2008/5/11 3:59
『4ヶ月、3週と2日』 映画
人気女性歌手が「高齢出産は羊水が云々」と発言して騒がれていた時、
何か論点が違うんちゃう?と感じていた。
日本も1985年に批准した女子差別撤廃条約で「いつ何人産むか」は
女性の自己決定権(リプロダクツ・ヘルス&ライツ)として盛り込まれている。
だから国家はもちろんのこと、親しい友人が結婚したからといって
「早く子供作ってね」など口にするなんてもっての外。
日本はまだまだこの件に関して無神経なんだわ。
1987年、ルーマニア、チャウシェスク政権下。
労働力確保のため堕胎はもちろん避妊さえ禁じられていた。
工学部の大学生オリティア(アナマリア・マリンカ)が
寮のルームメイト・ガヴィツァ(ローラ・ヴァシリウ)の
中絶を手助けするための1日を追う。
この娘、何やってんの?何でこんなに走り回ってんの?と疑問でいっぱい。
生来の姐御肌というわけではなさそう。友達思いでも反政府活動家でもない。
午前中張りがあってツヤツヤしていたオリティアの肌が、
深夜には頬がこける程げっそりとやつれ果てているのを見て気付く。
彼女を突き動かしているものの正体は自分の遺伝子を撒き散らすしか能のない
男性と男性優位社会に対する絶対的な不信感だと。
例えば、ガヴィツァの相手の男は一切出て来ない。
逃げてしまったのか、最初っからアテにできない男だったのか。
オリティアの恋人・アディも口には優しい言葉を連ねるが、
彼女の不安を理解しようとはしない。
そして、ベベ(ヴラド・イヴァノフ)と呼ばれる闇手術請負人。
人の弱みに付け込む変態ぶりに身の毛もよだつ。
そりゃ生理中や妊娠中の女を相手にすれば子供ができる可能性はない。
あ〜っ!気持ち悪い!
オリティアが引き換えに手に入れた物をどう利用するのか楽しみではある。
話に聞いていたほど当時のルーマニア市民が困窮している様子ではないのが意外。
若い女の子はちゃんとおしゃれしているし。闇ルートで外国製品も入って来てるし。
ホテル(外国人むけではない)ではメニューがあって食事が選べるし。
電気も点いてるし。同じ頃、他の共産圏はもっと酷い状況ではなかったっけ?
少なくとも戦時中の日本や今の北朝鮮よりずっとマシでは。
アディの家庭も結構裕福な暮らし。
共産国と言えども階級社会が存在していて、科学者は優遇されていたようだ。
女の子が、自由と収入源を得るために大学で理系の学問を修めようとするのは自然な流れ。
望まない妊娠で一生を棒に振る訳にはいかない。
これが過去の遠い外国の話だと思わないで欲しい。
日本の人工中絶件数は正式な届出があった数字だけで年間約30万件に及ぶ。
婦人科で順番待ちしてると診察室から「2ヶ月目では何もできないから、
家でゆっくり考えて 3ヶ月に入ったらもう一度いらっしゃい」と
医師のたしなめるような声が聞こえてきたり。
お金さえあれば安全に(でもないか)病院で処置してもらえる。
ま、男性や保護者の同意書をちょちょいと誤魔化す人もいるだろう。
問題はお金もない、相談する人もいない若い女の子がどれほど多いか。
避妊の知識も能力もない人間に子供が育てられるはずがない。
清純そうでいて事務処理能力のないガヴィツァのように。
「コウノトリのゆりかご」に預けることができるのは良心的。
学校のトイレを詰まらせたり、公園の汚物入れに捨てられたり。
国中で産めよ増やせよの大号令の中。
この映画が日本の近未来を描いたものでないと言えるだろうか?
http://www.432film.jp/
何か論点が違うんちゃう?と感じていた。
日本も1985年に批准した女子差別撤廃条約で「いつ何人産むか」は
女性の自己決定権(リプロダクツ・ヘルス&ライツ)として盛り込まれている。
だから国家はもちろんのこと、親しい友人が結婚したからといって
「早く子供作ってね」など口にするなんてもっての外。
日本はまだまだこの件に関して無神経なんだわ。
1987年、ルーマニア、チャウシェスク政権下。
労働力確保のため堕胎はもちろん避妊さえ禁じられていた。
工学部の大学生オリティア(アナマリア・マリンカ)が
寮のルームメイト・ガヴィツァ(ローラ・ヴァシリウ)の
中絶を手助けするための1日を追う。
この娘、何やってんの?何でこんなに走り回ってんの?と疑問でいっぱい。
生来の姐御肌というわけではなさそう。友達思いでも反政府活動家でもない。
午前中張りがあってツヤツヤしていたオリティアの肌が、
深夜には頬がこける程げっそりとやつれ果てているのを見て気付く。
彼女を突き動かしているものの正体は自分の遺伝子を撒き散らすしか能のない
男性と男性優位社会に対する絶対的な不信感だと。
例えば、ガヴィツァの相手の男は一切出て来ない。
逃げてしまったのか、最初っからアテにできない男だったのか。
オリティアの恋人・アディも口には優しい言葉を連ねるが、
彼女の不安を理解しようとはしない。
そして、ベベ(ヴラド・イヴァノフ)と呼ばれる闇手術請負人。
人の弱みに付け込む変態ぶりに身の毛もよだつ。
そりゃ生理中や妊娠中の女を相手にすれば子供ができる可能性はない。
あ〜っ!気持ち悪い!
オリティアが引き換えに手に入れた物をどう利用するのか楽しみではある。
話に聞いていたほど当時のルーマニア市民が困窮している様子ではないのが意外。
若い女の子はちゃんとおしゃれしているし。闇ルートで外国製品も入って来てるし。
ホテル(外国人むけではない)ではメニューがあって食事が選べるし。
電気も点いてるし。同じ頃、他の共産圏はもっと酷い状況ではなかったっけ?
少なくとも戦時中の日本や今の北朝鮮よりずっとマシでは。
アディの家庭も結構裕福な暮らし。
共産国と言えども階級社会が存在していて、科学者は優遇されていたようだ。
女の子が、自由と収入源を得るために大学で理系の学問を修めようとするのは自然な流れ。
望まない妊娠で一生を棒に振る訳にはいかない。
これが過去の遠い外国の話だと思わないで欲しい。
日本の人工中絶件数は正式な届出があった数字だけで年間約30万件に及ぶ。
婦人科で順番待ちしてると診察室から「2ヶ月目では何もできないから、
家でゆっくり考えて 3ヶ月に入ったらもう一度いらっしゃい」と
医師のたしなめるような声が聞こえてきたり。
お金さえあれば安全に(でもないか)病院で処置してもらえる。
ま、男性や保護者の同意書をちょちょいと誤魔化す人もいるだろう。
問題はお金もない、相談する人もいない若い女の子がどれほど多いか。
避妊の知識も能力もない人間に子供が育てられるはずがない。
清純そうでいて事務処理能力のないガヴィツァのように。
「コウノトリのゆりかご」に預けることができるのは良心的。
学校のトイレを詰まらせたり、公園の汚物入れに捨てられたり。
国中で産めよ増やせよの大号令の中。
この映画が日本の近未来を描いたものでないと言えるだろうか?
http://www.432film.jp/
2008/5/13 2:05
投稿者:かえる
2008/5/12 14:45
投稿者:はなこ(はなこのアンテナ)
三度お邪魔しますm(_ _)m。
>「早く子供作ってね」など口にするなんてもっての外。
日本はまだまだこの件に関して無神経なんだわ。
確かに…子供云々の話は結構デリケートな問題ですね。
友人の中には不妊症で子供を授からなかった人も何人もいるので。
私自身振り返って、無神経なところがあったかもしれません。
社会主義国って、階級闘争の結果生まれたはずなのに、
結局、共産党を頂点とする階級社会ができてしまったんですよね。
他者よりも優位に立ちたいという人間の性はどうにもなりません。
その人間が創り出すシステムなど、欠陥だらけですわ。
先日テレビで、産婦人科クリニックを閉鎖して
現在は10代の若者向けに性の相談窓口を設けている
ドクターが紹介されていました。
編集による印象操作の可能性もありますが、
どうも性行為に走る若者は家庭に居場所がない子が
多いように感じました。
そんなに生き急ぐことないのに。
心の寂しさが人肌を恋しくさせるのか?
もっと10代の今にしかできないことを、
楽しんで欲しいなあと感じました。
性に関する正しい知識も驚くほどない。
社会的に性の商品化が著しいなど、
大人の責任が大きいと思います。
この映画はあいにく都心でしか上映していなくて、
私は見に行けませんでした。
かえるさんのレビューで少しは理解できたかも。Thanksです。
>「早く子供作ってね」など口にするなんてもっての外。
日本はまだまだこの件に関して無神経なんだわ。
確かに…子供云々の話は結構デリケートな問題ですね。
友人の中には不妊症で子供を授からなかった人も何人もいるので。
私自身振り返って、無神経なところがあったかもしれません。
社会主義国って、階級闘争の結果生まれたはずなのに、
結局、共産党を頂点とする階級社会ができてしまったんですよね。
他者よりも優位に立ちたいという人間の性はどうにもなりません。
その人間が創り出すシステムなど、欠陥だらけですわ。
先日テレビで、産婦人科クリニックを閉鎖して
現在は10代の若者向けに性の相談窓口を設けている
ドクターが紹介されていました。
編集による印象操作の可能性もありますが、
どうも性行為に走る若者は家庭に居場所がない子が
多いように感じました。
そんなに生き急ぐことないのに。
心の寂しさが人肌を恋しくさせるのか?
もっと10代の今にしかできないことを、
楽しんで欲しいなあと感じました。
性に関する正しい知識も驚くほどない。
社会的に性の商品化が著しいなど、
大人の責任が大きいと思います。
この映画はあいにく都心でしか上映していなくて、
私は見に行けませんでした。
かえるさんのレビューで少しは理解できたかも。Thanksです。











おそらく見る人の性別や年代によって受け取り方が違う映画だと思います。
数ヶ月かけて日本全国で上映されるので、東京なら再上映があるかも?
日本のような伝統的農耕社会では「子供=労働力」「出産=一族繁栄」の
意識が根強いですから。一朝一夕には変えられないですね。
中絶するのは未婚の10代よりも30代既婚者の方が多いというデータもあって、
ほんとに男ってヤツは・・・もうちょっと後先考えられないんでしょうか。