2008/5/12  12:10

需給引締めの中で伊藤忠は希望の星たりうるのか  分類なし

想像以上に国内需給がタイトになり、GSの淘汰が加速されそうな状況だ。
先行き厳しい噂から。

新日石は、秋の九石経営統合を機に、九州地区での他社とのバーターを縮小するという情報。
九石大分製油所は、原油タンカーが直接着桟できるうえに、新日石麻里布に比べて高度化されている。これを輸出に傾斜させるという。
そうなれば、麻里布の稼働率が上がり、中四国・九州の需給が締まる上に、他社とのバーターも切り捨てという状況が予想される。
もう1つは、これに関連しているのかどうか分からないがエクソンモービルの噂。
年内に東燃ゼネラル、極東から150km圏外へは供給しないことになるらしい。その先鋒として長野松本基地への供給を止めるという。
代理店を遠心分離機にかけてきたEMだが、儲かる地域、儲かる代理店に特化した戦略を加速する。内航船による横持ちもせず、どころかローリー持ち届けすら止めてしまうかもしれない。製油所だけの商売に集約するということか。
真偽はともかく、日本で改質装置にかけて20KLずつ陸送するよりも、外航タンカーで半製品(ナフサ)をアジアにぶちまけた方が手間がかからず、しかもマージンを高く取れるのだから、もはや元売は国内への安定供給を第二義に置き始めている。
暫定税率問題を機に、国内販売は一層減退が加速しそうな状況が追い討ちをかける。
供給量に合わせてGSの数を適正化すると公言しているようである。
            ◆
さて、このような市場の中で、今もっともきついのが商社系販社、フリート、大手卸の流通大手だろう。
住商石油の出光への売却、コーナンの(石油事業)伊藤忠エネクスへの売却、伊藤忠グループ石油事業の伊藤忠エネクスへの集約(エネクスを伊藤忠商事の子会社化)など流通大手の事業再編が始まっている。
フリートは金城湯池だった軽油の激しい減販と元売との力学の転換によってGS小売へ傾斜しているが、何分巨体だけに軽油のキャッシュフロー減退は厳しい。長距離トラックの中継地点という立地戦略は、各社とも共通している結果、同一地点にフリートが集中する傾向もあった。軽油減販の中で、立地が逆目に出ている。ガソリンの比重を高める戦略を強めているが、既存店との差別化は容易ではない。
卸は、余剰玉が輸出に出されるため量による特価引出しが困難になり、大手商社や上場企業の名前が通用しなくなっている。さらに収益源であったLPGの収益が悪化している。
したがって、LPG分野が先行しているように、流通大手の再編が活発なものとなる。どこかの元売との関係が強いという以外は、やっている業務は同様であり、扱っている商品にもちろん差別性がない。
一度、会社というベールをはずして、出荷基地、充填所、GS拠点だけを洗い出して、重複するものを統合し、システムも統合し、人員を整理し、その上に新会社を乗せるというぐらいの激しい再編を求められるだろう。

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ところで伊藤忠は製油所を持たないのだろうか。
今回のエネクスへの事業統合によって、国内販売特化から石油貿易も含んだ体制となっている。商事は原油を購入する力を持っているし、アジア地域への販売は元売よりも得意であろう(商社だから、あらねばならない)。国内は石油・LPGともに元売並みの販売網を築き上げてきた。
旧共石・昭石・大協といった民族系元売の精販ギャップを最大活用して成長したエネクスは、特石法撤廃以前の商社系成功モデルであった。しかし2000年に100億円近かった営業利益は漸減し08年3月期はなんとか50億円に。売上高営業利益率は1.7%前後だったが、ここ3年は1%を割り08年3月期は0.7%に低迷。また、株価低迷の影響もあろうが、純資産比率は2000年頃は36-37%あったものが32%台となり、競争への投資が思うようにリターンしない状況がうかがえる。
ただし、同社は商社系でもっともアグレッシブに販売網を拡大してきた迫力を持ち(カーケア関連のFC斡旋はいかがなものかと思うが)、実際、これだけのGS・LPG拠点と直売顧客を抱えているのだから、後戻りはないと信じたい。
            ◆
伊藤忠商事がエネクスを子会社化したのだが、今後どういう動きになるのだろうか。
商事が(第三者割当等)投資家を組織化するか外資を持ち込むかして、エネクスに新たな機能を強化する戦略なのか。あるいは元売や同業他社と統合する布石なのか。
エネクスの原価を下げて利益を高め、元売に左右されない供給体制のためには製油所を持ってほしいのだが。元売が横一線で国内をタイト化させるなら、国内供給強化という逆張りニッチ戦略もある。系列が流動化しているだけに、小売業者は大いに支持すると確信する。(ただし元売間でのバーターなど難しいかも)
もっとも、伊藤忠はかつて東亜石油で大ヤケドをしたトラウマがある。期待に反して、商事はエネクス売却なんてことを考えているかもしれないのだが。

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伊藤忠商事グループ石油事業統合の戦略イメージ(同社資料)



2008/5/28  15:44

投稿者:5月28日

iiiが国OO化を買収するそうですが、これってどおゆう事、、、

2008/5/20  23:22

投稿者:元九州人

管理人は本当にGS業界に詳しく、また、第三者的な目で業界の動きを冷静に評価されていますね。地域情報(取分け首都圏周辺)にお詳しく、脱帽です。
『伊藤忠は希望の星足りうるか』首題のコメントは
冷静な判断そのものでした。伊藤忠は伊藤忠エネクスに
国内だけならず、輸出入も含め、石油取引を集約化した。
ガス分野もJOMO・伊藤忠・大阪ガス・日商ガス等と提携し相当拡大しそう。アストモスの次に位置しそう。

但し、貴殿記載の通り、元売(特に外資系)は半製品(ナフサ)で東南アジアに輸出した方が、利ざやあり、
国内供給は絞りに絞り、価格を通していますね。
公取に伝えて欲しい程の『供給調整』は異常ですね。


2008/5/13  11:05

投稿者:チャーシュー

昭○シェルはどうなるのでしょう・・・?

2008/5/12  17:24

投稿者:ねじりハチマキ

貴重な情報をありがとうございます。
毎回、ドキドキしながら読んでいます。
何時までこの業界で、ご飯が食べれるか
分かりませんが、近所の八百屋のように
しぶとく生き残りたいと思います。

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