2007/12/17  18:12

はこのなかみはなんじゃろな  ホラー

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『魍魎の匣』
ちっちゃい頃は、押入れとか、たんすとかの中に入ってじっとするのが
なんか無性に好きでした。
暗くて、何も見えなくて、シーンとした何もない空間の中で、
「しーん」
という音を聞いているのが、気持ちがいいというか、
ぎゅっとされているような、何とも言えない気分でしたね。
壁越しに聞こえる、家族の話し声とか、TVのくだらない笑い声が、
これまた何とも心地よくて、安心感を与えてくれて。
そのまま寝ちゃって、
「あれ、いない!どこ行った!?」
みたいな大騒ぎになっちゃったこともあったかな。
今は、ぎゅーぎゅーの電車とか、メシ屋の狭い個室とか、
すっごい苦手で、軽い閉所恐怖症なクセに。
不思議ですねぇ。
あれは、やっぱり、胎児の頃の記憶なんでしょうか?
引越しのときに、がらんどうになった机の引き出しに、
どうにか入れないものか、考えたこともあった。
これはちょっと、ドラえもんの影響ですね。
そう考えると、ナルニア国物語も映画化される20年以上(!?)前から好きで
ちっちゃい頃、お小遣いで岩波文庫を買い漁ってたなぁ。
やっぱり、閉鎖された空間の向こう側に、違う世界が広がってるんじゃないか、
と想像することが、楽しくてしょうがなかったのか?
となると、今は、
「この閉鎖された空間に閉じ込められたままで、出られなくなったらどうしよう」
と想像してしまうことが怖くてたまらない。
前は、想像をはるかに超える、ありえないような出来事を想像しちゃうことが楽しかったのに
今は、コントロールできないことが起こりうることが嫌なんですねぇ。
小さい頃は目の前に置かれた箱の中に何が入っているのか、見たくてたまらなかったのに
今じゃ、開けて、どうにも始末しようがないものが出てきたらどうしよう、と思って
自発的に開けられない。

大人になるって、なんか寂しい。

閉じられたハコの中は、そんな夢いっぱいの子供にも、怖がりの消極的な大人にも、
想像させることをやめないわけです。
お菓子が入っているか、おもちゃが入っているか、
きらいな動物が入っているか、ゴミが入っているか。
想像はいつまで経っても、やめられないから、楽しいし、怖いんですね。


さて、ホラー小説では大御所、京極夏彦の『魍魎の匣』。
「魍魎」とは、自然界の精鬼。要は、妖怪とか、精霊とかのことだそう。
「匣」は、開けてはならない箱、とのこと。パンドラのアレもこの「匣」だそうで。
字からしても、中が「甲」だからね。
開け難いってことなんでしょうね。
妖怪とかが入っていて、開けられない箱、ってタイトルで、聞くだけでドキドキするけど、
実際の作品には、あんまりその「開けてはならない・・・!?」というドキドキが
あんまりフューチャーされてないのが残念。
社会派の名作が目立つ原田眞人は、やっぱり男臭い群像系が得意なのかなぁ。
なんて、ちょっと思っちゃったりして。
「あれー、キャシャーン見てたんだっけ?」と後半思っちゃいました。

でもでも、時代背景の描き方とか、独特の台詞回しとか、
すごく安定して、じっくり見れました。

で、匣はどうしたんだっけ?
なんて、思わずに最後まで楽しんで観て下さい。


『魍魎の匣』
監督:原田眞人
原作:京極夏彦
脚本:原田眞人
出演:堤真一、阿部寛、椎名桔平、宮迫博之、田中麗奈、黒木瞳
http://www.mouryou.jp/
12月22日公開開始



2008/2/10  2:54

投稿者:人妻
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2008/1/26  6:21

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