2008/4/17  13:41

またもやミスリードっぽい?  自動車
自動車技術の黎明期〜60年代という清水和夫氏(モータージャーナリスト)のブログにおけるエントリーでいくつか気になることがありました。

以下、当該エントリーにおけるトヨタと富士重工業の提携についてのコメントです
今回の報道で正しく伝わっていないことがあるので私見を含めていくつか述べておきます。

・トヨタの渡辺社長は「株式の引き受けがなくてもスバルとの提携は進めた」と述べていること。

・トヨタ・ダイハツとスバルはすでに欧州で販売するジャスティを「パッソ・ブーン」でOEMしている

・水平対向エンジンとトヨタのプラットフォームが一元化できるわけがないことはトヨタが百も承知。むしろトヨタにはない開発文化、ものつくりの価値を評価していること

・スバルとトヨタはCAD(コンピューター設計)のシステムが異なるので、技術的には支配しにくい。スバルが多くのメーカーが使うCADではない特殊(古い?)ものを使っていること

・スバル社内では軽自動車ビジネスが収益を悪化させ、本体が危険水域になると懸念されていたが、竹中社長は軽自動車の商品企画出身だったので、メスを入れられなかった

・スバルの社内は最近は、伝統を守る派と国際化して生き残りを主張する改革派で二分していた。そのどちらも正しいが、今の経営者には選択と集中が求められている。森社長は巧い落としどころを模索していた

・海外では資本関係がなくてもダイナミックに選択と集中が行われている。プジョーとシトロエンもそうだし、なによりも欧州で販売するトヨタ・アイゴとプジョー107はトヨタが設計し実験まで行っているのである


温故知新だけでは生きていけるほど今の国際社会は甘くない。環境とエネルギー問題、グローバル化、価格競争、為替問題、格差社会。一企業のトップとして、伝統を守るのと同じくらい、いやそれ以上に「ステークホルダー」を守ることが経営者に求められる。


今回の提携強化を決断したスバルの森社長とトヨタの渡辺社長の判断を高く評価したいのです。


ジャスティに関するくだり
たしかに欧州市場においてブーンをOEM供給受けているが、先代ジャスティがすでにスズキからのOEMだったことを考えれば、ここであえて指摘することではないでしょうに。

プラットフォームのくだり
森社長がかつて工場長をつとめていたSIAでは空いているラインでカムリを作っている。つまりハコとヒトが欲しいのであればプラットフォーム云々は関係ない。

軽自動車ビジネスのくだり
まず竹中前社長の経歴の表現が微妙。竹中氏の経歴は以下の通り

昭和44年4月1日 入社
昭和63年6月29日 商品企画室 担当部長
平成3年2月1日 商品企画本部 主管
平成7年7月1日 スバル開発本部 主管
平成11年6月1日 執行役員 スバル開発本部商品企画室副室長 兼 商品開発主管 兼 SV開発部長
平成12年4月1日 執行役員 総合企画本部副本部長 兼 アライアンス推進室長
平成13年6月1日 常務執行役員 総合企画本部副本部長 兼 アライアンス推進室長
平成13年6月27日 代表取締役社長
平成18年6月27日 相談役就任(今に至る)

たしかに軽自動車に関わっていたのは5年弱(平成7年〜平成12年)ですが『軽自動車の商品企画出身』というのは乱暴。彼が代表取締役になったのはアライアンス推進室長としてGMと折衝にあたったことが大きいように思われ。


ま、生き残るためにトヨタの製造工場になるというのは企業存続としては有効な判断でしょうし、古くなった本社工場を畳んで更地にするんでしょう。でも、住所が『スバル町1−1』のままじゃ、どこにも売れないとは思うのですけど(w

コメントを書く

名前
メールアドレス
URL
コメント本文(1000文字まで)


RSS1.0