2008/5/8  13:48

さすらいの男(16)【サラ】  さすらいの男

ドアが開き、ゆっくりと車から降りる。
主役が遅れて到着。
父と母は内心冷や汗ものだろう。
大きな扉をくぐるとパーティ会場だ。
事前に事を知っているのだろう。
みんな私を見てひそひそ話している。
にこやかに愛想良く挨拶してくる人もいるが、
隣に連れているレイを見て訝しげな顔になる。
それはそうだろう。
なんたって今日は婚約発表パーティなんだもの。
しかもわ・た・し・の

「サラ、遅かったじゃないか。
 何をしてたんだ?」
「ごめんなさいお父様。支度に手間取ってしまって。
 なんせ今日はとても大事な日ですし」
父は駆け寄ってくるとちらをレイを見た。
如何にも邪魔そうに。
「とにかくあちら様も大分待たせてしまったのだ。
 早々に始めてしまおう」
そういってステージへ走っていってしまった…。
「行きましょう」
レイの手をとってお父様の背中を追いかけた。
父が何か、余計なことをする前に、
私がやってしまわないと!

この時に、私の運命がかかってるのだから!



コメントを書く


名前
メールアドレス
URL
コメント本文(1000文字まで)


RSS1.0