2007/4/30 9:32
537.中心市街地活性化基本計画の策定(13) 高齢社会対応
つい数日前住民基本台帳ベースでの「定住人口」移動の状況が記事になっていましたが、05年の発表と比較して、さらに東・名・阪・福岡への集中傾向が明確になっていますし、同じ首都圏でも流入率では、東京では低下しないのに神奈川・千葉・埼玉への流入率は低下してるといった「流入の集中化」が起こりつつあるって感じです。これは地方でも県庁所在都市への人口集中化を意味してるってことですから、その周辺都市地域では、相当の人口吸引対策が要請されるのではないでしょうか。
前回までは都市の定住者は高齢者(団塊)が主力であり、彼等の生活支援サービスが今後の商店街再生の大きな課題だってことを述べましたが、予想はしていたけれど「直面」するのは初めての問題ですから、商店街としてどう対応するかを「計画・実行」するのは、なかなか大変だろうと思いますが、地域として「高齢者サービス」を充実することが、上記の人口吸引策にもなるってことなら”大変結構”だってことでしょう。
直近の地方自冶体の選挙でも「夕張市」が財政再建団体となり、地域住民への負担増が話題になりましたし、道州制の議論に象徴されるように、地域格差問題は新たな「枠組み」で対応せざるを得ないような「交通」(高速化)「通信」(インターネット化)基盤の革新があって、商店街問題もそうした新しい枠組み(早い話が”県域を超えた広域”)の中で「再生」を考えるべき状況になっているのでは・・と思います(筆者は生活圏って言葉が好きです)。
そして新しい「人口減少社会」に直面して、その人口に直接的に影響される「商業」「商店街再生」問題は、地方自冶体にとっての「人口増加・維持」を巡る自冶体間競争とも無関係ではありえなくなりつつあります(自冶体・商店街の戦略的連携)。ってことで、今回は”熟年移住で人口増加”を巡る自冶体間競争をご紹介します。商店街がこうした自冶体といかなる連携の可能性を見出すか、この視点も重要だと思うからです。
@地方の活路、熟年移住に(日経 07年1月25日)

2050年(今後の≒40年間)までに3800万人が減少するのですから、これは大変なことでしょう。論者は「自然・健康環境が優れた地方への熟年・高齢者の移住」が重要な国家戦略だと言ってるように思えますし、地方自冶体にはそれを具体化している事例も少なくないようです。
上記図表中の伊達市(人口36000人)では「伊達ウエルシーランド構想」を04年度から事業化して”高齢者向けの新しい生活産業による街づくり”をめざすそうです(日経 04年9月20日)。「市民農園を備えた住宅事業」(伊達版優良田園住宅)を整備分譲して定住人口を増やす戦略です(この5年間で700人増)。また島根県西ノ島町(3654人)は「シルバーアルカディア事業」として、定年退職者(なら雇用機会は無関係ってことで)で、どちらかが50歳以上の夫婦もしくはそれに順ずる人を誘致し、さらに友人・知人との交流によって「交流人口」も増やすって構想だそうです(日経 04年9月20日)。商店街としては、こうして移住してきた新しい住民に「快適な暮らし」を提供する”場面”でする貢献が課題ではないでしょうか。その基本は多分新旧住民の”交流の場”としての商店街であり、新住民の”キャリアインベントリー”活用(地域企業とのマッチング)かもしれません。
また、上掲資料では福島県、高知県、宮崎県なども独自の「移住促進戦略」を工夫している様子が分かりますし、最終行にも自冶体の戦略を支援する国の事業が例示されてますが、こうした状況を見て商店街としての「事業企画」を提案すべきでしょう。
A団塊世代の移住促進(MJ 06年11月6日)

これは青森県の事例で、首都圏企業にいる青森県での暮らしに関心がある社員の移住希望者へのアプローチです(首都圏企業との連携)。かなり積極的な対応です。県内企業への転職斡旋ですから、上記の島根県西ノ島町とは違って”頑張る”って感じです。そして実際に移住する前後の「体験」や「フォロー」サービスまでも一種の「事業」にする工夫も感じられますし、これはこれで面白いのではないでしょうか。また上掲資料下段の長野県の事例では「田舎暮らし」による移住促進です。
最近流行の”LOHAS”(Lifestyle of Health and Sustainablility)発想では「田舎ぐらし」は重要な選択肢の一つでしょう。今回ご紹介したのは”「地方」=「田舎暮らし」”の範疇ですが、しかしどんな「コンセプト」でも、商店街としては「商圏内」への人口吸引策を自冶体と連携して企画実行し、その結果としての定住人口に、どんなサービスを商店街として提供するかが「商業集積間競争」の課題でしょう。そして商店街の”高齢者サービス”が、商店街の集積間競争戦略と自冶体間競争における重要な核(コア・コンピタンス)だと思うのです。中心市街地活性化基本計画には欠かせない視点ではないでしょうか。
前回までは都市の定住者は高齢者(団塊)が主力であり、彼等の生活支援サービスが今後の商店街再生の大きな課題だってことを述べましたが、予想はしていたけれど「直面」するのは初めての問題ですから、商店街としてどう対応するかを「計画・実行」するのは、なかなか大変だろうと思いますが、地域として「高齢者サービス」を充実することが、上記の人口吸引策にもなるってことなら”大変結構”だってことでしょう。
直近の地方自冶体の選挙でも「夕張市」が財政再建団体となり、地域住民への負担増が話題になりましたし、道州制の議論に象徴されるように、地域格差問題は新たな「枠組み」で対応せざるを得ないような「交通」(高速化)「通信」(インターネット化)基盤の革新があって、商店街問題もそうした新しい枠組み(早い話が”県域を超えた広域”)の中で「再生」を考えるべき状況になっているのでは・・と思います(筆者は生活圏って言葉が好きです)。
そして新しい「人口減少社会」に直面して、その人口に直接的に影響される「商業」「商店街再生」問題は、地方自冶体にとっての「人口増加・維持」を巡る自冶体間競争とも無関係ではありえなくなりつつあります(自冶体・商店街の戦略的連携)。ってことで、今回は”熟年移住で人口増加”を巡る自冶体間競争をご紹介します。商店街がこうした自冶体といかなる連携の可能性を見出すか、この視点も重要だと思うからです。
@地方の活路、熟年移住に(日経 07年1月25日)
2050年(今後の≒40年間)までに3800万人が減少するのですから、これは大変なことでしょう。論者は「自然・健康環境が優れた地方への熟年・高齢者の移住」が重要な国家戦略だと言ってるように思えますし、地方自冶体にはそれを具体化している事例も少なくないようです。
上記図表中の伊達市(人口36000人)では「伊達ウエルシーランド構想」を04年度から事業化して”高齢者向けの新しい生活産業による街づくり”をめざすそうです(日経 04年9月20日)。「市民農園を備えた住宅事業」(伊達版優良田園住宅)を整備分譲して定住人口を増やす戦略です(この5年間で700人増)。また島根県西ノ島町(3654人)は「シルバーアルカディア事業」として、定年退職者(なら雇用機会は無関係ってことで)で、どちらかが50歳以上の夫婦もしくはそれに順ずる人を誘致し、さらに友人・知人との交流によって「交流人口」も増やすって構想だそうです(日経 04年9月20日)。商店街としては、こうして移住してきた新しい住民に「快適な暮らし」を提供する”場面”でする貢献が課題ではないでしょうか。その基本は多分新旧住民の”交流の場”としての商店街であり、新住民の”キャリアインベントリー”活用(地域企業とのマッチング)かもしれません。
また、上掲資料では福島県、高知県、宮崎県なども独自の「移住促進戦略」を工夫している様子が分かりますし、最終行にも自冶体の戦略を支援する国の事業が例示されてますが、こうした状況を見て商店街としての「事業企画」を提案すべきでしょう。
A団塊世代の移住促進(MJ 06年11月6日)
これは青森県の事例で、首都圏企業にいる青森県での暮らしに関心がある社員の移住希望者へのアプローチです(首都圏企業との連携)。かなり積極的な対応です。県内企業への転職斡旋ですから、上記の島根県西ノ島町とは違って”頑張る”って感じです。そして実際に移住する前後の「体験」や「フォロー」サービスまでも一種の「事業」にする工夫も感じられますし、これはこれで面白いのではないでしょうか。また上掲資料下段の長野県の事例では「田舎暮らし」による移住促進です。
最近流行の”LOHAS”(Lifestyle of Health and Sustainablility)発想では「田舎ぐらし」は重要な選択肢の一つでしょう。今回ご紹介したのは”「地方」=「田舎暮らし」”の範疇ですが、しかしどんな「コンセプト」でも、商店街としては「商圏内」への人口吸引策を自冶体と連携して企画実行し、その結果としての定住人口に、どんなサービスを商店街として提供するかが「商業集積間競争」の課題でしょう。そして商店街の”高齢者サービス”が、商店街の集積間競争戦略と自冶体間競争における重要な核(コア・コンピタンス)だと思うのです。中心市街地活性化基本計画には欠かせない視点ではないでしょうか。
