2007/11/26  15:07

雪道を歩けば・・・  随筆

雪道を歩けば・・・
11月そうそうに函館に初雪が訪れました。初日はとてもかすかな雪でしたので、よく見ないと見逃してしまいそうでした。風がほとんどなかった日でしたのでゆっくりと斜めになって地面に落ちていました。地面につくとすぐに消える淡い雪でした。でもとても懐かしく感じました。「また会ったね」と心の中で語りかけました。僕の語り掛けには無関心のようでしたが、雪同士が何かひそひそと空中でささやきあっているように見えました。

ポプラやイチョウの葉もすっかりと歩道に落ちてしまい地面に張り付いていました。「ボケ」の木はまだとても濃い緑の葉を身につけており、この木がとても生命力があるのがわかります。「ボケ」の木に近づいてみますと、もうすでにとても小さくてアリくらいの大きさの赤い色のつぼみをたくさんつけていました。来年の春に咲かせる花を、もう準備しているのでした。

「ボケ」の木は僕よりも生命力にあふれているばかりでなく、もう来春の準備を怠りなく実行しています。少しだらしない僕よりもずっと立派です。北国で見るもう一つの樹木にも僕は感嘆しています。それは「ナナカマド」。落葉しても真っ赤な「ナナカマド」の実が真っ白な雪景色とは対照的にあでやかな姿を見せています。

嫁にするなら「ナナカマド」のような女性ですね。周りの木々の葉がすっかり落ちても、そして自分の葉が落ちても、小粒で真紅(しんく)の実をたわわに実らせ、その上に雪が積もっても、まだまだ冬の終わりまで衰えません。人間にたとえれば、周りの環境に負けずにしっかりと生きて行きしかもあでやかな姿を失わない美人と言うところでしょうか。「ナナカマド」と「ボケ」は僕が一番好きな樹木です。 −続く−



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