2008/5/4  16:35

ジョニー、お前はどこまですごいんだ!  サスペンス

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「スウィーニー・トッド フリート 街の悪魔の理髪師」

ものすごく久々の更新です。
いろいろ観てるんだけど、更新がどうもおっくうで、反省します。
気持ちを入れ替えて、過去さかのぼってでも、ちゃんと更新していこう、うん。

さて。
以前にも、ジョニー・デップとティム・バートンのタッグのすごさは書いたと思うんですが。
この「スウィニー・トッド」も予告や宣伝から、期待十分でしたね。
そりゃ見に行くでしょ、ものでね、ほんと。
ミュージカルテイストであることや、かなり残酷な描写というマイナス要素はありつつも。
いや、ほんと、素晴らしかった。

俳優には、2つのタイプがいると思うわけです。
何にでも形を変えられる、7変化タイプ。
何をやっても、その人自身が出る、スタータイプ。
スタータイプは、日本人では、吉永小百合とか、高倉健とか、木村拓哉とか。
例えば、エドワード・ノートンとかケビン・スペイシーは前者のなのかなと。
サクッと、日本人のいい例が挙げられないのが、残念だけど。
ああ、小日向文世なんて、7変化タイプだな。
とてつもなく冷酷な企業家にもなれるし、気弱な敗北者にもなれる。

キムタクが、美容師になった、ピアニストになった、総理大臣になった。
期待する人に応えているから、立派だと思うけれど、でも、それでしかないのよね。
期待はかなえてくれるけれど、それを強烈に超えてくれるようなことや
裏切ってくれるような、ドキドキすることは、ほとんどない。

逆に7変化タイプには、期待させるような、恋焦がれる何かに欠けたりする。
その人自身のカラーがあまりないというか。
もうちょっと、憧れさせて、ついつい真似したくなってしまう何かがあったらなぁ
なんて欲張ったりして。

ところが、ジョニー・デップは両方持っているから、すごい。
憧れさせ、恋させる何かを持っているのに、カメレオンのように形を変える。
だらしない、腹ボテの薬中を演じても、どことなく美しい。
そして、残忍な、仇を討つことに狂った、狂人を演じていても、そこはかとなく、カッコいい。
もう、ジョニー・デップマジック、なのであります。

彼が20代のころ、私はあまり彼が好きではなかったな。
美しい造形を無理に隠そうとあらがって、必要以上に不格好に見せている様子が
エキセントリックで、不気味だと思っていた。
それが30代になり、パートナーと出会い、子供を持つにつれて、演技することを楽しみ、いい作品を残そうとしている思いが、どんどんシンプルになって、すごく魅力的になっていると思う。
すごい演技を見せつけてやろう、とか、おれをカッコ良く見せてやれ、とか
そういう陳腐なところから、一歩抜けちゃった感じ。

いいなぁ、ジョニー・デップ。
どんどん透明になってほしい。

血みどろになっても、どこか透き通って、美しく見えるのは、そんな彼の、映画というモノづくりに対してのピュアさ故だと思います。
ミュージカルが好きじゃない人も、楽しめる映画ですので、ぜひ。



「スウィーニー・トッド フリート 街の悪魔の理髪師」
アメリカ/2007/
監督:ティム・バートン
出演:出演 : ジョニー・デップ 、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン、サシャ・バロン・コーエン




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