2008/7/15  10:33

長期投資は日本株で本当に有用か  投資

貯蓄から投資へというのは今の国策だ。明治以来の貯蓄率の高い日本(これも国策
だったが)での政策の大転換といってもいい。でも投資はやればやるほど難しい。
以前、金融機関のファンドマネージャーの友人から聞いたが「この業界で5年生き
残れる人はほとんどいない」そうだ。つまり5年やっていると相当優秀な人でも
どこかで穴をあけるということだ。この友人はアメリカのビジネススクールで
金融論を専攻し、理論はものすごい詳しい男だ。その時も何か聞きにいったのだが、
いくら金融理論や詳細な国際情勢などをつぶさに研究し投資しても、大負けする時
は1年に何回か必ずあるそうだ。

その難しい投資で、素人にもわかりやすいのが「長期投資」の理論だ。日本でも
アメリカでも過去100年くらいのチャートをみると右肩あがりだ。「平均」すると年率
10%以上で株価は上がっている。その波に乗ればいい。その具体例が株式投資だけ
で世界第2位の資産を築いたウォーレン・バフェットではないかと。
一見、具体例もあり分かりやすい。しかし、冷静に考えるとこの理論にも多くの
「穴」があることが分かる。

まず素朴な疑問として、日米とも過去100年は高度成長期もあったが、現在は成熟
経済に入り、特に日本の人口は減り続けるなかで経済成長は持続するかということ
である。
短期の経済予測は当たらないのが常識だが、長期的にはかなりいい線に収斂する。
言うまでもなく、日本の長期成長率はかなり鈍化する。株だけ独歩高とはいかない。

となると、日本株の長期投資の有用性は今後薄れることは間違いない。では途上国
に投資するのはどうか。BRICSなどである。確かに長期成長予測は日本より格段に
高い。しかし、株式市場が未成熟なため株価の上下が激しい。仕事をもっていると
心配でとても仕事に集中できないなどの別の問題が出てくる。この問題が意外に
恐いのだ。株式投資をしてお金も仕事も両方失う人は多い。
もう一つ、外国株投資で恐いのは「為替」だ。どんどん円高に向かうと現地の株価が
上がっても円建てではマイナスになってしまう。

結論的に「いい投資」は世の中になかなかないことになる。真相はそのあたりだ。
事実はそうなのに、営業マンは事実をいうと誰も自社商品を買ってくれないので、
自社の商品(投信や不動産ファンドなど)が世の中で一番よいものだと宣伝する
ことになる。
しかし、今の低金利でお金を寝かせておくのももったいないし、というジレンマの
中で海老養殖の詐欺事件などが起きる土壌があるのだ。

やはり言い古されたことだが、リスクとリターンを考慮し、できるだけローリスク
でミドルリターンを得る可能性が高いと考えられるものに投資するしかない。その
中立的なアドバイスをさせて頂くのが我々独立系のコンサルタントの役割なのだ。







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