2008/4/14  9:20

ニアミス 2  日記

まずはニアミスを起こした2機の飛行機について確認をしておきます。
1機は羽田発沖縄那覇空港行き907便(B-747型機)で、もう1機は釜山発成田空港行き958便(DC-10型機)でいずれも日本航空の飛行機でした。
羽田を離陸した907便は35,000ftから39,000ftに向けて上昇中、一方の958便は37,000ftで水平飛行中でした。
907便の操縦席では右から接近してくる958便が視認されていたと思われます。
また成田に向けて水平飛行中の958便の操縦席では、左下方から上昇して来る907便が確認できていたでしょう。
双方の操縦席のTCAS画面上でもお互いの接近は「注意」レベルで表示されていたはずですが、そのまま飛行を続けた両機はさらに接近してしまいます。
この頃その空域の航空路を管制している東京航空交通管制部の管制室ではニアミス発生の危険を知らせる警報が鳴りました。
管制官は水平飛行中の958便に対して降下の指示を出すはずでしたが、誤って上昇中の907便に対して降下を指示したのです。
907便は管制指示に従って上昇を取りやめ降下に転じますが、上昇中の機体が実際に降下が始まるまでには時間を要します。
この結果両機は急速に接近する事になったのです。
そしてTCASが「衝突脅威機」としてお互いを認識して衝突回避の指示を出しました。
TCASは907便には「上昇して回避」を、水平飛行中の958便には「降下して回避」の指示を出しました。
管制指示に従って上昇を取りやめ降下動作に入っていた907便はTCASの指示に反してそのまま降下を続けました。一方の958便はTCASの指示に従って降下を始めます。
両機の衝突の可能性はさらに高くなった時、東京航空交通管制部の管制官は907便に対して上昇を指示したのですが、907便を957便と便名の言い間違いをしてしまいました。
この交信そのものは全く機能しなかったのです。
その後907便の機長は接近する958便を避けるために急降下を決断、降下中の958便は907便の動きを見て降下を取り止め上昇操作に入りました。
その結果降下を中止した958便の下を907便が急降下しながら通過するという形で通過して辛うじて衝突は回避されたのです。
当時の天候が良くお互いを視認できていたことが空中衝突という最悪の結果を招かずに済んだということが言えるのです。
ここまでがニアミスが発生するまでの大まかな経緯です。

次回は危機が迫っている時の人間の心理についてお話します。



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