2008/1/6  20:38

神様が与えた試練  スポーツ
今朝、日本テレビの『THE・サンデー』の箱根駅伝特集を見ました。

優勝した駒澤大学とか、2位の早稲田大学みたいに、
当日の中継のときに散々目立った学校は、あえてあまり映らず、
中継の時にはあまり画面に映らなかったところや
他の学校の舞台裏などにスポットを当ててまとめられたVTRだったんですけど。

私は早稲田ファンなので、そのあたりちょっと残念だったんですけど、
でも、箱根駅伝ファンですから、
駅伝特集はどんなものでも大歓迎なんですけどね。


レース後、順天堂大学の輪の中に、
去年の優勝メンバー前主将の今井正人さんがやってきて声をかけるシーンが映ってました。
「きのう、きょうの結果は、これがチームの力だと思うし、
しっかりプライドと誇りをもって胸を張ってもう1回来年勝負してほしいなと思います。」と
全員の前でひとこと挨拶をして、そのあと一人一人に肩をたたきながら声をかけていきます。
「走った奴は経験いかせよ!」

そして最後に、5区で脱水症状と痙攣を起こして
途中棄権となってしまった小野裕幸選手のもとに行き、こう言うんです。
「おまえ強くなれって言われてると思うよ。神様は見てるんよ。
もう1回強くなるためにお前に与えた試練だと思うよ。
お前だけのせいじゃないし、これはチーム全体の結果だから。
来年キャプテンだろ?このチームをもう1回引き締めて。
難しい部分もあると思うけどいい経験をしたと思うから。」

“強くなれって言われてるんだ。もう1回強くなるためにお前に与えた試練だと思う”

ちょっとホロッとしてしまいました。


箱根駅伝が終わった後、
こういう特集番組で何度も何度も棄権したチームの苦いシーンが放送されますよね。
痙攣しても、脚が言うことをきかなくても、意識が朦朧としても・・・・
襷を握り締めて必死で繋ごうとする選手の苦しむシーンを。
まるで美談のように。

私は、そんな場面を見て“感動”はしません。
何が原因であれ、途中棄権を美化したりはしたくないんです。
できれば棄権など1校もナイほうがいい。
箱根駅伝は、走りきってこそ本当の感動だと思いますから。

今回途中棄権した学校が3校ありましたけど、
皆、棄権したくて棄権したわけじゃないと思うんです。
選ばれた10人なんですから。
自分が棄権したら他の9人も巻き添えです。
さらにその10人に入れず補欠や付き添いになっているチームメイト。
競争の末、彼らを蹴落としてつかんだレギュラーですから。

箱根の本戦に出れず予選会で涙した学校の選手たちだってたくさんいます。

皆、好きな陸上も、嫌いに思ってしまうほどの苦しい練習をつんで
今日、この日のためにやってきたんですから。

襷をつけて走れる選手というのは、それだけの責任があると思うんです。

だから、今回途中棄権した選手たちは1年間すごい苦しむと思います。
後悔と無念で、申し訳ないという思いが何度も夢に出てくるかもしれません。

だけど、今さら仕方ありません。
その苦しみに1年間耐えて、また箱根に戻ってきて、
また選手として走ってくれるのを、私はぜひ見たいと思っています。
腐らずに諦めずに頑張ってほしいです。
来年、彼らが改めて自分の区間を見事に走りきって襷をつなぐのを見ることができたら、
そこで初めて私は“感動”すると思います。長い長い区間だったね、と。

“強くなれって言われてるんだ。もう1回強くなるためにお前に与えた試練だと思う”

どうが来年再び、強くなった彼らに会えますように。


途中棄権した学校の、この大会が最後だった4年生のランナーのみなさんには
今回の棄権は辛い現実だと思います。
しかし、チーム競技である以上、こういう可能性は常に付いて回るものだと思います。
たまたま、今回はチームメイトが原因だったわけですが、
ひとつ間違えば自分だったかもしれないし。
駅伝だけじゃなく、サッカーだって野球だってシンクロだってスキーのジャンプだって・・・
誰かの思いもしない結果一つで、無残な最後になる。
自分が選択したスポーツがチームの競技だった以上、
こういう結果で終わった現実を根に持つのは間違っていますから、どうか、
時間がかかるかもしれませんが、また母校を応援してあげて欲しいものです。


箱根駅伝に関わるすべてのみなさん、お疲れ様でした。



さらに追加で勝手なこと書いてしまいますが・・・(笑)、

テレビなどで、今回のこれらの途中棄権の原因などをコメントしてるのをよく見かけます。
見てる側としては、明確な原因が分かる訳ではないのにもかかわらず、
“たぶん○○だったのでは・・・”という形で放送されているのが、なんとも私には辛いです。

よくある例としては、
選手が体調が悪かったのに、申告せず無理して走った、とか
監督が選手の体調の悪さを見落としていた、など。

もし本当に反省すべき点があるなら、
それは本人たちが今一番分かってることだと思いますので、
周りが予測の範囲であれこれ言うことじゃないし、言っても仕方のないことです。

だけどもしかしたら本当に走る前まで体調に不安があるとは感じてなくて、
それ以外の要因で、
(例えば、緊張、プレッシャー、温度、襷をもらったときの順位などによる気負い、
オーバーペース、給水の不足etc)
走り出してからの、本人には予想外に起きた体調の変化だったかもしれません。

いや、まぁ、あくまで“本人には予想外”のってことです。
本人は決して体調の無理をおして走ったつもりではなく・・・という意味で。
本当に万全だったら、走りきれてたでしょうから、実際はどこか万全ではなかったんでしょうけど。

“あらかじめ体調が悪かったんだろうに、なぜ言わずに無理して走ったんでしょう”的な
責めのコメントを見ると、ちょっと切なくなります。
言葉を変えれば “お前は走るべきではなかった” と言ってるようなもので。

私はランナーではありませんから何ともいえませんが、
多くの人が言うように本当に体調が悪いのを隠して無理して走ったのかもしれません。
私は詳しくないので知りませんが、
こういう場合はその可能性が高いのかもしれません。
もしそうなら、責められても仕方ないことです。

でももしかしたらそうじゃなかったのかもしれません。
そうじゃないという可能性だってあるんです!!
ないとは言えません。

テレビの全国放送、母校の期待、チームの責任、
朝起きたときからプレッシャーと緊張で、心も体もいつもと違う感覚なのかもしれません。

見てる側からは本当のことは分からないんだから、
憶測の範囲で決め付けて
「はじめから体調が悪いのになぜ走ったんでしょう・・・・とても残念です」、って
ため息をつかないで欲しいな・・・と、なんとなく思ってしまう今日この頃です。

原因を、本人から取材して、コメントとってハッキリしてるんならどうぞ、
そうじゃないなら触れなくてもよい。
どうしても言いたいのなら、「私の勝手な憶測ですが・・・」と前置きを強調した上で
言って欲しいなぁと思ってしまいます。


では、このへんで。

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