかり。
こんなことなんの役にも立ちはしないのです。



2008/7/14  11:45

アグレシブ  分類なし

考えてみれば作家、作曲家もろもろ後世の人々に強い印象を残す
仕事はかなり若い年代に為されたものです。

20、30当り前、と夜店のたたき売りじみているけれど歳を繰って
あらためて驚く若さ。





ここからは相棒に・・

子どもの年代の人たちの力を軽んじてはいけないと思う。
世の中の滑車は、その年代が動かしているのだもの。
人は自分を真ん中にして四方八方見るでしょ?
自分を正としたり平均的場所と考えたりもっと言えば、来た道の
美化などして若い人を見下ろす。
へなちょこだったことは忘れ、這い上がり苦心惨憺やっと立って
いたことも雄々しく力強く立っていたと思うのね。
そう思いたい願望が「だった」ときっぱり言い切って記憶違いを
疑わないの。
歳を取るって惨めなことではないけれど若い人の陣頭に立って
教えようと気負うのは間違っていると思う。
控えて丁度良し、万が一乞いたいものがあるなら協力は惜しまず
が、正しいのじゃないかな〜
多分そんなものないとおもうけれどネ。

相棒に言っているのか反省を込め自分に言っているのか・・


「ブランコ」というそうです。
高いビルの窓清掃を仕事にしようという見習い25歳。
ブランコ部門を目指す。
屋上からしゅるしゅる降りながらガラスにタコという吸盤を張り飛び
移る、お尻の下に40センチの板、ブランコの所以です。
当然のことながら苦労の始まり。
高い低いの問題以前に窓を拭き清める作業が出来ないでいる。
見かねた先輩が連れ帰る家には練習用のガラス、15万円かけて作った
というビルの窓仕様のものです。
さっさ、しゅっしゅっと手早い清掃。

不得意が分かればそこを責めていくことでしょ?自分で責め会得する
しかないじゃない?
相棒笑う「キミがそろばん塾に通ったようにか?キミはアグレシブだよね」


勤める予定のなかった若い若い私に遠縁から就職しないかと声がかかった。
行ってみるとあの当時のことソロバン片手の事務の人たち。
上が5下の珠が1の貧しい知識の私は縦x横x高さx入り数x束数x単価
を足し百万千万単位の見積書を手早くする人たちに声も出ない。
面積も立方体もメートル法に換算の過渡期ですから6回の掛け算では
済まない。

にっこり笑ってお茶を汲んでいるうちに覚えるなんていつのことやら。
で、そろばん塾に行こうと思いました。
私は小学1年生に交じって「ごめいさ〜ん」お姉ちゃん幾つ?子どもたちの
好奇の眼を受けながら通いました。
それを知って先輩お姉さまたち、お昼休みは入れ替わり立ち替わり訓練に
継ぐ訓練です。
即戦力になって御返しをとコチラも必死。
見積りを任される頃、電子計算機の売り込みが来ました。
オリベッティ社のセールスマン数人が応接室に入る、私が呼ばれる???
購入権限を持つ部課長二人、笑って言います「この人のソロバンに勝ったら
契約しましょう」
よ〜いドン!渡された見積書、掛けまくり足しまくり、オリベッティも
必死、がちゃがちゃ働く。
結果は・・
そろばん塾で子どもに交じったり先輩に習ったり掛け算、足し算だけは
徹底的に覚えましたけれど他は自信がありません、ですから勝ったとは
言えませんと部長課長セールスの方々に言いました。

みんな笑っていた。

次の週、オリベッティが3機運ばれてきました。
ついてきたセールスの人にお礼を言われましたけれど誰も使わない機械は
購入されて良かったのか悪かったのか?


そんな話をいつしたのか、相棒は覚えていてアグレシブですって。
アグレシブ・・aggressive 攻撃的、侵略的・・褒められてはいない。



若いということ、全エネルギーを目的に向ける力を持つということ。
子どもの歳の癖に、と一笑に付したがるけれど私にしても子どもは38歳
この年代の人たちの力を眩しく頼もしく見る。
時に不足に気づくこともあろう、その不足こそがやっつける標的、目標が
定まれば方法を考える。


ず〜っと昔のエネルギーを保ち続けていると美しく誤解するのは元若者の
勝手、でもそれが世の中を動かす指針と信じると大きく道を誤ることが
ありそうです。

この頃の道しるべがどうも当てにならないと不信も募ります。
暮らしを知らない、または忘れた人たちの決める政に晴れやかな先は
ないような気もします。

それこそアグレシブなオバサンの出る幕ではないと思うのですが・・・


パソコン復活まで暫くのお休みと思うといつもにも増して多弁になる。
これこそ老害???



2008/7/14  8:56

再入院?  携帯

直ってない!いえ正確にはDVDはOK、CDは×。

メーカーからお迎え便を手配されましたので午後再入院です。
あ〜あ…




2008/7/13  7:13

帽子二つ  分類なし

「姑より長生きしてと思うのよ」

それはそう、世の中の順序ですもの。
親の長命を呪う後ろめたさも理解できます。
「本当にそう思うの」電話の中で珍しく神妙な声の友人。

長いお付き合いの中でたくさんのことを話しました。
性格の違う私とその友人に共通点を見つけられないという人の
賢い意見「貴女たち笑うところが一緒なのね」

それはとても重要なことだと気付いた30年前。

転勤に継ぐ転勤、いつの間にか途切れる関係も多いけれど
この友人との関係は変わらない。
べったりのお付き合いではないところがお互いの好みです。


大概の事はアハハで済むのですから電話もメールも笑うことが多い。
主婦同士の会話の多くは子どもの話、それから夫の話、舅小姑の話
だいたいこんなものかと落ち着いたら老後、年金、健康話と言う人が
居るけれどどの時期も笑う話にすり替わってしまう友人でした。



「夫の手術日ね、16日に決まったの」
そっか〜・・・・どうしていらっしゃる?
「全然、変わらない、そういう人でしょう?」

抗えないことが起きたとき、人の性根のようなものが見える。
3回目になる癌の手術もゆるく笑って何時も通りと話す友人の言葉に
夫ね、ホントに感想のない人なのよと言った昔を思い出した。

平常心を保つことは難しい。
自分の嫌いなタイプになりたくないという自尊心が働きメロメロ
ぐだぐだになることを踏みとどまる、修行を積む。
滅多にいないけれどごくごく少数の人がゆるりと自然に平常心に
包まれている、その一人が友人の夫。


「でもね、思うのよ。暗くなると怪しくボケる血色のいい姑がネ、
先じゃな〜い?順番守ってよと思うのよ」
よね〜そう思って当然。
「時々ね、はよ死になさいと言うの」
え?言うの?
「そ。そしたら、いいえ死なれませんだって」
「息子のロウソクの火を吸い取らないでと思うわけよ。同居して
4年どんどん吸い取るんだもの」


人はだんだんに剥かれて本能だけなる。
傍らの息子の衰えも見えなくなるということは母性も剥き去られ
生き物としての芯の基本本能、「生きよう」が残るのか?
トイレの始末の出来なくなった94歳に友人の手はいつも優しい。
「順番でしょ?」が叶っても良いと思う・・・



「今日もね、帽子二つ被って食卓に座ってる。これが普通、家族に
違和感なし、恐ろしいね〜慣れって。ちょっと可愛いでしょ?」
メールに張り付いた写真は目に光のない94歳がどこかの民族衣装の
如く二つの帽子を頭に載せている。

可愛いけれど・・・ね〜


『Kサマ手術』とカレンダーに書き込む。



2008/7/12  7:25

退院  分類なし

4日で退院。
メーカーでなければ治療は無理とのことなら戻るまで2週間と
言われるのも納得でした。
それが4日!早いっ!と驚く電話を受ける。
「すぐ行こう」と相棒。
夕食の支度をそのままに急いで車を走らせます。


1台しかないパソコンの入院はとても不便、代車ならぬ代PC
のシステムがあればね〜等と依存症じみた会話が何度もされた
4日間でした。



2週間と言えば14日、14日と言えば、ほぼ半月、ま、ゆっくり
構えましょうと、覚悟です。
殆ど生字の手紙を書くことがなくなっている、メールの敏速、
臨場感をフル使用。
こんな時こそ、と便箋、封筒を並べ友人に一筆、さて表書き・・
あ〜これも不便、住所録もPCの一発選出の利便に慣れている。

暗い画面を眺めていても仕方がない録りおいた映画を観ましょ。

「トランスアメリカ」
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id324391/
主演の男優?女優?、この際ひとくくり「俳優」がとても良い。
この顔は?もしかしたら???デスパレートの?
「そうだよな」
ね〜そうよね・・に、してもちっともきれいじゃないし。
よく似ているけれど男優の疑いも晴れない。
流れるテロップをみればフェリシティ・ハフマンそれらしき名前。
脳は「な・ま・え」部分から怪しくなる、これは実感甚だしく
確かそんな名前だったような、と心細い記憶です。
こんな時「回答は〜」と教えてくれる物知りの入院。


帰宅しやっと落ち着いた物知りの最初のお仕事。

携帯から送った画像確認

大量の広告メール削除

フェリシティ・ハフマンの首実検
デスパレートの妻たちの一人だと確認。アカデミー賞候補だったと
後から加える情報ですが予備知識なく、うまいっ!と拍手できた
ことの方がむしろ良かったか?


良くも悪くも生活の大きな部分を担っているパソコンの留守は困る
ことばかり。
こんなことで良いのかと後ろめたい反省もあるにはあるけれど
知ったものを知らなかった生活に戻すことなんて出来ない。

同年輩の友だち「パソコンなんか使わないけれど不便はないわよ」


・・・大した使い方をしているわけではない私ですもの・・
                  そうなんだけれど、ネ・・


今朝5時の空はこんなでしたよ〜と嬉しかったことを見て戴きたい気も
するじゃない?

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