2008/4/29 22:28
ルオーとマティス アート&クラフト
松下電工 汐留ミュージアム ルオーギャラリー開館5周年 ルオー没後50年 特別展 『ルオーとマティス』を鑑賞してきました。
マティスは私の好きな画家の一人。今回の展覧会にも人物の油絵のほか特徴ある切り紙絵も。
マティスが見たかったのはもちろん、彼と交流があったというルオーの絵との対比、類似に興味があったので。
二人は1870年前後にフランスで生まれ、パリの国立美術学校でモローに師事し、お互いに芸術的な共感と尊敬を抱きながら絆を深め友情をはぐくんだ間柄。
ルオーが描く絵は黒く太い輪郭線が特徴。14歳でステンドグラス職人に徒弟奉公したことも影響しているのでしょうか?
黒い縁どりと厚みのある絵の具が力強さを表現している一方で、伏し目がちの目や無表情な顔、背中を丸め、やや前屈みの姿勢が物悲しさを漂わせています。
解説によると、ルオーがピエロや娼婦といった社会の底辺に生きる人たちを頻繁に描いたのは、きらびやかな衣裳をまとった人々の内面に秘められた人生の苦悩や哀しみに惹きつけられたからで、そんな人物と自身を重ね合わせたからだろうと。
絵から受ける印象はマティスが陽、ルオーが陰。
対照的な二人が書簡を交わしながら生涯、友情を続けたのは興味深いところです。
最後に、なるほどと思ったのは彼らの師モローの最大の長所についての説明。
「学生を自分に倣って養成するのではなく、本人達に自分自身について発見させた。この教えのおかげで二人は独自の新たな表現を見出すことができた。」
