2008/7/20  21:21

「異界鬼譚」  Relay

 我が同志、イトロさんからの種子です。この種子に相応しい物語に育て上げたいものです。

2008/4/1  20:03

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第7章  Relay

 いよいよ、『滝上界』侵略作戦ですねえ。

2008/3/16  4:58

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第6章  Relay

 「人類は、どこまで暴走して、どこに向かっているのか?」
 「分かりきったことを訊(き)くなっ!人類は、『滝上界』に向かっている。あの集会でも見たであろう。人類は、飛行船を生産できるのだぞ」
 「僕はそれを知らない。そのとき、薬物漬けの女郎(めろう)を相手に闘っていた」
 「寝首だってかけられる。その長い神としての一生を安眠無しで苦しみながら味わうがいい」
 「あんたが相手であれば、寝ながらでも倒せる。あたしの寝返りの方が、あんたのその「腰砕け」な攻撃よりも上だ」
 「世話が焼けるこの私に、教えていただけますでしょうか、強いだけではなく実は心優しいツクシロ様」
 「へえ?急に素直になったねえ。しょうがない、このあたしが喜んで教えて差し上げようではないか」
 「前置きが長いな」
 「黙って聞け!」
 「人間は弱い。だから厄介なのだ。弱いからこそ、敵に回すといろいろと面倒なのだ。人類ほどに能力以上の能力をいだくものを、あたしは知らぬ」
 「意味がよくわからない」
 「君の兄貴くらいに場数を踏めば、嫌でもわかるようになる」
 「変態が怖いのか?」
 「だまれ」
 「へえ、あのツクシロ様も、僕にも劣る臆病者なんだ」
 「あたしは忍術神として敏感に相手の恐(おそ)ろしさに気付くだけの話だ。ただ精神的に弱いから相手を恐れるあんたとは違う」
 「へえ?ほう?どう違うのかね、実は人間の変態をも恐れる臆病な忍術神ツクシロさんよお?」
 「君にとって、あたしは何なのだ?」
 「清く正しく強くて優しい忍術神ツクシロ様だ、です」
 「『美しい』を忘れてはいないのかな?」
 「僕は正直者だから、君が微妙に中途半端に残す乙女心をいたずらに刺激するようなウソをつきたくはない」
 「ああ、君は黙っているときの方が男前だよ」
 「僕が男前なのは、当たり前だよ」
 「だから黙っていろと言っているだろうが」
 「女よりかはましだ」
 「女にも劣るくせに、偉そうなことをぬかすな」
 「そうそう、その言い方。やはり君も女が劣っていると認めている証拠だな。僕の尊敬する忍術神ツクシロ様も、劣等感には勝てぬか」
 「スキあらば、このあたしを殺すがよい」
 「仰(おお)せのままに」
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 「ここはあたしに任せな」
 「起きるのだ、エラ公」
 「おあずけっ」
 「お手」
 「さんべんまわって」
 「おすわりっ」
 「わん」
 「そこまで命令していないぞ」
 「エランディアスを何だと思っている」
 「エラ公は犬じゃなかったのかい?」
 「我々、神々には、知らぬことやわからぬことが多すぎる」
 「長生きしすぎるがために、記憶や思考能力が劣化する時間ばかりが我々に与えられるのだ」
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 「ジェクスィオン将軍!私としてはまったく納得がいきませんっ!」
 「神々の敵が人類だけであるとは限らぬ」
 「おぬしならば、異次元からの脅威に対抗できる。余はそのように踏んでいる」
 「はあ?」
 「余がそのように申せば、どう反応するかね?」
 「そんな御託(ごたく)が嘘であるとわかっている時点で、反応の無駄遣いです」
 「よくわかったな。たかがおぬしごときが次元契約者やそれに匹敵する方々を相手に太刀打ちできるわけがない。この空間に、それほどに強大な存在体は存在してはならぬ。そのような者が存在すると同時に、この空間の定義は無意味なものと化し、宇宙が消滅する。おぬしもそれを承知している様子だが」
 「そのとおり。それにしても、ずいぶんととんでもない連中ですな」
 「そのように規格外な者たちと契約を結び、次元契約者として自分の軍勢に参加させれば、余は無敵にその分だけ近づけられるのだ。そう、ち・か・づ・け・る・の・だああっ!」
 「鳥であれば空を飛べるので、飛行船の積載重量にも影響がない」
 「あの第三の侵入者の正体は何者なのか?」
 「あれは武神マーシャリアスだったにちがいない」
 「その者はどのような姿をしていたのだ?」
 「金髪碧眼だったな」
 「それは武神ではない」
 「我々が知っているかぎりでも、金髪碧眼で美しい神など、いくらでもおる。あの「神々の使い走り」もまたしかり」
 「その使い走りとやらは、地上での放送で醜態をさらしたらしいな。とてもそのような負け犬には見えなかったが」

2007/2/1  20:10

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第5章  Relay

 「あたしは皿にしか値しないのか?」
 「僕は例の彼女に会いたくて遭いたくて遇いたくて逢いたくてたまらないのだ」
 「その程度の容姿で、よくもまあ、中途半端に乙女心を残しているものだ」
 「色気のかけらもない名前だな」
 「あたしの名前を笑うな!自分の両親を殺した記念に自分で新たに名付けた何よりも大切な名前だ」
 「人類はどこに向かっているのか?」
 「人類は、『滝上界』に向かっている」
 「一体何がそんなにおかしいのか?笑え。笑えよ。そう、神々は道化に成り下がる運命にあったのだ。思い切り笑ってやるがよい」
 「『皆殺し将軍』の密偵とは、誰なのだ?」
 「ほんっ・ばん・は、こ・れ・か・ら・な・の・だあっ」
 「本番だと?」
 「いろ、しごと?いや、いろごとし、だと?何だ、それは?」
 「神々とやらも、このスプーンも、まったくもって『すくいようがない』!」
 「紹介しよう。これは俺様がスプーンの凸面よりもこよなく愛しそうな我が恋人、パープレクスィティー・プリスティーナ(Perplexity Pristina)!別名、『困惑姫』」
 「最低の変態だ」
 「兄貴、俺様の晴れ姿を見ていてくれよ」
 「兄貴って誰だよ?」
 「この者は、最弱のくせに、最低で最下で最悪だ」
 「『異界痴女』や『重力人形』、そして『いろしごと』の方がまだよかったかも知れぬ」
 「世話の焼ける奴だ、君は」
 「規格外のイクリ……じゃなくて、『彼の者』さえ登場すれば、完全勝利はこちらのものだ」
 「相手側にも規格外の存在体がいるのだぞ」
 「俺様は、あのツクシロとやらに浮気したくなってきた」
 「俺様のブートであの膝を破壊し、二度と二足歩行ができないような身体にしてやりたい」
 「あの者の屍骸を俺様の芸術作品の材料にしたい。首を刎(は)ねた後にその胴体に俺様がこよなく愛するプリスティーナをはめ込み、多くの人々からの注目を集める中で夜明けまで社交ダンスを踊りまくってやる。そう、俺様とプリスティーナはもう『独り』でも『一人』でもなくなるのだあっ!」
 「さて、ここでこれからどうしたものか?」
 「我が愛(いと)しの『困惑姫』は、あんなに毛深くない。この肌触りの良さは、このようにして実感できる」
 「息を止めろ!」
 「死ねとでも言うのか?」
 「あたしを殺そうとしておきながら、自分の命は惜しいのか?」
 「僕は自分の命が惜しいからこそ君を殺したいのだ」
 「文字通り、猿芝居だな」
 「今夜に関して言えば、これは人類の敗北だな」

2007/1/27  20:27

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第4章  Relay

 そして、『孤高の独白』が始まった。
 その者はスプーンの凸面を何度も執拗(しつよう)に踏み付けて踏み躙(にじ)って蹂躙(じゅうりん)した。
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 「またスプーンの凸面を上に向けて並べているな。つまり、奴らも同席すると言うのか?」
 「どうやら例の薬草が正気を奪うと言う噂は本当らしいな」
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 「僕が守ってあげるよ」
 「信用できないね」
 「その口の利き方に対する苦き妙薬はいかがでしょうか、お嬢様?」
 「その薬物を、貴様の頭脳に使え。人間がそうやって神に追い付こうとするようにな」
 「このあたしがスキだらけの『スキ者』なんかにスキを見せるかよ」
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 「忍術神ツクシロにも及ばぬ落ち零(こぼ)れが偉そうなことを言うな」
 「こんなのに最高神の護衛を任せてはいられない」
 「これぞ、気色悪くも麗(うるわ)しき義兄弟の関係」
 「あとは兄貴分のお前に任せる。せいぜい弟分を可愛がるがよい」
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 「ここまで来ると、人類未満だな」
 「やっと調教の効果が現われてきたようじゃな」
 「見ておられん」
 「それを犬語で言え」

2007/1/20  16:18

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第3章  Relay

 「お前がどうなろうと、わしの知ったことではない。きっひっひっひっ」
 「黒焦げ死体と抱き合って泣くがいい!」
 「激しき憎悪のあまりに、神々の言葉をも忘却の彼方に葬ったかっ?ならば、人類の言語をも忘れさせてやる!」
 「この私が自分の化身に攻撃を仕掛けるはずがありません。どうか安心してくださいな」
 「ツクシロよりも、はるかに美しい。もっと早いうちに僕の手でツクシロを殺(あや)めておけばよかった」
 「僕、ですか?」
 「あなた様に相応しい名前がこの世界にあるとすれば、僕はそれを言葉にする運命にある」
 「契約の交渉ですね。約束はできませぬが、考慮に入れておきましょう」

2006/12/10  20:37

人類の進化(真価)、神々の退化(対価): 第2章  Relay

 「人類、恐るるに足らず」

2006/11/30  17:38

落日英雄回顧録  Relay

 『永遠の英雄』は存在するのか?少なくとも人間に関して言えば、それは多分ありえない。
 英雄も、新旧交代や新陳代謝と無縁にあらず。
 これは、落日をむかえた(元)英雄たちの愚痴大会、いや、回顧録。

2006/11/13  19:55

短編小説集 第一巻: 「主役は誰だ?」  短編小説集

 主役が人間だとは限らない。
 物語が終わる前に、あなたは主役の正体を言い当てられるのか?

2006/11/3  20:34

「枝分かれ小説」第一巻: 間違い電話のパターン  枝分かれ小説

 それは、外界から隔絶された空間。
 個室に存在するのは、ソファとテーブルと電話機と人間のみ。閉ざされたカーテンから漏れる外界の淡い光が暗闇を照らすが、その人間の姿を照らすにはあまりにも弱かった。
 木製のテーブルはあまりにも小型で背が低く、電話機を載せるためだけに存在しているかのごとく。それが唯一の機能であれば、そのサイズで十分。たとえその表面が傷だらけで脚が一本欠けていても、電話機を置く位置さえ工夫すれば(暗闇も手伝い)あまり気にならぬもの。(少なくともその部屋の所有者はそう思っていた。)
 安物のソファは布製で、複数の裂け目からはスポンジとスプリングがはみ出ていた。その存在を知る唯一の者は、そのソファがソファとしての基本的な機能を果たしてさえいれば、(部屋が暗いのも手伝い)あまり気にせぬようす。継ぎ接(は)ぎで誤魔化そうとさえも考えず。
 その部屋の所有者と思われる人物は、半分壊れたソファにかがむように座り込み、両腕を膝に乗せ、頭を抱えていた。
 「さて、どうしたものか」
 その者はその格好で何時間も暗い部屋で悩み続けていた。そこまで身体を折れば、腹の肉が何段にもなり服を着ていても誤魔化せないほどにはみ出るのだが、(閉ざされた部屋の闇も手伝い)本人はそれを気にもせず。
 そして、その「悩める者」は意を決して立ち上がり、小型テーブルの上の電話機が膝のあたりに位置していると気付くと同時にふたたびソファに腰かけ、受話器を手にしておなじみ(なはず)の番号を押した。
 部屋の中が暗すぎるために間違った番号を押してしまったことにも気付かずに……。

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