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■映画・ビデオ
スレッドアイコン 「KYOKO」&イランはじめエスニック映画
日本国内 スレッドマスター:- 投稿日時 2004/2/20 23:08
アクセス数:3674 更新日時 2005/7/18 2:07
自分の映画ベスト20は、ジェレミー、いそしぎ、ふたり(大林宣彦監督)、男と女、ライアンの娘、オズの魔法使い、旅情、卒業、おもいでの夏、ある日どこかで、カサブランカ、さびしんぼう、ローマの休日、愛人/ラ・マン、夢(黒澤監督)、幻の光、シェルブールの雨傘、時をかける少女、ベニスに死す、悲しみよこんにちは・・みたいな感じですが、それらの別枠として、村上龍監督の「KYOKO」(1995)があります。

高岡早紀演ずるヒロインのアメリカ〜キューバロードムービーテイストなんですが、当時恵比寿ガーデンプレイスで見たこの映画を思うと、ある種のバイタリティーを持ちたい・・と思う。ビデオも買って、最近見直したりはしてないけれど「KYOKO」、見て感動した方、いらっしゃいませんか? 上記、またそれ以外の映画のことでもOKです!

出版物の表紙で使用許可受けたものは著作権表示(C)を付けてアップすることにします。

一応自分の他のスレッドです。
「About ユーミン」(←つれづれ日記みたいな感じもありますが・・)

「遍路」(←ショート・ストーリーです。よろしかったら読んで、何か感想あればいただければ嬉しいです。)

「自分を支えた(救った)この1曲!」(←そのままです。)

淀川長治さんの「KYOKO」解説

(C)幻冬社
 
ページ 1|2|3
33 「白い風船」
投稿者:- 投稿日時 2004/7/18 11:28:01
更新日時 2004/7/18 11:28:01
キアロスタミ作品の助監督を務めていたジャファル・ハナピ監督の「白い風船」('95)(←関連サイトです)を見ました。久方の子供が主人公のほのぼのイラン作品でした。白のブラウス、チャドル、タイツ+赤のスカートのヒロイン、正統派美少女・・とは違った気がしますが色んな表情がキュート!でした。

ストーリーは「運動靴と赤い金魚」+「友だちのうちはどこ?」のような・・というか。(イランでは新年に家庭で金魚を飾る風習があるらしく)気に入った金魚をやっと買ってもらえることになった少女が店への途中で母から渡された500トマン札(金魚1匹100〜200トマンらしく・・)を道脇の細かい鉄柵に覆われた溝に落としてしまい、兄と共に色んな人々に掛け合いながらそのお札を取ろうとする・・という、何ということのない話で。

でもやはり彼らにすればそれは超「重要事件」なわけで、まともにかまってくれない人、出来る範囲で気にかけてくれる人、ただ興味を持って話しかけてくる人、親身になって協力してくれた風船売りの少年etc色んな人々との接触が子供の目線を通して描かれておりこちらもつい「もう少しちゃんと聞いて協力してあげればいいのに・・」という気にさせられるのは「友だち・・」の時に似てた気も。

ラストの、風船売りの少年に残された一つの白い風船の映像が「運動靴・・」の時の金魚同様、何か象徴的で・・私は「用が済めばあっさりと別れていくけどその時共にに過ごした暖かな時間の象徴」?とか感じました。
32 「セプテンバー11」
投稿者:- 投稿日時 2004/7/5 01:53:33
更新日時 2004/7/5 01:55:12
サミラ・マフマルバフも参加している、9・11テロを題材とした世界各国の11人の監督作品のオムニバス「セプテンバー11」('02)(←関連サイトです)を見ました。

エジプト、ボスニア・ヘルツェエゴビナ、アフリカのブルキナファソ、メキシコ、イスラエル、インド等様々な国の監督の作風が垣間見え、興味深かったのもありますが、様々な切り口での「あの日」(の余波)
が描かれており、あらためてまさに世界中の人々に何らかの形で影響を与えた出来事であったと。

個人的にはクロード・ルルーシュ監督(「男と女」・・懐かしい!)のラブストーリー仕立ての作品や、ショーン・ベン監督の、家族を亡くし孤独な男性の生活の中にTVの画像の形であの事件をからませた作品が叙情的には心に残りました。

インパクトが強かったのは、ケン・ローチ監督の、イギリスに亡命したチリ人がテロの被害者に送る手紙の形で、’73年9月11日に母国で起こったアメリカの干渉による人民の政府アジェンテ政権に対する軍事クーデターによる犠牲者はアメリカのテロの10倍以上であること等を語り、「もう一つの9・11」を題材にしている作品で、「妙な因果」を感じてしまいました。

でもサミラの作品ではアメリカの報復に備えてレンガでのシェルター!造りにいそしむ無邪気なアフガン難民の子供や、ブルキナファソの監督の、街角でビン・ラディンに似た男を見かけ、懸賞金目当てに仲間と共に彼を捕らえようとする貧しい少年のちょっとコメディタッチの話等、あの事件の重大さにかまっておられず日々生きていくのに精一杯・・みたいな、それも紛れもない実情・・の姿も印象的でした。

31 Re:30
投稿者:- 投稿日時 2004/6/30 01:53:54
更新日時 2004/6/30 02:20:04
映画部長さん、再び投稿ありがとうございます。

自分の近隣の図書館でもたまに上映会があり、無料なのは嬉しいですが、あまり渋めの作品上映はなく、ご当地でイラン映画上映会!とは羨ましいです。書いていただいている中、自分が見た「運動靴・・」「太陽は・・」「少女の髪留め」以外は初めて知りました。

調べてみると「スニーカーの少女」「私は15歳」は共にラスール・サドレアメリ監督作品で、15歳の少女が主人公で、前者は青年との交際を禁止されて家出してしまう少女のロードムービーで、後者は、監督によると「イランの社会では母親はとても大切にされているので、この妊娠した少女は、きちんと生んで育てる、という選択をする」とのことで、どちらも興味深いです。

子供を主人公にしたイラン映画では、そういえば素朴な少年モノしかビデオで見たことがなく(「少女の髪留め」の少女は、アフガン難民の象徴らしく一言も言葉を発しない影のようでしたし・・)そういう思春期の自分の意志で行動していく少女の物語もあるんですね。本当にイラン映画、思ったより幅広いです。

日本の15歳の少女達・・まあ多種多様かとは思いますが、「妊娠→母になる」という自覚をどのくらいの割合で持っているか?というと疑わしい気はします。

またよろしかったらご投稿下さい!
30 マジド・マジディ
投稿者:- 投稿日時 2004/6/28 09:30:56
更新日時 2004/6/28 09:31:50
 7月上旬11日間、当地図書館が所蔵しているイラン映画の
フィルム上映会が行われます。
参考まで上映作品のラインナップを紹介しておきます。( )は製作年。
 マジド・マジディ監督作品
「父」(96)、「運動靴と赤い金魚」(97)、「太陽は、ぼくの瞳」(99)  
「少女の髪留め」(01)「ぼくらのオリンピック/裸足でヘラートまで」(02)
 他の監督作品
「ぼくは一人前」(98)、「スニーカーの少女」(99)、「ささやき」(00)
「私は15歳」(02)
 以上9本が上映されます。
 
 「私は15歳」。15歳で妊娠という境遇を乗り越えるたくましさ。
日本の15歳はどうなんだ?と、ついつい比較してしまいました。
29 徹子の部屋
投稿者:- 投稿日時 2004/6/28 03:42:31
更新日時 2004/6/28 06:58:45
22日放送分、録画して見ました。噂の美人姉妹、姉24歳のサミラは肝の据わったエキゾチックな美人で妹15歳のハナは年齢なりのキュートな第一印象・・今回の彼女達は、イラン映画や映画祭シンポジウムを通して自分が初めて見た「チャドルをまとっていないイラン女性」で、イスラムの国出身の、というよりは現代的な異国の一芸ある女性達、と感じました。

ハナは8歳で普通の学校をやめて(やめられるんだ・・)、姉と共に父マフマルバフ監督の映画学校
で学び始めたというようなエピソードからも、やはり巨匠である父の影響、英才教育を受け、映画に対する情熱、「カメラを道具ではなくペンのように使って人に自分の意志を伝える」というような哲学も受け継いできたようで、才能を開花させるファミリーとしての結束も大きい気が。

彼女達の実の母は昔ガス爆発事故で亡くなったらしく、そのことについて徹子さんから「おつらいことだったでしょう・・?」と振られた時、サミラが「まあ、それが人生です」と表面上割とあっさり答えたの
が、なんだかイラン映画「そして人生はつづく」のイメージがダブって印象的でした。

「徹子の部屋」は普段あまり見る習性がなく、教えていただかなかったら、そのまま見逃していた可能性大です。Yotakoさん、本当にありがとうございました。たまにイラン映画をご覧になるそうで、また折あらば投稿して下さい。
28 Res:27
投稿者:- 投稿日時 2004/6/19 23:59:40
更新日時 2004/6/19 23:59:40
Yotakoさん、投稿、番組のお知らせありがとうございます。
「カンダハール」のあの場面、本当にシュールで痛ましくも美しく、印象的なシーンでした。マフマルバフって全員が映画監督!のすごい一家みたいですね。テレビ朝日に確認したら、姉妹が出るのはやはり22日(火)放送分らしく、私も忘れず録画するつもりです。

「りんご」はじめハナやサミラの作品、なかなかビデオ店に見当たりませんが、先日、サミラが参加している、「セプテンバー11」という11人の監督による9・11テロをモチーフにしたオムニバス作品を発見したので、そのうちに見ようと思ってます。

今日ハナの「ハナのアフガンノート」(撮影時13歳・・というのも興味をそそられます)、来月3日サミラの「午後の五時」という新作が公開され(銀座テアトルシネマ)、どちらのチラシにも黒柳さんのコメントが載っており、親交があるのか?とにかく注目してるみたいですね。
27 イラン映画、いいですね
投稿者:- 投稿日時 2004/6/17 22:52:21
更新日時 2004/6/17 22:52:21
Autさん、こんにちわ。
私もときどきイラン映画を観ます。
『太陽は僕の瞳』は、ここも砂漠の国・イランなのかと、あまりの美しさに驚いたものです。
『カンダハール』の、義足が空から降ってくるあのシーン、ただただ圧倒されました。
他にも、モフセン・マフマルバフ監督の長女であるサミラ・マフマルバフの長編第一作目である
『りんご』もおもしろかったです。世間から見れば虐待・監禁、でもそれはひとえに父の愛情・・・
実話というところがすごいですね。

で、そのサミラ・マフマルバフ、ハナ・マフマルバフ姉妹が、6月22日にテレビ朝日の
「徹子の部屋」に出演します。日にち等は変更するかも知れないので、毎朝確認しましょう。
もとユニセフの親善大使の玉ねぎおばさんと(今も?)、つねに戦争の火の粉が
ふりかかってくる国・イランの若き女性映画監督、興味深い話が聞けそうですよね。
(ビデオ録画しなくちゃ)
26 Res:25
投稿者:- 投稿日時 2004/6/16 01:56:40
更新日時 2004/6/16 01:56:40
映画部長さん、投稿ありがとうございました。映画祭のシンポジウムにこの作品の主演女優ファタメ・
モタメダリアが来ており、映画での役よりは印象がソフト、でも質問への応答の様子がとてもシャープで、聡明な美人女優・・と感じました。

「べマニ」も、女性問題を扱った作品とのことで興味があったのですが、今回日程が合わず残念ながら見られませんでした。

何かイラン映画ご覧になられる機会があれば投稿お待ちしております!
25 ふたりのミナ
投稿者:- 投稿日時 2004/6/14 11:06:18
更新日時 2004/6/14 11:06:18
 2年前の9月に見ていました。
 イランの女性はたくましいという印象を、覚えています。。
 市の図書館がこの映画や「ベマニ」はじめ、数本のイラン映画を所蔵
 しているので、次回ホールでイラン映画特集をした時には、見落とし作品を 
 チェックしたいとおもいます。
 
24 「イラン映画祭・その2」
投稿者:- 投稿日時 2004/6/14 02:19:40
更新日時 2004/6/14 04:30:53
先週も、結局2本、そして都合がついたので無料のシンポジウム「イラン映画の女性」に行って来ました。観客の方を見回してみると、年齢層は様々、男女比も同じ位・・心なしか女性はエスニックなファッションの人が多かったのかも。

色んな国際映画祭で受賞している作品らしい「クスノキの匂い、ジャスミンの香り」('00)は、妻に先立たれ、周りの人々の死にも直面し、自らも心臓病を抱えている映画監督が、ドキュメンタリーの名目で自分自身の葬儀の映画を撮る決意をし、その準備の過程でとにかく今を生きているという安堵を得る・・というちょっと皮肉っぽい内容でした。その監督の、生と死の狭間をさまようような心象風景としての水辺や山野、平原の映像が今までビデオで見たイラン映画に負けず美しかったです。

「チャザベーへの旅」('95)は、映画監督と、映画音楽担当の音楽家が、かつてイラン・イラク戦争の激戦地だった砂漠でのロケ中に、タイムスリップして実際の戦場に入り込んでしまい、右往左往しているうちにラストには無事現在のロケ地に戻る・・という「異色の戦争映画」とのことで、ちょっと「カンダハール」を見た時のような、不思議な作品を見た・・という感じでした。

映画監督は、紛れ込んだ戦地で、すでに戦死した何人もの武装した友人に会い、その友人達も不自然さもなく彼らを受け入れ、共に戦闘の最前線での緊迫した時を過ごすのですが、監督の方は、戸惑いながらも状況を受け入れ・・というか、イラン兵に協力しようとするのに対して、音楽家の方はどうしても目の前で兵士が次々殺されていく様を受け入れられず、隊長に「もうやめさせろ!無駄に死なせるな!」と詰め寄る場面が印象的でした。

まあSFじみてはいますが、ふと、「月光の夏」「君を忘れない」のような特攻隊の悲哀をテーマにした邦画の撮影中、その映画スタッフが、実際の特攻隊の出撃地にタイムスリップしたなら・・余程確固とした思想なり信念なりの持ち主でない限り、人道的というか、反射的に・・というか、普通、やめさせようとするだろうな・・などと思うと、この作品は、戦場に、普通に暮らす現代人を不意に放り込ませることによって、戦時中の人間のある種異常な「マヒ感覚」を見事に浮き上がらせてる効果があると。

戦争映画自体、見たのは久しぶり・・正直あまり食指の動く題材のものではなかったですが、この作品は、確かにちょっと異色・・というか、兵士が音楽家の携帯を使って、すでに自分が亡くなったものとされている現代への家に電話をかけても、いたずらにしか思われなかったり、会えるはずのない友人達が再会し、また互いの世界へ別れていく切ない要素も織り交ぜられた、秀作だったと思いました。

23 「イラン映画祭」
投稿者:- 投稿日時 2004/6/7 02:38:40
更新日時 2004/6/7 02:39:04
前日、ぴあの前売りを買おうとしたら、会期中どの作品もすでに売り切れ・・で、当日券でとりあえず2作品見てきました。そこそこに会場の座席も埋まっており(もしかしてガラガラ?とか予想してましたが)、会場の外でもペルシャ絨毯の展示、チャイハネ(喫茶)コーナー、イラン映画関連の書籍販売等があり、民族音楽が流れ、それなりに雰囲気も味わえました。

1本目「ふたりのミナ」('00)は、キャリアウーマン(初めてイラン映画で見たプロの女優ファテメ・モタメダリア・・目鼻立ち的にはカトリーヌ・ドヌーブの入ったメリル・ストリーブのイラン系・・というか)が、夫(イラン系「名探偵ポアロ」のデビッド・スーシェのような)との離婚申請のため出かけた役所で、無理やり結婚させられそうな同名のミナという娘を連れて逃げる・・というドタバタコメディーで、結構笑いも起こってました。コメディー自体、見たのが久しぶりでしたが、なかなかイケてたと思いました。

チャドルこそ身にまとってるけど、携帯片手に運転してたり、オフィスでパソコンに向かってたり、男性とガンガン言い合ってる雰囲気は、ハリウッド系映画とあまり変わらない感じで、イラン女性の現代的な面が初めてうかがえました。おとなしく絨毯織ってるだけじゃないんだなっていうか。

2本目「街の陰」('01)は、ある一家に色々な問題が起こり、「近代化する都市テヘランの暗部に目を向けた力作」とのことで、その一家の主婦の嘆きで終わるあまり希望がないラストでした・・ただ貧しくても、母の不肖の息子に対する変わらぬ愛情等、互いを思いあう家族の団結というのはひしひし伝わりました。あと、レストランでの料理や、小さい子供は普通に西洋的な服装してること等、街の様子そのものが、もの珍しかったりしました。

22 Res:21
投稿者:- 投稿日時 2004/6/7 01:45:21
更新日時 2004/6/7 01:45:51
Atarime3955goさん、「KYOKO」投稿ありがとうございます。嬉しい^_^;
私も正直、他の村上監督作品は(「だいじょうぶマイ・フレンド」は未見ですが)う〜ん・・って所です。「ラッフルズホテル」は映像的には綺麗な面もあったりした気がしますが。やはり原作の方のインパクトの強過ぎもあるんでしょうか。「KYOKO」、しばらく忘れてました・・思い出して元気出そう。

「マイフレンドフォーエバー」のジョゼフ・マゼロは映画史上初めてエイズで死んだ少年役なんです
ね。ちょっと記憶が曖昧ですが、多分ビデオでも未見です・・死が含まれてるのは悲しいですが、少年2人の純粋な友情にはジーンときそうですね。折あらば見てみたいです。
21 kyoko
投稿者:- 投稿日時 2004/6/6 22:10:38
更新日時 2004/6/6 22:10:38
私も・・・「KYOKO」には、感動致しました・・・
村上龍氏の作品では、これが、一番好きであります。
極端に言いますと・・・他の作品は、私は、好きでないです。
この作品は、村上氏の作品の中では、異色なのでは??

私が一番好きな映画は「マイフレンドフォーエバー」です。
これもエイズが、問題な話しですが・・・何度見てもボロ泣きであります。

では・・・。
20 「ホームワーク」
投稿者:- 投稿日時 2004/5/30 19:29:18
更新日時 2004/5/30 19:35:02
アッバス・キアロスタミ監督作品に戻って「ホームワーク」('89)(←関連サイトです)を見ました。先々週はたまたまというか、映画、ビデオで3本日本の中高生にスポット当てた作品を見て、「花とアリス」のバレエなんて、久々に一応先進国の若手のプロの俳優の「技」見たり!で感動でしたが、やはりイランの素人の子供達の素朴な魅力にも、改めてほのぼのしました。

この作品は、ある小学校の生徒一人ずつに監督が「宿題」についてインタビューしていくドキュメンタリー形式ですが、結構教師中心の知識詰め込み授業傾向が浮かびあがっていて、そう言えば「友だちのうちはどこ?」でも、「ちゃんとノートに宿題をやってこない」だけで退学を言い渡されそうな友だち、という設定が背後にあったし・・日本じゃそんなこと言い渡すと教師の立場が危うくなりそう。

宿題を巡っての色々な苦労(手伝ってもらうべき親が3、4割文盲だったり、様々な家の事情があったり、罰を受けたりetc.)を各少年が語り、ストーリーらしきものはないのですが、一人一人のキャラクターが、シャイだったり気が強そうだったり気難しそうだったり・・その表情が楽しめたというか。

冒頭や合間の、校庭での朝礼の場面で、生徒達がマホメットへの賛美と共に「イスラムは勝つ。西と東を倒せ!」「フセインは地獄に落ちろ!」等と号令と共に叫んでる場面等は、ちょっと異様な光景でしたが、撮影された'87頃の、イスラム革命後の異文化排斥の風潮('97に「文明の対話」を提唱するハタミ大統領が就任して改革に着手する前)や、当時イラン・イラク戦争中だったこと等もしのばれますが、やはり教育面にも良かれ悪しかれ宗教色の圧倒的な影響力の強さがうかがわれたり。

作品として、ビデオやDVDの表紙にも大きく写ってる、泣き虫の味噌っ歯の少年・・教師に罰を受けたことが一部トラウマになっている気の毒な過程もあるのですが、友達がそばにいないと不安がる彼が「運動靴と赤い金魚」等の主役の少年達に負けず劣らずすご〜く天然な味があり、何だか彼の場面は繰り返し見てしまったんですが、彼を数ある少年達のラストに持ってきた所なんか、なかなか憎い!構成で、この地味な作品をうまく締めてる監督の手腕を感じたりしました。

19 「ラブ&ポップ」
投稿者:- 投稿日時 2004/5/23 22:35:45
更新日時 2004/5/24 00:09:52
前々回のNHK教育テレビの「トップランナー」というインタビュー番組に、もうすぐ「キューティーハニー」公開だから・・もあってか庵野秀明監督が出ているのを見ました。同監督は、先月岩井俊二監督が俳優として出演してるので見てみた「式日」の監督として知り、同番組で、アニメ畑出身で「新世紀エヴァンゲリオン」の方だった、というのも初めて知りました。

今カンヌ映画祭でも押井守監督の「イノセンス」という作品が出品されているようで、番組で庵野監督も、日本と海外のアニメの違いについて「海外のアニメは観客として子供しか想定していないが、日本のアニメは大人も想定している」旨のことをおっしゃっており(コミックについても以前同様なことを聞いた覚えが・・)、日本のアニメの評価は高いのでしょうが、自分は宮崎駿監督作品以外は馴染みなく、庵野監督の評判についても未知でした。

「自分が日本の映画界でトップランナーに見えるとしたら、それは、実は周回遅れのトップですよ」とかおっしゃって、司会の武田真治にうけてましたが。アニメと実写の違いについて「アニメは自分で人物を動かせるが、実写は思うように展開しない・・そのうまくいかなさが面白い。勝手に動いてくれる・・という所が」みたいなこともおっしゃっていてました。

あの「式日」の、ちょっと感覚的についていきにくい・・と思った、少女の住むアバンギャルドなビルや少女のメイク、繰り返されるセリフ等も、アニメの感覚で監督の頭に浮かんだ「絵」を強引にそのまま実写に当てはめようとした・・と思えば妙に納得できる気がして、他の実写である「ラブ&ポップ」('01)(←関連サイトです)、大分前ですが村上龍原作を読んだことあるし、イラン映画お休みして見てみました。一応村上つながりだしここに書きます。

やはり評価が分かれる作品なんだろうなあっていうか。広角レンズ用いたり、とにかく360度どこからでもあり・・のようなめくるめく人物ショット、音楽の使い方。映像的には、私は、それなりに楽しめた・・という感じでした。

冒頭のサティーのピアノ曲にのせての少女のナレーション(担当は河瀬直美・・この人って確か結婚して名前変わった気がするけれど「萌の朱雀」の監督・・今もう映画製作してないんでしょうか?・・この作品は、珠玉の名作!という感じで好きでしたが)は一応「文芸作品のオープニングの香り」が微かにしましたが。

そしてラストの、渋谷のドブ川に少女たちがルーズソックスを浸しながら歩いていく場面で流れる、ヒロインの少女が音程も危なっかしく歌う名曲「あの素晴らしい愛をもう一度」!には全く意表をつかれました。でもこのアンバランスさが、この作品の中身・・というか、村上氏が原作のあとがきに書いている、取材した「彼女たち(援助交際をする女子高生)が非常にまともで、洗練されている・・」という「まとも」な部分の象徴があの爽やかな歌なんだろうか?・・と思ったり。

自分がまさに今欲しいブランド品のため、お金を得る手段としての売春に罪悪感を持たず(教えられず)、社会の中に、そうして実際自分たちに報酬を渡す人々・・という土壌があることを見抜いている
という点を、村上氏は「ほめ言葉」という意味でなく「洗練」という言葉で表している気がしました。

でもやはり、この作品は、映画ではキレた青年役浅野忠信に、少女に対して半ば暴力と共に言わした「名前も知らないような男の前で、裸になったりしちゃだめだ、それを知ったらすごくいやがる人がいるんだ・・」というセリフで、少女の、指輪を買う計画がうまく機能しなかった設定で、氏が間接的に少女達にに警鐘を鳴らしている・・作品だと。(その警鐘が、今売れているらしい、氏の「13歳のハローワーク」につながって・・いるかどうかはわかりませんが)

かなり原作に忠実に作られた作品ではありましたが、もう少し少女達の内面の動き(空虚なら空虚なりに)を追う流れもあってもよかった気もしました・・別に、そもそも原作が、大人に対する教訓的なものではないと思うのですが、先週たまたま、岩井監督の「リリイ・シュシュのすべて」という思春期の問題作を見たせいもあるのですが、まあこの年代の人達、(仕事上一部接触があり)それぞれがかかえるバックグラウンドまでは踏み込めないけど、せいぜい真摯に接するしかないかななどと思いました。

(C)幻冬社
18 「オリーブの林をぬけて」
投稿者:- 投稿日時 2004/5/16 02:55:59
更新日時 2004/5/17 23:38:51
ジグザグ3部作3作目の「オリーブの林をぬけて」(94')(←自分の投稿分でこの色の作品名は関連サイトとリンクさせてますので、クリックしてご覧下さい)イランの風にそよぐオリーブの木々、「太陽は僕の瞳」での田園風景に劣らぬ伸びやかな平原の自然描写も美しく、思わず繰り返し見ました。

ストーリー的には前作「そして人生はつづく」のメイキング的で新婚夫婦役を演じたカップルの、現実での逸話を取り入れていて・・でも結局ここでもこのカップル、「少女の髪どめ」同様最後まで一言も口をきかずじまいで。ただひたすら「101回目のプロポーズ」の武田鉄也か「バタアシ金魚」の筒井道隆か・・という感じの思い込み激しく押しまくり・・の男性が一方的に寡黙な女性にアタックしていて。

ピーコは「こんなまどろっこしい話は嫌!」中野翠は「変なカップルだけど、なかなかいい」って評みたいだけど・・私はこの男性の朴訥さがストーリーに溶け込んでいて微笑ましい感じがしました。

イラン映画は検閲が厳しいゆえ、子供を用いた作品が多いらしく、ならばラブストーリー作品の製作自体、難しいのでしょうが、イランの恋愛事情って?どうなっているのか・・この作品見ると一夫多妻制だからって必ずしも婚姻を結ぶ際男性がデーンとしてるわけでもなさそうだし。

まあそういうエピソードも含めて、大きくなってた「友だちのうちはどこ?」の主役、準主役の兄弟が見学の際小道具に使う植木鉢を家から持って来てたり、映画作りという現場でのアットホーム的な暖かさのある作品で、目に優しい緑の自然描写にしろ、何だか「ヒーリングムービー」みたいな気が。

ラストのロングショットは映画史に残る名ショット!らしいですが、確かに、女性がスタスタと植木鉢を抱えて歩き、後を男性が追っていたジグザグ道、その坂の向こうのオリーブの木々+平原の風景は、遅ればせながらスクリーンの中の「憧憬の地」(これはちょっと行きそうにないですが)に登録、でした。

17 「そして人生はつづく」
投稿者:- 投稿日時 2004/5/9 23:06:01
更新日時 2004/5/9 23:06:01
図書館の映画のコーナーに、「友だちのうちはどこ?」の製作ノートやキアロスタミ監督と黒澤監督の対談等の内容の本があったので思わず借りました。表紙(↓)は「友だち・・」のポスターのようで、少年が隣町にでかけるため登ってた道もこんな感じのジグザグ道で。

素人を使う上でのこだわりや、シナリオのために感情的な準備をしてあげる色んな作業(子供たちに本当に!宿題をさせたり、子供を叱る母親役のために実の子供を連れてきたり・・)、イラン映画の制作費は10万ドルくらい(1千数百万円くらい・・やっぱ安い!んでしょう)等書いてあり、色んな場面のメイキング本としても興味深く、もう一度「友だち・・」見ようかと思ったり。

ジグザグ道3部作の2作目「そして人生はつづく」は、’90に起きたイラン大地震後、映画に出た少年たちの安否を気遣い、監督が現地に出かけた・・という実話を元にしていて、でも道中の壊滅的な被害を受けた家々や片づけをする人々の姿は実際の光景で・・ドキュメンタリー&フィクションが
入り混じった、やはり新鮮・・と言っていいのか、不思議な感覚の作品でした。

日本で阪神大震災の復旧場面を映画に・・なんて監督がいたとしたら、やはり色々問題が起こっていそうで。お国柄の違い・・といえばそれまでだけど、起こったことが災害であってもそれを題材、映像に取り入れる・・ってある種のダイナミックなパワーっていうか。発想の自由さっていうか。

家をなくしてキャンプ生活を送る人々が、それでも開催中のワールドカップを見ようとして丘にアンテナを立てようとする場面なんて、いくら心痛なひどいことが起こっても、人生つづいていくんだから・・みたいなやはり「あきらめ」&「開き直り」的パワー・・大平原のジグザグ道をヨタヨタ登っていく監督の小さな車もそういう暗示的メッセージのような光景でした。

(C)晶文社
16 「友だちのうちはどこ?」
投稿者:- 投稿日時 2004/4/30 22:58:58
更新日時 2004/5/16 20:44:03
たまたま「風の絨毯」を見たのがきっかけで、初めて手を伸ばしたイラン映画、国際的評価は高い・・
というものの、マイナーなイメージしか持っておらず、どうせレンタル店にも数本しかないだろう・・という予想よりは品揃えがあり、しかもなかなかどの作品も今の所ハズレがなく思わぬ収穫!というのが正直な所です。

パターン的に週1、2本の鑑賞・・というペースもありますが、このマイブーム当分続きそうなので、一応スレッドタイトルにも加えました。もしイラン映画に関してコメントある方がおられたらぜひお聞き出来れば・・とも思います。

今回はアッバス・キアロスタミ監督の「友だちのうちはどこ?」(’87)を見ました。さすがに慣れてきましたが、素人の少年達、そして実際現地に住む人々を用いての作品、しかも単に「間違えて持ってきた友人のノートを返しにいく」というだけのプロットでこういう1本の作品を作ってしまう・・というのが感嘆、でした。それは本当にかなりの手腕、というか映像的な構成力もあってのこと・・とも。

道中はイラン版尾道、というような入り組んだ迷路のような路地裏、石畳の坂道、急な階段の連続
で(この作品は同監督の「ジグザグ道3部作」の一つらしく・・「尾道3部作」があるのも偶然なのでしょうが)、とにかく「運動靴と赤い金魚」の少年がひたすら妹の靴のため必死でマラソンを走ってたように、「ノートを返さなくては・・」という一心でひた走り、少年の家を探し歩いていた姿、心が潤うというか。

途中、先を急ぐ少年にあれこれ自分の都合を押し付ける大人の身勝手さも描かれているけど、ヨタヨタ道案内をしてくれた老人もいたりして、実質無益ではあった少年の旅はちゃんと見守られていた
・・みたいなちょっと暗示的な鮮やかなラストでした。

15 「カンダハール」
投稿者:- 投稿日時 2004/4/25 13:33:57
更新日時 2004/4/25 13:33:57
マジッド・マジディ監督の他の有名作品らしい「バダック〜砂漠の少年」は見当たらず、とりあえず他のイランの監督作品でレンタル店にあるものは見ようと思い、モフセン・マフマルバフ監督の「カンダハール」('01)があったので、見ました。

これはアフガニスタン題材で9・11テロの8ヶ月前に撮影されたものだったけど、封切りが報復テロの頃だったこともあり、世界中の注目を集めた作品だった、ということは後で関連サイトを見て知りました。

知的な美人のヒロインはさすがに今回はプロの女優だろうな・・と思ってましたが、サイトでは、役柄の設定と同じくアフガニスタンからカナダに亡命したジャーナリストで、他の出演者もオール素人らしく。

人形の形をした爆発物に触れぬよう指導を受けてるチャドルをまとった現地の少女達、タリバンの神学校で徹底的にコーラン&武器の知識を叩き込まれてる少年達(その学校に行ってれば食事は与えられるので親も行かすという背景)、生きていくためにあらゆる手段を使ってお金を得ようとする(でもちょっと人情味も見せる)女性が道中に出会う子供や男etc.半ばドキュメンタリー映画な趣で。

撮影は当時タリバン支配下のアフガン国内では無理で、イランとの国境で行われたけれど、テロにあわないため転々と場所を変えていたとか、難民が数多くおり、スタッフは昼間は撮影、夜は死にかかっている人々のために毛布とパンを運んでいたとかいうサイトでわかった事実だけでもちょっと衝撃で。

映画でも少しだけ死骸の場面があったけれど、「太陽は僕の瞳」での素朴で美しい田園地帯がある同じ国にそういう場所も・・という事実に、あらためて、そういう「有無を言わせぬシビアさ」を持たない箱庭的平和な国日本にいるある種の幸運を感じたり。

異文化ロードムービーとして、なんとか娯楽的に見れば、広大な砂漠の情景(これだけ砂漠を見たのは「シェルタリングスカイ」以来・・)、そこに彩りを与える女性の様々な色鮮やかなブルガ、全編に折々流れるアフガン民族音楽、義足がパラシュートで落とされる時のふんわりした映像・・それに向けて必死で松葉杖で向かう地雷で足をなくした人々(もそのままその方々が演じてたらしく)の、勿論
痛ましくもあるけどある意味「生」に向けてのパワフルな情景・・など、映像美を持つ作品でもあり。

とにかく、久々にちょっと「目からウロコ」の作品でした。

14 「太陽は僕の瞳」
投稿者:- 投稿日時 2004/4/11 22:28:37
更新日時 2004/4/11 22:30:08
いっそのこと、と、やはり引き続きマジッド・マジディ監督の「太陽は僕の瞳」(99')見ました。

主人公の盲目の少年役の子、うまいな〜これも素人の少年なんだろうか・・と思ってましたが後でサイトで「実際に」盲目の!素人の少年だったとわかり・・恐るべし、イラン映画(というか、マジッド・マジディ監督作品?)!と。「運動靴・・」の少年とはまた違った、繊細な魅力のある少年で。

「運動靴と金魚」は少年のマラソンコース以外は町、「少女の髪どめ」は建築現場+アフガン難民集落という背景でしたが、今回は、少年の故郷のポピーの乱れ咲く花畑や森林の伸びやかな田園風景が鮮やかで(信州のような・・)、イランという国の素朴で美しい一面が堪能できました。

自然を音や触感で味わおうとする研ぎ澄まされた感覚、家族への優しさも持ち合わせている聡明な少年・・でも彼を自分の「重荷」であり「いなくなれば・・」と感じてしまう父親、という人間のエゴの心理描写もあり、でも、やはり濁流に飲まれた少年を我が身を省みず助けようとする(特撮ナシのこの場面も臨迫感あり)父本来の姿に、やはり救いの手があった・・と思いたいラストでした(ちょっと曖昧だったけれど、多分?ハッピーエンド)。

13 「少女の髪どめ」
投稿者:- 投稿日時 2004/4/4 22:47:29
更新日時 2004/4/4 23:45:00
引き続きイランシリーズで「運動靴と金魚」のマジッド・マジディ監督の、イランのアフガン難民を背景にした「少女の髪どめ」('03)を昨夜見ました。

ヒロイン演じた少女は難民キャンプで見出されたやはり素人の少女らしく、とにかく作品中、ひとことも口をきかない役で・・身体的理由か超無口という設定かわからないのですが。監督によると自らを語る機会と手段を持たないアフガンの人々の象徴・・とのことで。

当然、彼女に思いを寄せ、不器用にも率直に彼女を守り、尽くそうとする青年とも最後まで言葉をかわすことがなく、唯一彼女が青年に見せた感情表現は、ラスト近く、故郷に帰って行く前にこぼれた野菜を拾ってくれた彼に対する一瞬の微笑だけ・・それでも成り立ってしまう「言葉不要」純愛物語・・というのは全然設定は違うけど、北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海」を思い出したり。

この少女の、髪を覆い隠し少年の振りをして重労働している時と、色鮮やかなベール(総じてブルガ・・というのか?)をまとっている本来の「少女」時とのギャップが印象的で、青年も、まさにこのギャップのため、恋に落ち方も激しかった気が・・テヘランの建築現場、という殺風景な背景ながらあまりそれを感じさせない後味は、描かれた理屈抜きの「無償の愛」のせい+映像作りの旨さ?でしょうか。

12 「運動靴と赤い金魚」
投稿者:- 投稿日時 2004/3/27 22:12:05
更新日時 2004/5/16 20:44:40
「風の絨毯」のサイトの中に、イラン映画は日常を掘り下げた味わい深い作品が多く国際評価も高い・・みたいな記述もあり、その流れでこの「運動靴と赤い金魚」('97)借りて、昨夜見ました。

まず大きな目の上に八の字眉、の主人公の男の子のルックスだけで!何かを物語っているような・・妹役の女の子も笑顔は可愛いけど哀愁を帯びた表情が印象的で。二人とも素人らしいですが。

やはり二人で一足の運動靴を交代で使うって、どうしようもない「貧しさ」が背景にあってこそ・・だけど、そういう生活の中での真直ぐな兄妹愛とか、家族の繋がりとかって、経済的に豊かな生活の中で薄れがちになっている要素が、さり気なく確かに存在するある意味「豊かな」生活・・そういう所にスポットを当てた作品が多いなら、素朴な低予算製作っぽいイラン映画、ちょっといいかも・・でもあんまり何本もレンタル店になさそうな。

ラストの、渾身のマラソンで疲労しきった少年の足に水中で金魚が寄ってくるシーンも、願いはかなわなかったけれど純粋に何かを求め、叶わなかった夢への「癒し」を感じたりして・・何故「運動靴&金魚」の題名?とは不思議ではあったけど、妙に視覚的に納得させられたような?エンディングでした。

11 「風の絨毯」
投稿者:- 投稿日時 2004/3/21 18:41:57
更新日時 2004/3/21 22:00:04
「風花」を返しに行った時、ビデオコーナーぶらっとしていたら日本とイラン合作、工藤夕貴プロデュース+出演という表示のこの「風の絨毯」('03)が目に止まって、あら久方の工藤夕貴!と思って借りました(工藤の流れだしこちらに)。

彼女が出ていたのは冒頭と時折の回想シーンだけだったけど、飛騨高山に住むほとんどノーメークっぽい主婦(兼絨毯デザイナー)の役が生き生きとナチュラルで・・「ヒラヤマ・・」の時とは別人みたいで。こういう感じで邦画の方でも躍動感ある女性の役の作品、あれば・・とも思ったり。

イラン、イスファハンの少年達(日本の少女役柳生美結も一緒に)が絨毯の素材の染め上げられたばかりの毛糸を乾かすため、束を持って(かぶって)街を駆け回るシーンなんて印象的で。風と太陽で乾かさないと色が活きない毛糸で織られる絨毯が文化の大切な一部になっている・・っていうのも、文明社会と離れた新鮮さを感じたり。

この映画でもベールの女性達の絨毯製作場面結構多いけれど、9年ほど前同じイスラム圏のトルコ旅行の際、途中絨毯製作の場にも行って、少女達にとって絨毯を織るというのは日常的に身に付けるべき慣習だってことで、その気の遠くなるような根気のいる作業を受け入れてきた女性を思うと、それだけでも文化の圧倒的な違い、感じたものでしたが・・ちょっとそんなことも思い出したり。

お話的には、優しさ、癒しのあるホンワカいい話で・・ほとんど全編ペルシャ語で、友人のイラン人が日本語出来る設定だったし、現地で榎木孝明がしゃべってたペルシャ語はほとんど「大丈夫」の意味の「八ッレス」だけだったのは仕方ないのかも・・工藤夕貴、ペルシャ語にも挑戦?!と初め一瞬思いましたが、出番は日本のシーンだけでした。
(↓トルコで絨毯織ってた女の子)

10 「風花」
投稿者:- 投稿日時 2004/3/14 21:02:09
更新日時 2004/3/21 19:15:27
前から気にはなっていた、故相米監督(「セーラー服と機関銃」「お引越し」は見た)の遺作になった2001年度作品で。キョンキョン(とまだ呼んでいいのやら)の風俗嬢+酒で失敗した高級官僚浅野忠信の北海道ロードムービー?だけど、お互いのそれまでの人生やキャラクターが違いすぎていて、ラブストーリーにはなってないけど・・ある意味究極の純愛物語かも、とか。

人生にヤケになった二人のちぐはぐな会話がテンポあって妙にリアルで・・酒に酔った時、しらふの時の2重人格的な浅野忠信もおかしかったですね。大きなストーリー展開はなくって、ただ北海道を走っていく場面の中に回想が折り込められていて・・でもこういう淡々とした話、それはそれでちょっとホロリときて、思ったより・・見てよかった!でした。

9 「落下する夕方」
投稿者:- 投稿日時 2004/3/14 20:32:32
更新日時 2004/3/23 20:02:21
先週、今週末と久方に1本ずつビデオ見たんですが(「落下する夕方」「風花」)、どちらも結構前の作品だし、他のスレッドにおじゃまするのも勇気がいるのでとりあえずこちらに。

「落下・・」(98’)は江國 香織さん原作で、主演の原田知世は「時をかける少女」でインプットされて、当時薬師丸ひろ子と比較されて、薬師丸嬢が線の太い墨汁のようなテイストなら、彼女はカリカリっとしたHの鉛筆のような魅力・・とか誰かが批評してたのがまさにその通り!と・・透明感のあるたたずまい、声質でシンガーとしても割と好きだったり。

以来、「天国にいちばん近い島」「早春物語」「黒いドレスの女」「私をスキーに連れて行って」「満月」「あした」・・とビデオで主演作品見たけど、今回の作品が一番、「時をかける少女」の初々しかった芳山和子の成長後の女性!って感じ。

同棲してた恋人が心変わりしてしまった相手の女の子(菅野美穂も奔放なキャラクター、似合ってた)が、出て行った恋人の代わりに自分の部屋に居ついて、いつしか不思議な友情?が・・って、まあ、普通ありえない!話だけど、何か大きな喪失感がある人間にとっては、当然嫉妬心とかに揺れながらも、そういうことを受け入れていく日常もありえるの・か・も?・・と思わせる流れで。

やたら「無意味に人が死ぬ」映画はちょっと・・と思うこの頃だけど、これは「喪失」を淡々と描き、大げさでなく受け入れていく女性の目線が柔らかな映像になってる感じで好感、持てました。

原田知世、一番最近スクリーンで見たのは吉永さんの「長崎じょんがら節」(チケットあったから見に行った)だけど・・いい企画の主演作、あれば見たい気も。

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