2008/5/12  20:33

萩往還250キロ完踏記8−261と303  マラニック

われわれはまず、おばさんランナーと、彼女と一緒に出発した何人かのランナーを追いかけることにした。5キロほど一気に坂を下ると、千畳敷の巨大な風車はあっという間に見えなくなった。西本の交差点を左に入ると、そこがエイドだった。通過時間を記録してもらう。「261と303です」とセットになって走っている我々は、相方のゼッケン番号もセットで申告する。おばちゃんランナーと前後しながら走っていた、左足のテーピングも痛々しい女性ランナーがおいしそうにカップラーメンを食べている。「どうぞどうぞ、なにをお出ししましょうか、カップラーメンもありますよ」と暖かい。「冷たいお茶をいただけますか?」「何も食べなくていいんですか、仙崎まではまだ遠いですよ」なごやんは用心のため、まだカップラーメンを食べないほうがいいだろうと踏んだ。ここから仙崎まではほとんど起伏がないはず。日が傾いて気温が下がってきているからうんと飛ばすだろう。今ここでおなかに入れて走ると、また夕べと同じことになってしまう。「ありがとうございます、まだおなかは何とかなるようです」とよとよさんが珍しく、ラーメンを食べようかどうか迷っている様子だった。彼は薬を飲むタイミングを計っていたのである。なごやんはすっかり忘れていたが、ボルタレンは6時間おきに飲まない効かないのだそうで、それも胃に何かをいれてから飲まないとひどい胃痛を起こすのらしい。ここから仙崎までいく前にボルタレンが切れてしまう時間帯だったかもしれない。
案の定、とよとよさんの足取りは少しずつ重くなってきていた。しきりに腰に手をやって痛そうな顔をしている。ボルタレンが効いているのか、それとも切れかけているのか、腰の痛みに薬は効かないのだそうだ。「腰がぴりっと来て…この前の馬刺しランのときと同じ症状だよ…」と不安そうに言う。一旦は治っていたかと思った腰痛の再発である。なごやんはこころを決めた。仲間を支えよう。大丈夫、痛みさえとれれば、先まで行けるよ。がんばって鯨墓まで往復して、0時には宗頭に入って少し休もう。

仙崎公園に次のエイドがあるが、とよとよさんはそこまでもちそうになかった。それまで併走していたテーピングの女性ランナーさんに「コンビニによります」と目で挨拶をしてコンビニに入った。「ここで早めの夕食をとりましょう。カップラーメンを食べて、ボルタレンを飲んで、痛みが引いてから出かけましょう」その代わり、仙崎公園のエイドと、青海島のキャンプ場はスキップする。おなかすいたら、帰ってきてまた仙崎のどっかのコンビニに入ればよい。キャンプ場の往復をスキップするだけで、遅れている我々はかなり時間を稼げるはずである。さすがに朝からうどん2,3筋とアイス2個しか口にしていなかったなごやんも気持ちよくおなかがすいてきた。コンビニに入って、カレー味のカップラーメン(普通サイズ)を買って出る。カレーのかおりが食欲をそそる。ありがたい、食欲が出てきたのだ。とよとよさんも食事を買ってきて、痛そうにしながら食べて、それから薬を飲んだ。
西の空が茜色にそまり、まもなく陽がゆれようとしている。おばちゃんランナーが−我々は途中で抜いたらしい−相変わらずマイペースでひょこひょこと走ってきた。なごやんが手を振ると、コンビニにピットインしてきた。「ちょっと調子が悪いので、ここで食事をしています」「私もそうしよっと」と言って、おばちゃんはなんかいっぱい買ってきた。おそば、ヨーグルト、ヨーグルト飲料…そして我々の隣にすわってもりもり食べ始めるので、よく召し上がりますね、というと、いえ、おなかの調子が悪くてね、と言う。やはりどのランナーも胃腸をやられるのがこの250キロというレースか。ありがたいことになごやんの胃腸はほぼ元通りに戻った。これから温度が下がれば、また元通りなごやんらしい走りができることだろう。しかし、宗頭でどれくらい休めるかが後半の走りにかかってくるだろうな…。とよとよさんはまだ苦しそうにしていたので、おばちゃんランナーは先に発っていった。それからもう一人、ステッキを持ったおじさんランナーもピットインし、我々のそばでお弁当をもりもり食べて、そして「お先に」と出て行った。彼らの背中には、なんとしてもゴールまで行こうとする気概があふれていて、好ましく思った。なごやんもゴールまでは決してあきらめない。とよとよさんも行こうよ、ぼちぼちとね。

再びとよとよさんが立ち上がって私たちが仙崎公園を通過したときは7時を過ぎていたと思う。もう、道の反対側に渡って通過時間を申告するのも面倒だった我々は、「ゼッケン番号は?」と大声でたずねられ、「261と303!」と怒鳴り返した。先を急ごう。と、K武さんが鯨墓の復路を走ってきて、驚いたような顔でなごやんを見る、「まだ走ってたの?」…失礼な!なごやんは強いのよ。少々吐いたくらいでへこたれるタマじゃないわ。とよとよさん、いくわよ!どれだけかかっても瑠璃光寺まで引っ張ってっちゃる!!



2008/5/14  12:16

投稿者:まるちゃん

とよとよさんに励まされながら進んでいたなごやんさん。
この辺から、立場が逆になってきましたね〜。
う〜ん、実に頼もしい!
二人とも、ゴール目指してがんばれー!!

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