2007/10/1 9:23
605.商店街の”買物代行サービス”戦略 マーケティングの視点
ここ2回ほど”商店街宅配”を検討してきました。もともと本再生シリーズでは”小売業の購入代理業化(=ショッピング・エージェント化:検索可能「第482回」参照)”を提唱してきましたが、今回は一区切りとすべき提案をしてみたいと思います。「商店街宅配は、単に”宅配”ではなく購買代行サービスの部分とし、これを大型小売業への差別化戦略として取り組むべき商店街の課題」だと位置付けることが肝心だってことではないでしょうか。
1.広がる買物代行サービス(日経 04年1月4日)

上記の資料は04年1月ですから若干古いでしょうが、それでも商店街で”宅配”に注目した事例は少なくないことが分かります。しかし”見出し”でも分かるように”工夫不足”です。いずれも「採算性確保が困難で、継続できそうにない」ところが問題だってことでしょうが、その理由は概ね以下のようなことではないかと思います(筆者が過去に経験した事例では)。
@「補助金」(行政による支援)事業が多く、はじめから採算性無視
A商店街メンバーが、自分の都合中心に「利用」するだけで、「買物代行サービス」を育てる”合意”がない
商店街”宅配サービス事業”を効率的に実施できるかどうかだけを問題にすれば、宅配専業者には及びません。この事業には一種の”ネットワークの経済性”があり、そのネットワークの広がりとか配達拠点数や多様性が大きいほど効率的になるのですから、商店街単位では競争にはならないでしょう。重要なのは商店街という集積の”メリット”や顧客との”つながり”(=カスタマイズ対応力)の強化を競争力に転換できるかどうか(そのための”仕組みづくり”)が課題になると思います。
「購買代理業」とは、大型小売業が「販売代理業(メーカーの量産品の販売代理:セリング・エージェント)」であることに対応した”ビジネス・モデル”であることを「訴求」したものであり、”顧客を代理してする買物の代理業”ですから、なにより「顧客の立場」を重視することが基本であり、加えて「顧客以上の”専門性”」(顧客がお金を払っても良いと思える専門性)なしには成立しないことは明らかです。そして、これを「商店街」の競争力にするには”異業種の事業所集積のメリット”を顧客が実感できることも重要です。これには「商店街としての”合意(購買代理業への転換に向けての買物代行サービスを育成する)”が不可欠です。上掲資料中の”集積のメリット”にはより高度な専門性を生かした”一括購買代理”(牛肉でも”カレー用”と”肉じゃが用”ではその他の必要商品が異なります⇒顧客への”個人的な”おすすめ”の提案)の視点は一つの視点でしょう。
2.食品宅配企業との比較からの示唆

「宅配サービス」だけで比較すれば「商店街」に似て「ネットワークの経済性」では宅配専門企業には勝てませんが、「食品」に特化して「専門的サービス」を加え「本業」(=商店街では集積のメリット)の競争力にしているのが「食品宅配」です(二行目の”栄養管理品宅配はすでにご紹介しました)が、商店街が参考にすべきはこれらの食品宅配事業の事例ではないでしょうか。
そして「農家」など「生産者」との”連携”も重要な視点でしょう。当然、大きな商店街や小さな商店街があり、その規模によって”連携”の工夫が必要でしょうが、それは工夫の問題であり、上記資料中にもあるように小規模商店街なら「外形上の規格外」に特化した連携でも十分かもしれませんし、場外流通のメリットを生かした仕組みが工夫できるかもしれません(定期市開催もその一つ)。
また、工業製品では地場企業との連携も十分工夫可能です(本再生シリーズでは”カスタマイズ”で検索)。
今回までは「宅配サービス」を”購買代理業集積”としての商店街再生に結びつけた検討をしました。また”FF型小売業集積”の視点では石川県鶴来町商店街も中板橋商店街でも”試み”がされているようですが、これもとくに高齢者への”配慮”として無視できない「商店街宅配・買物代行サービス」の要素ではないでしょうか。
1.広がる買物代行サービス(日経 04年1月4日)
上記の資料は04年1月ですから若干古いでしょうが、それでも商店街で”宅配”に注目した事例は少なくないことが分かります。しかし”見出し”でも分かるように”工夫不足”です。いずれも「採算性確保が困難で、継続できそうにない」ところが問題だってことでしょうが、その理由は概ね以下のようなことではないかと思います(筆者が過去に経験した事例では)。
@「補助金」(行政による支援)事業が多く、はじめから採算性無視
A商店街メンバーが、自分の都合中心に「利用」するだけで、「買物代行サービス」を育てる”合意”がない
商店街”宅配サービス事業”を効率的に実施できるかどうかだけを問題にすれば、宅配専業者には及びません。この事業には一種の”ネットワークの経済性”があり、そのネットワークの広がりとか配達拠点数や多様性が大きいほど効率的になるのですから、商店街単位では競争にはならないでしょう。重要なのは商店街という集積の”メリット”や顧客との”つながり”(=カスタマイズ対応力)の強化を競争力に転換できるかどうか(そのための”仕組みづくり”)が課題になると思います。
「購買代理業」とは、大型小売業が「販売代理業(メーカーの量産品の販売代理:セリング・エージェント)」であることに対応した”ビジネス・モデル”であることを「訴求」したものであり、”顧客を代理してする買物の代理業”ですから、なにより「顧客の立場」を重視することが基本であり、加えて「顧客以上の”専門性”」(顧客がお金を払っても良いと思える専門性)なしには成立しないことは明らかです。そして、これを「商店街」の競争力にするには”異業種の事業所集積のメリット”を顧客が実感できることも重要です。これには「商店街としての”合意(購買代理業への転換に向けての買物代行サービスを育成する)”が不可欠です。上掲資料中の”集積のメリット”にはより高度な専門性を生かした”一括購買代理”(牛肉でも”カレー用”と”肉じゃが用”ではその他の必要商品が異なります⇒顧客への”個人的な”おすすめ”の提案)の視点は一つの視点でしょう。
2.食品宅配企業との比較からの示唆
「宅配サービス」だけで比較すれば「商店街」に似て「ネットワークの経済性」では宅配専門企業には勝てませんが、「食品」に特化して「専門的サービス」を加え「本業」(=商店街では集積のメリット)の競争力にしているのが「食品宅配」です(二行目の”栄養管理品宅配はすでにご紹介しました)が、商店街が参考にすべきはこれらの食品宅配事業の事例ではないでしょうか。
そして「農家」など「生産者」との”連携”も重要な視点でしょう。当然、大きな商店街や小さな商店街があり、その規模によって”連携”の工夫が必要でしょうが、それは工夫の問題であり、上記資料中にもあるように小規模商店街なら「外形上の規格外」に特化した連携でも十分かもしれませんし、場外流通のメリットを生かした仕組みが工夫できるかもしれません(定期市開催もその一つ)。
また、工業製品では地場企業との連携も十分工夫可能です(本再生シリーズでは”カスタマイズ”で検索)。
今回までは「宅配サービス」を”購買代理業集積”としての商店街再生に結びつけた検討をしました。また”FF型小売業集積”の視点では石川県鶴来町商店街も中板橋商店街でも”試み”がされているようですが、これもとくに高齢者への”配慮”として無視できない「商店街宅配・買物代行サービス」の要素ではないでしょうか。
