2008/3/21  9:26

676.「沖縄タウン」(東京・杉並区 和泉明店街)  事例研究からの示唆

 前回は07年度中小企業白書にあった「活力を維持している商店街」の類型別に、商店街事業者のサービス取り組みに関する調査結果をご紹介しました。基本的にはサービス事業への取り組みの「遅れ」を実感しましたが、その中でふと思いついたのが今回ご紹介する「沖縄タウン」(和泉明店街)でした。これは類型で言えば「テーマ型」でしょうか。
 HPには”商店街を活性化させるため、商店街の強みである『個店の連なり』を最大限活かして街を再生させようとする、全国初の試み”だと書いてあります。

1.04年9月23日MJの記事

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 初めて「沖縄タウン」の記事を見つけたのが上記です。04年8月に「沖縄タウン計画」を承認して05年3月に”お披露目”すると言うものでした。筆者が一番注目したのが「商店街メンバーが出資」して”卸売事業”(筆者の言う商店街ビジネス活動です:第645回参照)を始めるってことでした。「沖縄ゆかりの商品」で近所の大型店との差別化だってことは十分理解できましたが、何故”沖縄”(地域資源として何がある?)かなってのが実感でした。しかしこうした疑問に拘っていては”何も進まない”ってことでしょうか。
 当商店街は新宿から京王線で2駅「代田橋駅下車徒歩5分」の商店街で、当時は61店(組合員)360mの商店街だったようです。”きっかけ”は上掲資料にあるとおりですが(HPにはまた違った記載があります)、それはあまり重要なことではなかったように思います。重要なのは「(沖縄=差別化)商品を共同で一括仕入れし、個店は既存の品揃えに加えて、商店街としての特徴を明確にし「来街」を促進したことでしょう。これに加えて空き店舗2店に沖縄の商業者を誘致したことも面白いと思いました。しかし筆者自身の感想は”難しい”(面白い試みだが)・・が率直なとこでした。基本的に”沖縄”は観光地(非日常)ですから、これだけでは地元住人への生活支援には無理がありますし、当該商店街で”非日常”で広域からの来街促進だと言っても、何時まで継続できるかなって疑問が残りました。

2.07年1月29日MJの記事

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 ほぼ2年半後のMJの記事が上記です。梶u沖縄タウン」(資本金1千万円)の主要な事業が「卸売業」(=共同仕入れ機構)で商店街に立地する小売店に対大型店への”差別化商品”を提供することですが、これに加えて”空き店舗を借り上げて出店希望者に転貸しするディベロッパー事業”を本格化するって記事でした。商店街全体の集客力を高めるためのテナントミックスへの前進でしょう。
 ・・・・・商店街HPにあった店舗情報には・・・・・・・
食品販売8店、物販店7店、飲食13店、サービス10店に加えて”沖縄ショップが4店ありました。この沖縄ショップは、ディベロッパー事業がなしには実現できなかった出店だったと思います。現在の登録数は74店だそうです(当初61店だったとすれば13店増えた勘定になります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これは商店街が”沖縄タウン化”した(する)結果、出店希望者を誘引する一種の開発効果です。多分、空き店舗所有者にとっても”歓迎すべき”開発効果”だったに違いありません。
 上掲資料には「毎月1回は沖縄イベントを実施」して、その効果も合わせて”来街者は5−10倍”に・・・ってことですから、これこそ個店では実現不可能なことです。まさに集積のメリット(つらなり効果)です。そして「梶u沖縄タウン」が自ら空き店舗を借り上げてパン屋さんに転貸し(さらにディベロッパー化)へ前進し、加えて「都内の沖縄領地店への卸事業拡大」(事業基盤強化)と”発展しているようです。

 「沖縄タウン」構想自体の評価はとにかくとして、筆者がここでご紹介したのは、商店街メンバーが出資して「事業会社」(商店街ビジネス活動組織)を設立したことであり、「卸事業」と「ディベロッパー事業」とで財政基盤を強化したこと、そして「沖縄」で商店街の大型店との差別化を明確化したことではないでしょうか。これも”脱振興組合”の必要性を納得させる事例になると思うのですが・・。
 開発効果は来街者の増加、新規開業希望者(後継者も含めて)の増加などでしょうか。「・・しかし地元住民の利用がいまいちで今後の課題」(上掲3行目)は”沖縄”を選択した時点で分ってたと思いますが、たしかに課題だと思います。「渇ォ縄タウン」による”コミュニティ活動”の充実つまり、この組織(「沖縄タウン」)を一層「タウンマネジメント」主体に転換することが必要でしょう。

 パソコンが不調です。修理しますので、しばらくお休みします。なんとかノートPCで継続できそうです。頑張ります。



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