2008/4/27  12:54

リズムの進化  音楽

昨年の秋頃、
私は、
『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』
というCDをよく聴いていました。

これは、
レゲエ界を代表するリズムセクションとして有名な、
スライ&ロビーが、
レッド・ツェッペリンのカバーに挑んだ作品です。

レゲエを中心に、
ダブやラップなどを駆使して、
レッド・ツェッペリン・ナンバーを、
現代風にリメイクしており、
全体的には、
レゲエというより、
ソウルっぽい雰囲気に仕上がっています。

「やっぱり、ZEPの曲はよくできているんだなぁ」
あらためてそう感じた私は、
スライ&ロビーのリメイクと、
原曲を比較するために、
ひさしぶりにレッド・ツェッペリンのアルバムを聴くことにしました。

ところが…、
しばらく聴いていたら、
ものすごく違和感を覚えて、
途中で耐えられなくなってしまったのです。
これは、かつて経験したことのない感覚でした。
あのレッド・ツェッペリンが、
どうしようもなく野暮ったい音に聴こえたのです。

前回、
前々回と話題になった、
STONE TEMPLE PILOTSと、
I MOTHER EARTHのカバーをしていた、
大学生バンドの演奏を聴いたとき、
やはり、
他の対バン(40代以上の年齢層が大半を占める)の演奏との間に、
はっきりとした違いを感じてしまいました。
この時も、
対バンの音が野暮ったく聴こえてしまったのです。

「何が違うのだろう?」
私は大学生バンドの演奏を聴きながら、
ひとり思索にふけっていました。

そして、
なにげなく、
ヴォーカリストの動きを見ていたら、
あることに気がつきました。

「そうか…、リズムが違うんだ」
彼の体は、
他のバンドのヴォーカリストよりも、
小刻みに揺れていたのです。

ポピュラーミュージックの歴史は、
リズムの細分化の歴史といってもよいでしょう。
カントリーの2ビートから、
ジャズの4ビートへ、
そしてロックンロールの8ビートから、
ファンクの16ビートへ。
時代の流れとともに、
リズムの刻み方は細かくなっていきました。

1980年代の中盤まで、
ポピュラーミュージックの主流は、
8ビートでした。
しかし、
1980年代後半の、
クラブシーンの台頭により、
アシッド・ジャズが注目され、
いわゆるGROOVYなビートが流行したおかげで、
リズムは完全に16ビート主体になったのです。

1990年代以降に登場した音楽は、
それこそハードロックの世界まで、
すべて16ビートの洗礼を受けているといえます。

それは、
たとえ8ビートの曲であっても、
絶えず裏のリズムを意識しているため、
とにかくリズムの刻み方が細かいのです。
これが現在のポピュラーミュージックの特徴といえるでしょう。
もちろん、
日本の音楽シーンも例外ではなく、
いわゆる歌謡曲の世界でも同じことが言えるのです。

したがって、
『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』は、
16ビート中心の、
細かいリズムに支配されており、
ただでさえ、
大雑把なリズムの、
ジョン・ボーナムのドラムに支配された、
原曲がやけに古くさく聴こえたということわけです。

STONE TEMPLE PILOTSや、
I MOTHER EARTHに対して、
なにか新鮮なものを感じたとすれば、
まさにこの、
リズムの違いだったのでしょう。

マイルス・ディビスはかつて、
「ミュージシャンは、
自分が生きている時代を反映する楽器を使わなきゃダメだ。」
と言い放ち、
エレクトリックベースを弾くことを拒否した、
ロン・カーターをカルテットからはずしました。

マイルスの言葉を借りれば、
さしずめ、
「ミュージシャンは、
自分が生きている時代を反映するリズムを感じられなきゃダメだ。」
ということになるでしょう。

この先、
16ビートが32ビートになるようなことは、
あり得ないと思いますが、
きっとその時代を反映したリズムが現れて、
リズムは進化し続けることでしょう。

私が、
かつての名盤ばかり聴くことをやめ、
意識的に新しい作品を聴くようになったきっかけは、
こんなことがあったからでした。

かつて、
ロックは反体制の象徴でした。
旧態然とした権威に対する、
反抗の文化でした。
自らを、
カビの生えた骨董品に封じ込めてしまっては、
この年までロックを続けてきた意味がないのでは?
そう思う、今日この頃です。

↓『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』(2007年発表)

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収録曲:
Moby Dick
No Quarter
The Rain Song
Kashmir
D'yer Mak'er
Thank You
Going To California
In The Evening
Heart Breaker
Whole Lotta Love
The Rhythm Remain The Same
 「おーっ、なるほど」と納得する曲と、
 「えっ、こうなっちゃったの?」と驚く曲が交互に登場し、
 かなり楽しめる1枚ではあります。



2008/5/3  3:50

投稿者:はなき

いや〜ん楽しみ(笑)♪

どんなんかな〜どんなんかな〜

2008/4/30  20:49

投稿者:matsuZACK

次のギターは、
オーダーしたいなぁっと思い、
ひそかに貯金中であります。(笑)

ストラトについては、
これまたひそかに、
2本分の構想があります。(笑)

2008/4/30  16:18

投稿者:はなき

そうそう、そして歩く時も裏ノリ(笑)。

ハムのストラト…お作りしましょうか(笑)?

2008/4/29  9:01

投稿者:matsuZACK

「ツクチツクチ」とか、
「ダ、ツーツーツーッ」ですね。(笑)

私が、
もっとも気持ちよくノレるのが、
ハチロクのバラードなんです。

そうそう、
こんな話を思い出しましたよ。

ある舞台演出家が、
日本人だけでやる、
黒人の芝居を演出することになって、
リハーサルを重ねていたのですが、
どうも黒人の感じが出ない。

姿形だけ真似ても、
なんだか違和感がある。

そして、
彼はあることに気づき、
出演者全員を、
つま先立ちにして、
急ぎ足で歩かせた、
そうしたら、
不思議なことに、
黒人っぽく見えるようになった。

…と、
つまり、
黒人が歩くリズムは細かかった、
ということなんですね。

ところで、
最近は、
ハムを搭載したストラトがいいな、
などと思う、
浮気な僕、でした。(笑)

2008/4/29  1:09

投稿者:はなき

ブルースの3連がR&B(特に現代の)では6連。
ポーカロが「ツクチツクチ」でのし上がった背景でもありますね。
ポーカロは大きなノリのエイトや3連でも必ず16や6連のゴーストを入れてます。その辺がやはり洗練された印象を受ける点でもあるのかもしれませんね。

2008/4/28  20:53

投稿者:matsuZACK

ちなみに…、
私が今もっとも興味があるのは…、
PERFUMEだったりして。(笑)

2008/4/28  20:34

投稿者:kisato

クラシックスタイルで演奏しない、という
意識持つだけで違ってきそう!!
そうなんだわ、意識。。方向性。。

ジェフは普段はラジオ聴いたりいろんな国の今の音楽聴いてると言ってたことがありましたっけ。それをおもしろがってアレンジしてみたり。まだ出てないけど(っていつ出るんだー)というか、この曲はアルバムにも出さないのではとも言われてるアダージェットのアレンジには度肝抜かされました。ヴォーカルにイモージェンやベースにタルちゃんと一緒にプレイしてみたり。
実際は違う理由なのかもだけど曲の完璧度より実験的なことをするのを楽しんでるようにさえ見えます。
(でも記録として残るのは神経質に不許可扱いでなかなかアルバムにまでならない・笑)
彼自身はジジくさく変化せず、音楽面ではどんどん水の流れのように流れてる。だから腐らない。一言、「センス」「生き方」で括れるかな。
ついでに音楽と関係ないけど、ジェフのしゃべりかたを見たくて車紹介してインタビューに答えてた映像見ると、まるで少年のような生き生きした受け答えでした。少年のころから変わってないんだろうなー。おじさんくさくないのにそれが自然。すてきだった(笑)ナニしゃべってるのかよく聞き取れなかったけど(笑)

ああ、つい長くなってしまいました。
ジェフは偉大です(笑)

2008/4/27  20:53

投稿者:matsuZACK

つまり…、
現役である限り、
クラシックロックを、
そのまま演奏するようなことを、
してはいけないのです。
今の時代に合わせてアレンジしなくては、
意味がないと思うのです。

そう考えると、
JEFF BECK師匠の偉大さが、
よくわかると思いませんか?
いまだに進化しているわけです。
それも、最新の音楽を飲み込んで。

2008/4/27  18:16

投稿者:kisato
http://kisato.blog.shinobi.jp/

わたしも実は、どこが違うのかと探っていたのでした。なんで急に古いクラシック・ロックが、そしてファンのためなのか現在も活躍するクラシック・ロックに分類される歳のバンドたちの昔の曲演奏又は類似の音づくり。つまらなく感じるのがわからなかった。
ただ今の時代の言葉と声と音楽ではないからなのかと漠然と判断してました。でもそんなに技量がすごいわけでもないし懐かしい音作りもあるのに新鮮に響いてくるのは何故?と何度も首をかしげてた。
レンタルで見たダイハードの一番新しい作品の中で、主人公が車の中で鳴らすクラシック・ロックのことをカビ臭いと言った若者の気持ちがすごくわかった。それはたぶん、今の音楽に共感することのないクラシック・ロック愛好者にはわからない感覚なのでしょう。若者になんかこのクラシック・ロックの良さと凄さはわからないのだといいたげ。
リズムの違い・・ああ。。
『SLY & ROBBIE GREETS LED ZEPPELIN』おもしろそう!!

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